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第10章 覚醒の兆し
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第10章 ひとめ惚れと、覚醒する国語
夏休みが明け、二学期のはじまり。
まだ暑さの残る朝、悠真はいつものように図書館に向かう途中で、ある“運命”に出会った。
駅前の横断歩道。
すれ違いざま、ふと視線が交錯した。
光を受けて揺れる髪。静かな目元。
そして、青いファイルを抱えて歩く姿。
(……誰だろう)
制服の胸元には、同じ学校のバッジ。
でも、クラスは違う。見たことがなかった。
教室に戻ってからも、その横顔が何度も頭をよぎった。
(……気になる)
数日後、ようやく彼女の名前を知ることになる。
西原真紀子――となりのクラスの生徒。文系のトップランナーとして、先生たちの間でも名前が挙がる存在だった。
真紀子が廊下で友人と笑っている姿を見たとき、悠真の中で何かが静かに燃え上がった。
(東大……絶対受かってやる)
漠然とした目標が、“誰かに見てもらいたい”という熱に変わった瞬間だった。
そして、そんな思いが芽生えたことを、高村はすぐに見抜いた。
「お前、最近よくそっちのクラスの廊下うろついてんな?」
「え、そ、そんなことないけど」
「バレバレだわ。……で、誰なんだよ?」
「……西原真紀子」
「おぉ、真紀子ちゃんか。文系の鬼才。……レベル高ぇぞ、お前」
高村はニヤニヤしながらも、ぽんと悠真の背中を叩いた。
「でも、いいんじゃねぇの?目標は明確なほど強い」
---
現代文、どこから手をつけるべきか?
恋の情熱は、すぐに勉強への原動力に変わった。
真紀子の得意科目は“国語”、とくに現代文。
(負けてられない……でも、国語ってどうやって勉強するんだ?)
参考書の棚の前で、また立ち止まる自分がいた。
そうだ。永井先生に、聞いてみよう。
> 【国語の参考書で悩んでます。現代文、何から始めればいいでしょうか?】
LINEを送ると、すぐに返事が返ってきた。
> 【お、ついに国語に目覚めたか。ならこの3冊から始めてみよう】
・ゼロから覚醒 はじめよう現代文(柳生好之)
・短文からはじまる現代文読解(池上和裕)
・ゼロから覚醒Next フレームで読み解く現代文(柳生好之)
> 【この3冊で“読むフレーム”を身につけて、読解の基本を叩き込む。
記述対策は、もう少し力がついたらまた教えるよ】
> 【ありがとうございます!全力でやってみます!】
スマホを閉じ、悠真はその足で書店へ向かった。
すでに慣れた手つきで本を探し、3冊を買い、ページをめくった。
「フレーム」とは何か――
主張、理由、具体例、対比、因果、抽象と具体。
現代文とは「内容を読む」のではなく「構造を読む」科目だということに、悠真は初めて気づかされた。
---
愛と執念の読解
悠真は机に向かうたび、真紀子の姿を思い出していた。
手帳の端に書かれた“偏差値70超えで告白”という文字が、毎日のモチベーションだった。
「悠真、最近、国語もやってんのか?」
「うん。現代文、構造で読むってのがわかってきた。英語より、クセがあるかも」
「お前、恋で伸びるタイプだったんだな。おれ、ちょっと羨ましい」
高村は苦笑しながら、英語の音読を再開した。
---
勉強と恋。
このふたつが、互いに作用しながら、悠真を成長させていく。
次の模試では――**「英語69、国語も60を超える」**という目標が掲げられた。
そして、その先には、
**「東大合格、そして、想いを伝える日」**という最大の勝負が待っていた。
夏休みが明け、二学期のはじまり。
まだ暑さの残る朝、悠真はいつものように図書館に向かう途中で、ある“運命”に出会った。
駅前の横断歩道。
すれ違いざま、ふと視線が交錯した。
光を受けて揺れる髪。静かな目元。
そして、青いファイルを抱えて歩く姿。
(……誰だろう)
制服の胸元には、同じ学校のバッジ。
でも、クラスは違う。見たことがなかった。
教室に戻ってからも、その横顔が何度も頭をよぎった。
(……気になる)
数日後、ようやく彼女の名前を知ることになる。
西原真紀子――となりのクラスの生徒。文系のトップランナーとして、先生たちの間でも名前が挙がる存在だった。
真紀子が廊下で友人と笑っている姿を見たとき、悠真の中で何かが静かに燃え上がった。
(東大……絶対受かってやる)
漠然とした目標が、“誰かに見てもらいたい”という熱に変わった瞬間だった。
そして、そんな思いが芽生えたことを、高村はすぐに見抜いた。
「お前、最近よくそっちのクラスの廊下うろついてんな?」
「え、そ、そんなことないけど」
「バレバレだわ。……で、誰なんだよ?」
「……西原真紀子」
「おぉ、真紀子ちゃんか。文系の鬼才。……レベル高ぇぞ、お前」
高村はニヤニヤしながらも、ぽんと悠真の背中を叩いた。
「でも、いいんじゃねぇの?目標は明確なほど強い」
---
現代文、どこから手をつけるべきか?
恋の情熱は、すぐに勉強への原動力に変わった。
真紀子の得意科目は“国語”、とくに現代文。
(負けてられない……でも、国語ってどうやって勉強するんだ?)
参考書の棚の前で、また立ち止まる自分がいた。
そうだ。永井先生に、聞いてみよう。
> 【国語の参考書で悩んでます。現代文、何から始めればいいでしょうか?】
LINEを送ると、すぐに返事が返ってきた。
> 【お、ついに国語に目覚めたか。ならこの3冊から始めてみよう】
・ゼロから覚醒 はじめよう現代文(柳生好之)
・短文からはじまる現代文読解(池上和裕)
・ゼロから覚醒Next フレームで読み解く現代文(柳生好之)
> 【この3冊で“読むフレーム”を身につけて、読解の基本を叩き込む。
記述対策は、もう少し力がついたらまた教えるよ】
> 【ありがとうございます!全力でやってみます!】
スマホを閉じ、悠真はその足で書店へ向かった。
すでに慣れた手つきで本を探し、3冊を買い、ページをめくった。
「フレーム」とは何か――
主張、理由、具体例、対比、因果、抽象と具体。
現代文とは「内容を読む」のではなく「構造を読む」科目だということに、悠真は初めて気づかされた。
---
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悠真は机に向かうたび、真紀子の姿を思い出していた。
手帳の端に書かれた“偏差値70超えで告白”という文字が、毎日のモチベーションだった。
「悠真、最近、国語もやってんのか?」
「うん。現代文、構造で読むってのがわかってきた。英語より、クセがあるかも」
「お前、恋で伸びるタイプだったんだな。おれ、ちょっと羨ましい」
高村は苦笑しながら、英語の音読を再開した。
---
勉強と恋。
このふたつが、互いに作用しながら、悠真を成長させていく。
次の模試では――**「英語69、国語も60を超える」**という目標が掲げられた。
そして、その先には、
**「東大合格、そして、想いを伝える日」**という最大の勝負が待っていた。
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