『全方位恋愛フラグ立ててすまん、ただの料理人です』 ~料理しかしてないのに、なぜか世界の中心にいます~

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第4話『あれ?なんか俺、好かれすぎてない?』

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「なあユウト。朝食、また作ってくれないか?」

そう言ってきたのは、第二王子・リオス。
第一王子アルノルトの実弟で、涼しげな顔立ちと皮肉屋の口調が印象的な青年。

「いや、料理人ですし、作りますけど……。あの、アルノルト王子の分も?」

「兄上の分? 知らないな。お前は俺の専属ってことでいいだろ?」

「えっ? いや、それは──」



そこに、バァンッ! と勢いよく扉が開く。

「ユウト! 昼の間、王都を案内しようと思っていたのだが、支度はできているか?」

金の髪を揺らして入ってきたのは、アルノルト。王宮の第一王子。

「ああ、それと、昼はお前の料理が食べたい。外出先でも調理できるよう、馬車に厨房を用意してある」

「馬車に……厨房……?」

「当然だ。お前の料理を、どこでも食べたいからな」



「おーい! ユウトくーん!」

次に現れたのは、王宮直属の“魔法騎士団長”ユナ。
金髪ツインテ、快活な性格。だが見た目に反して、戦闘力は化け物級。

「今日、魔法の訓練に付き合ってほしくてさ~!
 お礼に“お弁当”作ってくれたら、テンション爆上がりだなって♡」

「魔法の訓練の後にお弁当って、ピクニックじゃないですか……」



なぜか急にモテ始めた。

王子たち、騎士、メイド、書記官、果ては庭の管理人まで。

みんな口をそろえて言う。

「ユウトの作ったご飯をもう一度食べたい」
「ユウトの声、落ち着く」
「ユウトといると心が温かくなる」

──これ、全員好意持ってるのでは?

いやいや、料理人だし。異世界来ただけだし。
……でも、どこかでわかってしまった。

「俺、完全にフラグ立ちまくってる……!?」



その日の夕食。ユウトが作ったのは──

・白身魚と香草のオーブン焼き(グラディエ焼き)
→身がほろほろで、ふわっと香るハーブが白ワインに合う絶品

・異世界カブのポタージュスープ
→優しい甘みととろみで、身体がじんわり温まる

・桃のジュレと蜂蜜レモンの二層プリン
→デザートも手を抜かず、彩りと清涼感も演出

「美味しすぎる……」
「今夜、夢に出る……」
「ユウト、結婚してくれ」
「うちに婿にこないか」

こうして、春日ユウトは――
異世界に転移してわずか3日で、“全方位からの求婚”状態に突入していた。
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