『全方位恋愛フラグ立ててすまん、ただの料理人です』 ~料理しかしてないのに、なぜか世界の中心にいます~

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第42話 『プリンの罪と、王子の逆襲(まさかの殴り込み)』

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──その日の昼下がり。

王都の錬金術師塔に、**ドゴォォォォン!!!**という轟音が響き渡った。

実験中の爆発か? 否。
魔物襲撃か? 否。

塔の入口の扉を粉砕したのは、王国第一王子、アルノルト=レグランシュだった。

 

「……ユウトはどこだ」

冷ややかな声に、塔内の研究員たちが一斉に凍りつく。

「あっ、あのっ……塔の一番上で、“光るプリン”の再調整を……!」

「ふむ。つまり、“アイツ”と二人きりだな」

「“アイツ”……あ、フェンリス殿のことでしょうか……?」

「うるさい。門、案内、邪魔なら燃やす」

「ひ、ひぃっ!? 王子様、落ち着いてー!!」

 



 

そのころ──

塔の最上階では、ユウトがプリンの蒸し時間を調整しながら、フェンリスと向き合っていた。

「やっぱり昨日のとろみ、あと1分早く火から下ろした方が良かったかも……。
ねえ、味はどう? 俺の中ではもうちょっとなめらかにしたいんだけど」

「完璧だよ……このプリンと結婚したいくらい……というか、キミと──」

バァァァァン!!!

 

塔の壁が吹き飛び、金髪の王子が豪快に登場した。

「──その言葉、今この場で撤回しろ」

「えっ……王子!? 壁壊して来た!?」

「またしても“俺の料理人”に色目を使う輩が……」

「待って!? 俺って“物”なの!? ていうか、色目ってなに!?」

 



 

「フェンリス。聞こうか。“光るプリン”を利用して、何を目論んでいる?」

「……愛、だ」

「やっぱりなぁぁぁあ!!!」

「このプリンは、魔力を整え、心をほぐす──つまり、“好き”の感情を呼び覚ます。
それを作れるユウトこそ、“恋愛錬成”の神だ!!」

「概念が壮大すぎる!!!」

 

アルノルトはユウトの腕を取ると、真剣な眼差しで言った。

「……ユウト。プリンが光ろうが、スープが癒そうが……お前は“俺のもの”だ」

「いやいやいや、どの口が所有宣言!? てかプリン関係ないでしょ!!」

 



 

結局その日──

・王子:塔の壁を壊した罰でフェンリスに謝罪文を書くことに
・フェンリス:ユウトへの“愛の錬成”が王都内で物議を醸し、スイーツ研究は一時中止
・ユウト:美味しいけど面倒くさい“光るプリン”のレシピを王宮に提出し、名声をまた一歩高める

 

だがユウトは、疲れたようにぼやいた。

「もう……誰か俺を“ただの料理人”として扱って……プリン以上に、俺の精神がとろけそう……」

 

──次回、王都スイーツ大戦勃発!?
ユウトの料理が今度は“結婚式スイーツ”に利用される予感──!
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