職業・聖女~稼ぐわよ!

satomi

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9.いい人・悪い人


「よく、聖女とかは異性に心を奪われたりすると力が弱くなるとか言うじゃねーか。それじゃないか?」
 兄があっけらかーんと言う。確かにポールに想いが…。でもでもっ、両想いってわけじゃないし。
「「「「「リリスねーちゃん、好きな人いるの?」」」」」
 無邪気に聞いてこないで~。そこにいるのよ!

「しかしまぁ、俺達が殺気に気付かなければ、誰かが傷ついていた可能性もありますね?」
 大神殿の使者、恐ろしい。
「そのことは感謝してる」
「「「「「お兄ちゃん達ありがとう!」」」」」
「「「どういたしまして」」」
「それにしても…教会というのは、聖職いうのにやることは過激ですね」
 それは思う。いいツッコミだ。兄よ。
 護衛の3人が顔を見合わす。
「あー、代表して俺が話す」
 というのはポール。

「まぁ、教会と言っても表の顔と裏の顔があるわけで…。裏は結構汚いことをしてるというわけ。逆に目に見えて汚い仕事の方が裏が無くてわかりやすいな。
例としては、こないだ会った山賊の兄ちゃん達。彼らだって生きるのに必死だからな。そういうわけで、明らかに強いという事を教えれば絶対に歯向かってこないし、逆に必死にお金を稼いで病気の母親を養っている場合だってある。まぁ、そういうもんだ」
 へぇ、そうなんだ。って私まで納得。弟妹達はわかったかな?
「「「「「さんぞくってなぁに?」」」」」
「うーん。山を通る人を襲ってお金を奪い取ろうとする人の事だよ」
「悪い人!」
「でもね?そのお金で病気の母親のお薬を買っていたり、貧しい家族の生活費にしていたりするんだよ?」
「悪い人たちなのかなぁ?」
 ちょっとした勉強会になったみたい。
「勝手にお金を奪うのは悪いことだよ。でも事情を話したらもしかしたら助けてくれるかもしれないよ?リリスだったら病気なら治しちゃう!」
 私が登場した。
「逆にね。教会はいい人だと思っているでしょ?でもこの間ここに来た時、あの人は俺らを傷つけようとしてナイフを隠し持ってたんだよ?」
「いい人なのに、悪い人??」
「難しいけど、その人の片側だけ見て判断するのはよくないってことだよ」
「「「「「はーい!」」」」」
 わかったのかなぁ?難しい話でした。特に説明するのが。

「なんだかお疲れさまでした」
 労ってしまうような説明会でした。私もポールの一面だけ見て好きなんだろうか?難しいなぁ。

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