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21-2.本当のプロポーズ(2)
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「ふふ、面白い人。本当に……」
そう呟いて茶を飲む。しん、と静まり返った室内をぐるりと見た。ここに自分が住んでいるなんて、嘘のようだ。長年ずっと娼館の一室にいたのに、今では間取りも広くて部屋数もある、そしてちょっと物が足りないように見えるこの空間が自分の家だなんて。
「本当に、あの父さんに感謝なんてしたことなかったけれど」
だが、娼館に売られなければ、実家に乗り込まなければ、そして、涙を隠そうとあの路地裏に入らなければ、彼と出会うことはなかったのだ。娼館に売られなくても、あの家にずっといて働くだけではきっと、今のような日々を送ることは出来なかっただろうと思う。
(不思議ね。こうやって一歩踏み出したら……あんなに恐れていた未来を、心配していない自分がいるわ)
確実なものが欲しかった。娼館を飛び出る前に、この先彼が自分を捨てないでくれるという保証が欲しかった。けれども。
(わたし、自分でも疑っていなかったけど……捨てられることは考えていたけれど、自分が捨てるようなことはないって思っていたんだわ。自分の未来の心は大丈夫だと最初から思っていたなんて)
そして、それは今でもそう思う。考え方や何やらが違うことがあるのに、自分はコンラートのことが好きで仕方がないし、彼のためならなんでも出来るような気がする。彼に甘えられたら、なんでも応えたいと思っている。なんて面倒な人に恋に落ちたのかと思う反面、あれだけ心に思うままを口にする人もそうそういないから、楽と言えば楽かもしれない。
(そうだ。今日の夕食は……)
ようやく「今日は羊肉のシチューを作ろう」と実務的なことを考え出すバネッサ。食事作りについては、娼館にいた頃は考えることもなかったが、思ったより苦手でもないと気付く。それに、なんと言ってもこの家には保存庫があるだけでなく、コンラートの魔力で冷たく保つことが出来る、よくわからない箱まで用意されていた。最初、低温であることの意味を彼女はよく理解をしていなかったが、ハーニィが「食べ物の品質を保持してくれます」と教えてくれた。
それに、あれこれと魔道具が用意されており、そのどれもバネッサの魔力でも起動が出来る。こんな便利な生活に慣れてしまったら……と少しだけ不安になるが、正直なところ楽が出来て助かる、というのが本音だ。
(ああ、今からパンを買ってこよう。それからシチューを……)
そんなことを考えていたら。
「バネッサ!」
「きゃっ!?」
先ほど魔塔に戻ったはずのコンラートが、慌てたように転移で戻って来た。びっくりしてバネッサは身を竦め、恐る恐る彼に問いかける。
「ど、どうしたの? 何かあったの?」
「あのっ、あの……今、ハーニィと話をしていたんですけれど」
「ええ……」
見れば、彼は外套を脱いでいる。一応魔塔の中で仕事をしようと脱いだのだな、とちらりとバネッサは思った。
「そのう、わたし、あなたと一緒に暮らしているじゃないですか?」
「そうね……?」
「これは、結婚ではないんですか!?」
突然のコンラートの言葉に、バネッサは眉をしかめる。結婚。なるほど結婚か……確かに、平民たちはみな何か結婚の式をするわけでもなく、ただ、自分たちで決めて、自分たちで共に暮らし始めて、なし崩しの結婚をすることが多い。
とはいえ、バネッサも、自分たちが結婚をしているとは思っていなかったので戸惑う。
「ええ……? まあ、ええっと……」
「やあ、やあ、なんだっけ。この前、プロポーズみたいだ、とかなんだとか言ってましたが……うっかりしていた。正式に申し出ていなかったけれど、一緒に暮らしたらそれは結婚なのかと思っていた……」
「結婚はそれぞれの家族の承諾が必要だけど、あなたの場合は魔塔の主だからそういう形式には縛られないかもね」
正直な話、彼は貴族やら何やら以上の位を持っていると言える。それを考えると、バネッサにはよくわからない。
「ええ……ええっと。家族の承諾はちょっと困るんですけど……」
そう言ってコンラートはバネッサの両手を自分の手で包んだ。バネッサが彼を見れば、前髪の下に見え隠れする眉間にしわが寄っている。
「バネッサ、わたしと結婚してくれませんか? ああ、いや、でも、身請けを受けてくれただけでも嬉しいのに、それはちょっと欲張りかな……後日また申し込み直した方がいいのかな? ううーん」
そう言って唸っているコンラートの手から、そっとバネッサは自分の手を抜き、逆に彼の手を両手で包む。コンラートはそれをじっと見てから、顔をあげてバネッサを正面から見つめた。
「ねえ、コンラート」
「はい」
「わたし、我がままを一つ言ってもいいかしら」
「はい! なんですか。言って。なんでも言ってください」
「あのね」
バネッサは少し頬を紅潮させながら、そっと言葉を紡ぎ出す。
「わたし、何もいらないんだけれど、でも、指輪が欲しいの。あなたから」
「指輪」
そう言われたコンラートはきょとんとした表情だ。
「あなたと結婚した証になるようなものを、一緒に買えないかしら? そのう、その辺の露店で売っているようなやつでいいのよ。大層なものじゃなくていいの」
「バネッサ!」
彼女が言わんとしていることをようやく察したコンラートは、大喜びで彼女を抱きしめる。
「それは、結婚しても良いってことですね。ね! ね!」
「そ、そうよ」
「わあ、わあ、嬉しいです。それじゃあ、早速指輪を、いや、待ってください。それは、どういうものなのかハーニィに尋ねないといけないな……」
その辺の嗅覚は効くのか、とバネッサは笑い出しそうになったが、なんとかギリギリで堪えることが出来た。彼女は本当に露店で売っているような、それこそ形が歪で、ただ曲げただけの金属でもいいと思っていた。娼館であれこれ男たちに贈られた美しいものより、コンラートと見て選べたらそれだけで満足だと考えたのだ。
だが、きっとハーニィに尋ねれば「とんでもない!」と「魔塔レベル」の話にしてしまうに違いない。そのあたりはこれから慣れていくしかないのだろう。
「じゃあ、その、えっと……」
腕からバネッサを解放すると、コンラートは真面目な表情になった。何か再びプロポーズでもしてくれるのだろうか、とバネッサが期待をしていると
「じゃあ、指輪代を稼いできます。ええ、ええ、稼ぎます。今日は大きな仕事があるんだ。戻ります! ちゃんと稼ぎますから!」
そういって、あっという間にコンラートの姿は再び消えた。忙しい。あまりに忙しくて、バネッサはしばらく呆然としてから、大きな声をあげて笑い出した。
「うふふ、ふふっ、本当に面白い人……!」
今更稼ぐだなんて。一体彼の脳内では指輪はどれぐらいの価値があるものなのだろうか。バネッサは笑いながら茶器を片付けるため厨房に向かう。
「シチューの下ごしらえをしてから、パンを買いに行こう」
そんなことをする日が来るなんて。ああ、幸せだ……そして、その幸せが失われる時が来るなんて、これっぽっちも考えることが出来ない。ただ、幸せなのだ。
夢を見ていた気がした。だけど、確かにその夢はあの娼館で見ていただけのものだった。一歩外に出たら夢から覚めて、夢よりも幸せな現実が待っていた。ああ、本当に彼の身請けを受けてよかった。彼と出会えてよかった……。
「本当ね。あの時、よくも彼を連れて帰ろうなんて思ったわね……」
あの日の自分を褒めたたえ、彼女は野菜を取りに保管庫に向かうのだった。
そう呟いて茶を飲む。しん、と静まり返った室内をぐるりと見た。ここに自分が住んでいるなんて、嘘のようだ。長年ずっと娼館の一室にいたのに、今では間取りも広くて部屋数もある、そしてちょっと物が足りないように見えるこの空間が自分の家だなんて。
「本当に、あの父さんに感謝なんてしたことなかったけれど」
だが、娼館に売られなければ、実家に乗り込まなければ、そして、涙を隠そうとあの路地裏に入らなければ、彼と出会うことはなかったのだ。娼館に売られなくても、あの家にずっといて働くだけではきっと、今のような日々を送ることは出来なかっただろうと思う。
(不思議ね。こうやって一歩踏み出したら……あんなに恐れていた未来を、心配していない自分がいるわ)
確実なものが欲しかった。娼館を飛び出る前に、この先彼が自分を捨てないでくれるという保証が欲しかった。けれども。
(わたし、自分でも疑っていなかったけど……捨てられることは考えていたけれど、自分が捨てるようなことはないって思っていたんだわ。自分の未来の心は大丈夫だと最初から思っていたなんて)
そして、それは今でもそう思う。考え方や何やらが違うことがあるのに、自分はコンラートのことが好きで仕方がないし、彼のためならなんでも出来るような気がする。彼に甘えられたら、なんでも応えたいと思っている。なんて面倒な人に恋に落ちたのかと思う反面、あれだけ心に思うままを口にする人もそうそういないから、楽と言えば楽かもしれない。
(そうだ。今日の夕食は……)
ようやく「今日は羊肉のシチューを作ろう」と実務的なことを考え出すバネッサ。食事作りについては、娼館にいた頃は考えることもなかったが、思ったより苦手でもないと気付く。それに、なんと言ってもこの家には保存庫があるだけでなく、コンラートの魔力で冷たく保つことが出来る、よくわからない箱まで用意されていた。最初、低温であることの意味を彼女はよく理解をしていなかったが、ハーニィが「食べ物の品質を保持してくれます」と教えてくれた。
それに、あれこれと魔道具が用意されており、そのどれもバネッサの魔力でも起動が出来る。こんな便利な生活に慣れてしまったら……と少しだけ不安になるが、正直なところ楽が出来て助かる、というのが本音だ。
(ああ、今からパンを買ってこよう。それからシチューを……)
そんなことを考えていたら。
「バネッサ!」
「きゃっ!?」
先ほど魔塔に戻ったはずのコンラートが、慌てたように転移で戻って来た。びっくりしてバネッサは身を竦め、恐る恐る彼に問いかける。
「ど、どうしたの? 何かあったの?」
「あのっ、あの……今、ハーニィと話をしていたんですけれど」
「ええ……」
見れば、彼は外套を脱いでいる。一応魔塔の中で仕事をしようと脱いだのだな、とちらりとバネッサは思った。
「そのう、わたし、あなたと一緒に暮らしているじゃないですか?」
「そうね……?」
「これは、結婚ではないんですか!?」
突然のコンラートの言葉に、バネッサは眉をしかめる。結婚。なるほど結婚か……確かに、平民たちはみな何か結婚の式をするわけでもなく、ただ、自分たちで決めて、自分たちで共に暮らし始めて、なし崩しの結婚をすることが多い。
とはいえ、バネッサも、自分たちが結婚をしているとは思っていなかったので戸惑う。
「ええ……? まあ、ええっと……」
「やあ、やあ、なんだっけ。この前、プロポーズみたいだ、とかなんだとか言ってましたが……うっかりしていた。正式に申し出ていなかったけれど、一緒に暮らしたらそれは結婚なのかと思っていた……」
「結婚はそれぞれの家族の承諾が必要だけど、あなたの場合は魔塔の主だからそういう形式には縛られないかもね」
正直な話、彼は貴族やら何やら以上の位を持っていると言える。それを考えると、バネッサにはよくわからない。
「ええ……ええっと。家族の承諾はちょっと困るんですけど……」
そう言ってコンラートはバネッサの両手を自分の手で包んだ。バネッサが彼を見れば、前髪の下に見え隠れする眉間にしわが寄っている。
「バネッサ、わたしと結婚してくれませんか? ああ、いや、でも、身請けを受けてくれただけでも嬉しいのに、それはちょっと欲張りかな……後日また申し込み直した方がいいのかな? ううーん」
そう言って唸っているコンラートの手から、そっとバネッサは自分の手を抜き、逆に彼の手を両手で包む。コンラートはそれをじっと見てから、顔をあげてバネッサを正面から見つめた。
「ねえ、コンラート」
「はい」
「わたし、我がままを一つ言ってもいいかしら」
「はい! なんですか。言って。なんでも言ってください」
「あのね」
バネッサは少し頬を紅潮させながら、そっと言葉を紡ぎ出す。
「わたし、何もいらないんだけれど、でも、指輪が欲しいの。あなたから」
「指輪」
そう言われたコンラートはきょとんとした表情だ。
「あなたと結婚した証になるようなものを、一緒に買えないかしら? そのう、その辺の露店で売っているようなやつでいいのよ。大層なものじゃなくていいの」
「バネッサ!」
彼女が言わんとしていることをようやく察したコンラートは、大喜びで彼女を抱きしめる。
「それは、結婚しても良いってことですね。ね! ね!」
「そ、そうよ」
「わあ、わあ、嬉しいです。それじゃあ、早速指輪を、いや、待ってください。それは、どういうものなのかハーニィに尋ねないといけないな……」
その辺の嗅覚は効くのか、とバネッサは笑い出しそうになったが、なんとかギリギリで堪えることが出来た。彼女は本当に露店で売っているような、それこそ形が歪で、ただ曲げただけの金属でもいいと思っていた。娼館であれこれ男たちに贈られた美しいものより、コンラートと見て選べたらそれだけで満足だと考えたのだ。
だが、きっとハーニィに尋ねれば「とんでもない!」と「魔塔レベル」の話にしてしまうに違いない。そのあたりはこれから慣れていくしかないのだろう。
「じゃあ、その、えっと……」
腕からバネッサを解放すると、コンラートは真面目な表情になった。何か再びプロポーズでもしてくれるのだろうか、とバネッサが期待をしていると
「じゃあ、指輪代を稼いできます。ええ、ええ、稼ぎます。今日は大きな仕事があるんだ。戻ります! ちゃんと稼ぎますから!」
そういって、あっという間にコンラートの姿は再び消えた。忙しい。あまりに忙しくて、バネッサはしばらく呆然としてから、大きな声をあげて笑い出した。
「うふふ、ふふっ、本当に面白い人……!」
今更稼ぐだなんて。一体彼の脳内では指輪はどれぐらいの価値があるものなのだろうか。バネッサは笑いながら茶器を片付けるため厨房に向かう。
「シチューの下ごしらえをしてから、パンを買いに行こう」
そんなことをする日が来るなんて。ああ、幸せだ……そして、その幸せが失われる時が来るなんて、これっぽっちも考えることが出来ない。ただ、幸せなのだ。
夢を見ていた気がした。だけど、確かにその夢はあの娼館で見ていただけのものだった。一歩外に出たら夢から覚めて、夢よりも幸せな現実が待っていた。ああ、本当に彼の身請けを受けてよかった。彼と出会えてよかった……。
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