戦場からお持ち帰りなんですか?

satomi

文字の大きさ
3 / 8

3.お城へGO!

しおりを挟む

「「ただいま~」」
 と、耳に入ってきたのは男女の嬌声。
「アビーはちょっとお隣さんのところに頂いたものをおすそ分けしてくれない?もらいすぎだから」

 アビーにはちょっと刺激が強すぎるかな?
 王族って(特に女性)純潔を重んじるのよね?…そこにこの状況はちょっと。

 私は寝室の方へと歩みを進めた。
 案の定、ベンは知らない女と一緒にいた。
「えーと、ベン?その方はどなた?というか、服着てるの?」
 明らかに二人とも裸でしょう?もー、そのベッド、使いたくないよ。
「言い訳は?」
「お前は、戦場から生きて帰ってきたっていうのに、アビーにつきっきりじゃないか!」
 あんたが拾ってきたんでしょ!
「他には?」
「貴女の旦那様はいただいたわよ?」
 誰?
「あ~‼学園の時にいた地味子‼変わったわね~。やる事も。派手になって。まぁいいわ、この家は私名義のはずよ。おふたりさんには仲良く出てってもらうわ。あ、そのベッドも持ってってちょうだい」
「俺への愛情はないのかよ?」
「私は浮気をする男が大嫌いなの。もう生理的にムリ。気持ち悪い」
 
 そう言って、二人withベッドには出ていってもらった。
 ベッド買わなきゃ。というか、収入源はどうしよう?


「ただいま。なんか、ベンと知らない女が出てったけど?」
「うん、ベンが私達が出かけてる間に浮気してたから追い出した。この家の名義は私だし。ベッドは、二人が使ったもんで気持ち悪いから一緒に出てってもらった」
「あ、ああ、そうなの。私のせい?」
「うーん、気にしないで。浮気をしたって事は、その素質みたいなのがあったってことよ。なんか自分の思ったように私が動かなかったら浮気する~みたいな?アビーがいる・いないに関わらず、いつかはこうなったのよ」
 うん、絶対そうよ。

「お隣さんにおすそ分けをした時に聞いたんだけど、今お城で使用人が不足してるらしいのよ。勿論住み込み。エリ―なら即採用じゃないかなぁ?なんて思ったんだけど?」
「アビー!それよ‼王太子の性格もわかるし、安定した収入源も得られる。一石二鳥だわ!でも、アビーはどうしよう?アビーは使用人みたいなことできないでしょう?顔もバレちゃうし……」
 等と私は悩んでいたというのに、「眼鏡をかければ大丈夫よ!」と簡単に言ってのけた。いやいや、眼鏡くらいじゃあなぁ。私の家族…にしたって働けるんだから、『働け~』ってなるよなぁ。
「そうだ!車いすに乗りましょう?それで私の家族として一緒に住み込みで暮らしましょう?それなら、何も言われないと思う。眼鏡はかけてね?」
「私の方がエリーより年上っぽいからそれっぽい名前で偽証。‘イリス’でいきましょう!」
 
 
 緊張の面接。
「エリー」
「はい」
「君は平民なのかい?」
「はい。問題でも?」
「王城で働くのは子爵家以上の令嬢ばかりだから…」
「あのっ、私はどうしてもお城で働きたいんですっ。車いすの姉がいて……」
 どうやら、面接官の同情を買ったらしい。
「それは大変だね。車いすのお姉さんを養わないといけないんだね」
 眼鏡を外し、涙をぬぐう面接官…。チョロすぎない?
 結果は郵送で家に送られてくるらしい。郵送なんてお金かかるのに…。

 結果は エリーは合格。車いすの姉共々お城に住み込みで仕事を全うするように。
 と書いてあった。

しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

結局、私の言っていたことが正しかったようですね、元旦那様?

睡蓮
恋愛
ルーグル伯爵は自身の妹リリアーナの事を溺愛するあまり、自身の婚約者であるエリナとの関係をおろそかにしてしまう。リリアーナもまたエリナに対する嫌がらせを繰り返し、その罪をすべてエリナに着せて楽しんでいた。そんなある日の事、エリナとの関係にしびれを切らしたルーグルはついにエリナとの婚約を破棄してしまう。その時、エリナからある言葉をかけられるのだが、負け惜しみに過ぎないと言ってその言葉を切り捨てる。それが後々、自分に跳ね返ってくるものとも知らず…。

顔がタイプじゃないからと、結婚を引き延ばされた本当の理由

翠月るるな
恋愛
「顔が……好みじゃないんだ!!」  婚約して早一年が経とうとしている。いい加減、周りからの期待もあって結婚式はいつにするのかと聞いたら、この回答。  セシリアは唖然としてしまう。  トドメのように彼は続けた。 「結婚はもう少し考えさせてくれないかな? ほら、まだ他の選択肢が出てくるかもしれないし」  この上なく失礼なその言葉に彼女はその場から身を翻し、駆け出した。  そのまま婚約解消になるものと覚悟し、新しい相手を探すために舞踏会に行くことに。  しかし、そこでの出会いから思いもよらない方向へ進み────。  顔が気に入らないのに、無為に結婚を引き延ばした本当の理由を知ることになる。

追放した私が求婚されたことを知り、急に焦り始めた元旦那様のお話

睡蓮
恋愛
クアン侯爵とレイナは婚約関係にあったが、公爵は自身の妹であるソフィアの事ばかりを気にかけ、レイナの事を放置していた。ある日の事、しきりにソフィアとレイナの事を比べる侯爵はレイナに対し「婚約破棄」を告げてしまう。これから先、誰もお前の事など愛する者はいないと断言する侯爵だったものの、その後レイナがある人物と再婚を果たしたという知らせを耳にする。その相手の名を聞いて、侯爵はその心の中を大いに焦られるのであった…。

将来の嫁ぎ先は確保済みです……が?!

翠月るるな
恋愛
ある日階段から落ちて、とある物語を思い出した。 侯爵令息と男爵令嬢の秘密の恋…みたいな。 そしてここが、その話を基にした世界に酷似していることに気づく。 私は主人公の婚約者。話の流れからすれば破棄されることになる。 この歳で婚約破棄なんてされたら、名に傷が付く。 それでは次の結婚は望めない。 その前に、同じ前世の記憶がある男性との婚姻話を水面下で進めましょうか。

消えた幼馴染の身代わり婚約者にされた私。しかしその後、消えた幼馴染が再びその姿を現したのでした。

睡蓮
恋愛
アリッサとの婚約関係を確信的なものとしていた、ロードス第三王子。しかしある日の事、アリッサは突然にその姿をくらましてしまう。心に深い傷を負う形となったロードスはその後、エレナという貴族令嬢を強引に自分の婚約者とし、いなくなったアリッサの事を演じさせることにした。エレナという名前も取り上げてアリッサと名乗らせ、高圧的にふるまっていたものの、その後しばらくして、いなくなったアリッサが再びロードスの前に姿を現すのだった…。

貴方もヒロインのところに行くのね? [完]

風龍佳乃
恋愛
元気で活発だったマデリーンは アカデミーに入学すると生活が一変し てしまった 友人となったサブリナはマデリーンと 仲良くなった男性を次々と奪っていき そしてマデリーンに愛を告白した バーレンまでもがサブリナと一緒に居た マデリーンは過去に決別して 隣国へと旅立ち新しい生活を送る。 そして帰国したマデリーンは 目を引く美しい蝶になっていた

婚約者の私には何も買ってはくれないのに妹に好きな物を買い与えるのは酷すぎます。婚約破棄になって清々しているので付き纏わないで

珠宮さくら
恋愛
ゼフィリーヌは、婚約者とその妹に辟易していた。どこに出掛けるにも妹が着いて来ては兄に物を強請るのだ。なのにわがままを言って、婚約者に好きな物を買わせていると思われてしまっていて……。 ※全5話。

婚約者とその幼なじみがいい雰囲気すぎることに不安を覚えていましたが、誤解が解けたあとで、その立ち位置にいたのは私でした

珠宮さくら
恋愛
クレメンティアは、婚約者とその幼なじみの雰囲気が良すぎることに不安を覚えていた。 そんな時に幼なじみから、婚約破棄したがっていると聞かされてしまい……。 ※全4話。

処理中です...