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4.始まりの時
「えーと、おにーちゃんがいちばんえらいの?」
「もう騎士団じゃないからそうではないかな?」
実に朗らかだ。うちの家族が人見知りしない家系で良かった。
お金をもらったのでちょっといい馬車での帰宅となった。その辺も兄の采配だ。お金の使い方が上手だなぁ。
「えーっと、ポールさんがリリスと旅をする。でいいですか?」
「ああ」
「フェンさんとレスさんの二人でうちの護衛をしてもらいます。護衛と言っても、空いている時間は一緒に畑を耕したりしましょうね!」
「「「「「わーい!ふたりのおにーちゃんがはたけをてつだってくれるー」」」」」
「レスさん、剣振れなかったみたいですけど、鍬で耕す感じは素振りに似ていますよ。やってることは違いますけどね」
これは彼への慰め(?)になったのかな?
弟妹が彼らに懐いてくれたのは有難い。
でも、なんか兄がポールさんを牽制してない?
「ポールは元・騎士団長だから、腕は確かよ。平民上がりの実力のみで団長まで登りつめたんだからっ」
なぜか、私がフォローすることになってた。
「まあ?リリスがいいならいいんだけど。旅の途中、くれぐれもリリスの事を頼みましたよ!」
大袈裟だなぁ。
とりあえず、この村に魔獣が来たり、厄災がないように平和に過ごせるように祈りを捧げておいた。白い光が村を包んだ。数分後消えた。
「多分、平和に過ごせると思うよ。お金を置きに帰ったりするから行ってきまーす!」
「リリスを頼みましたよ、ポールさん」
「任されました、残った二人もリリスさんの家族の役に立つように働けよ~」
「「御意に!」」
かたいなぁ。でもまぁ、二人には騎士時代の時の給金の1.5倍くらいの給金を渡す手はずだし、私もがんばろー!
まずはどこに行けばいいかな?
「リリス様、北の方へ行くのはどうでしょう?北の方なら必ず風邪などの症状をもつ人間がいるはずです」
「ポール、リリスでいいわよ~。ほら、私もポールって呼んでるし。ねっ?」
「はい」
実は敬語もムズ痒いけど、騎士様だし追々直してもらおう。
旅の途中、妙な話を聞いた。
「この薬を飲むと、1シーズン絶対風邪を引かないんだぜ?」
なんですと―⁈私は風邪を治しに行こうとしてるのに、風邪が流行ってないの?
「ふむ。今聞いた話ですと、その薬怪しいですね。本当に1シーズン風邪を引かないんでしょうか?そんなものは存在するのでしょうか?リリスが鑑定してみては?」
「そうねぇ、まずはそこからかなぁ?」
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