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結が可愛い声でアテノールを呼んだ。2回も
結、なぜ私を呼んでくれない?
心が身体が黒いものに押し潰されそうになる。私を見て、私を呼んで、ワタシダケヲ
漏れ出た魔力が逃げるアテノールを攻撃していた。
「結、何故アテノールばかり呼ぶの?
私はまだ1度も呼ばれてないのに。」
竜王様なんて呼んでほしくない。それは名ではない。
リュートと名で呼んでほしい。
結にリュートと呼ばれると特別を感じる。もっと呼んで結。
ずっとこの時を望んでいたんだから…
やっと手に入れた。
私は歴代の竜王達に比べても膨大な魔力を持っていたが、見つけたつがいは手の届かない世界に居た。
だがある時つがいに触れたくて手を伸ばすと、つがいの近くに居た者が自分からこちらに飛び込んで来た。だがそれらはすれ違い通り過ぎていった。
世界は繋がっているのか?もしつがいの手を取る事が出来れば!
…でももし掴めなかったら?
その後も何度も同じ事があった。すれ違った者達はこちらを見る事なく通り過ぎて行く、ごく稀に突然落っこちていく者もいたが…
この世界に来たのかまた別の世界へ行ったのか…生きているのかそれとも…
世界を渡って来た者が居ないか調べてはみたがなにも分からない。
古いカビの生えた様な本をひっくり返してみたがなにも出てこない。
ただつがいをこの手に抱きしめたいだけなのに…ココロガヒビワレル
世界が荒れる。
つがいを得られなかった竜人は狂っていく。
私も狂っていく。竜王の魔力は世界に大きな影響を与える。私は幸せになれない世界に終焉をもたらす最後の竜王なのかも知れない。
そう覚悟していたのに…
結は突然この世界、私の元に来てくれた。
喜びに力加減を間違えて怪我をさせてしまった時には全てが終わったと思ったが、
生きていてくれた。私の元に来てくれた。
気を失ったつがいを治癒魔法を使いながら慎重に城に運んだ。
結、なぜ私を呼んでくれない?
心が身体が黒いものに押し潰されそうになる。私を見て、私を呼んで、ワタシダケヲ
漏れ出た魔力が逃げるアテノールを攻撃していた。
「結、何故アテノールばかり呼ぶの?
私はまだ1度も呼ばれてないのに。」
竜王様なんて呼んでほしくない。それは名ではない。
リュートと名で呼んでほしい。
結にリュートと呼ばれると特別を感じる。もっと呼んで結。
ずっとこの時を望んでいたんだから…
やっと手に入れた。
私は歴代の竜王達に比べても膨大な魔力を持っていたが、見つけたつがいは手の届かない世界に居た。
だがある時つがいに触れたくて手を伸ばすと、つがいの近くに居た者が自分からこちらに飛び込んで来た。だがそれらはすれ違い通り過ぎていった。
世界は繋がっているのか?もしつがいの手を取る事が出来れば!
…でももし掴めなかったら?
その後も何度も同じ事があった。すれ違った者達はこちらを見る事なく通り過ぎて行く、ごく稀に突然落っこちていく者もいたが…
この世界に来たのかまた別の世界へ行ったのか…生きているのかそれとも…
世界を渡って来た者が居ないか調べてはみたがなにも分からない。
古いカビの生えた様な本をひっくり返してみたがなにも出てこない。
ただつがいをこの手に抱きしめたいだけなのに…ココロガヒビワレル
世界が荒れる。
つがいを得られなかった竜人は狂っていく。
私も狂っていく。竜王の魔力は世界に大きな影響を与える。私は幸せになれない世界に終焉をもたらす最後の竜王なのかも知れない。
そう覚悟していたのに…
結は突然この世界、私の元に来てくれた。
喜びに力加減を間違えて怪我をさせてしまった時には全てが終わったと思ったが、
生きていてくれた。私の元に来てくれた。
気を失ったつがいを治癒魔法を使いながら慎重に城に運んだ。
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