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4話 証拠探し
しおりを挟むさて、私は邸の外でも捜査をするために髪の色を染めた。長さ的にもまだまだ平民って長さだし、丁度いいよね。そういうわけで、茶色の髪をしています。
侍女達にはまたしても「お嬢様の御髪がぁ~」とか言ってたけど、伸びるし大丈夫だよ。
私は商店街を歩いていたけれど、これといって収穫はない。
危険なのはわかってるけど、酒場に行こうか。昼間だけど…。
「いやぁ、あの貴族の嬢ちゃんは金払いがよかったなぁ。あんな見たこともない貴族の話をでっち上げただけでこの大金!お嬢ちゃんサマサマってやつ?」
「おいおい、誰が聞いてるかわからないんだぜ?そんな大声で話すなよ」
私が聞いてました。
それにしても…わりと強面でガタイのいい男ですね。私がちょっと行ったところで負けてしまいそうです。説得も無理じゃないかなぁ?
「お困りですか?お嬢さん」
誰?
「私はルイと言います。まぁ、便利屋みたいなもので。困っている人は気配でわかるんですよ」
「まぁ、困っています」
酒場で私のアレコレを話すのもなんなので、店を出て公園へと行くことにした。
「私の名前は、エリス=ダイナゴク。伯爵家の者です」
「ああ、同じ伯爵家のメアリー=アールルード伯爵令嬢を誘拐拉致・暴行指示容疑で修道院へと護送されたっていう?」
「修道院は数週間で寄付金により還俗しました。失ったのは、そうね長かった髪の毛かしら?腰のあたりまであったんだけど、修道女として相応しくないからということで、切られたわ。私としてはスッキリしたんだけど、うちの侍女達はショックみたい。そうだ、髪の毛!本当はハニーブロンド?って色なんだけど、市井では目立つから、茶色に染めてるのよ~。これも侍女達にはショックみたいなのよ」
「冤罪か?」
「冤罪よ。考えてもみてよ?私はメアリー=アールルード伯爵令嬢って全く知らない人だったんだから。訴状を見て初めて知った名前よ?あまりに誰だかわからないあまりにお父様に聞いたもの。あら、転んじゃったのかしら?泣いてる子が…」
私はその幼い子に駆け寄って擦り傷に手をかざした。痛いの痛いの飛んでけ~ってする予定だったのに。なんだか体中から手のひらに熱が集中してるみたいに熱い。
幼子の擦り傷がみるみるうちに治っている。何?私なんかしたかなぁ?
「すごいな。エリス嬢の瞳が光っていたぞ?いつも輝いているのだが、それ以上になんか不思議な力を出していたようだ。思い当たることは?」
「全くなし。私は、痛いの痛いの飛んでけ~ってしようとしたんだけど?」
「発光してた」
蛍とかみたいな?
「聖女じゃないのか?」
「そんなガラじゃないわよ。もっと相応しい人がいるはずよ?」
「そうか?」
「あ、冤罪の話だったわね。訴状に日付がないのが不審なのよ。私は確実に行動しているわけじゃないから、決められなかったのか、うっかりさんか。もっと確実に日時を指定していればよかったんだけどないのよ!」
「あ、あとはあの酒場にいたゴロツキか?」
「そうね。しっかりと顔を覚えているわ。日時を指定しちゃうと私のアリバイになりかねないからかしら?」
「そうだろうね」
稚拙なことを綿密にしよって!許さん!
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