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11.最終話 その後
「フェンとレスにも協力してもらうかな?兄としては複雑だが、仕方あるまい」
兄は大きくため息をつき、両親の墓参りにも行った。
兄は何を考えているんだろう?
その日、弟妹達は何故だか同じ部屋に押し込まれるようにして寝ていた。実際押し込まれたのかも。
「リリス。ポール。悪く思わないでほしい」
私は部屋に突き飛ばされ入れられた。ポールは倒れそうになる私をかばうようにして倒れ込んでいた。部屋からはみ出ていた足先なんかはフェンとレスによって強制的に部屋の中へ。そして、部屋の中でポールと私は二人っきりになったというか、させられた。
「「えーと」」
「あ、ポールが先にどうぞ?」
「リリスが先に!」
埒があかないので、くじで決めた。私が先になった。
「えーと、ポールがこの間告白してくれた返事、まだしていないでしょ?」
ポールは過呼吸で苦しくなっていたので、深呼吸をしていた。見ている方はかなりシュールな光景だ。
「私もポールの事が好きよ。異性として好きよ」
「俺の方がずっと年上だが気にしないのか?」
「ポールから見たら、私は年下のチンチクリンなのかな?」
「そんなことは断じてない!リリスはレディだ。自信を持ってほしい」
「ポールもオジサンなんかじゃないわ。素敵な男性よ」
「私はこの先ずっと君と共に生きてきたいと思っている」
「嬉しいっ」
と、リリスはポールに抱きついた。ポールは少しだけ若返った。
二人は将来を誓いあった。
この部屋に二人きりで閉じ込めたってやっぱりそういうコトなのかな?兄まで関わってるし兄公認?
「この状況はまぁ、言うなれば据え膳ってやつなんだろうけど、君とはキチンと結婚後まで清い関係でいたいと思う」
「うん、わかった」
そういうわけで、力尽くで部屋の戸を開け、各々の部屋で眠ることにした。
私は将来ポールのお嫁さんになるんだ。そう思うと顔がにやけてしまう。
「なんだ、既成事実とかはなかったのか?」
「代わりに将来を誓いあいました。ウフフ」
「気味が悪い笑い方だなぁ。顔の筋肉は緩んでるし」
その後、私とポールは無事に結婚式を挙げる事が出来た。神父は元・肥えた領主。
弟妹には悪い気がするけど、私は現在妊娠中。弟妹は単純に「どっちが生まれるかなぁ?」などと話してるけど、叔父と叔母になるんだよ。若いのに不憫だ。
その時は長男だから、男の子を出産したのかぁ。
うん、よく言われているように、聖女も異性に心を奪われると力が弱くなるという事で、一時は体も繋がったからかな?聖女の力がほぼなくなっちゃったけど、自分に守るものができたら聖女の力が復活してきました。
今の守るものはまだ幼い我が子。
あ、また妊娠してるっぽい。長男にまで心配かけちゃってるけど、母は強いのよ!そういうわけで無事長女を出産。
さらに聖女の力が強くなりました。
今後は家族10人?(人が多くてわからない)とフェンとレスの食費とか雑費を稼がなきゃ!だって職業・聖女なんだもん。
END
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