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⑦ツンツンメイドはエロエロです
しおりを挟む『ツンツンメイドはエロエロです』
発売日:2013/8/1 電子版発行
著者:青橋由高
挿絵:有末つかさ
発行: 株式会社フランス書院(美少女文庫)
あらすじ
高校三年生の主人公、“牧尾栄春”。彼は恋情を寄せる幼なじみ“針山桐葉”と長年ゲーム勝負をし、戦績を争ってきました。
大の負けず嫌いである桐葉が今回仕掛けてきた勝負は「メイドゲーム」。栄春のヘンタイ趣味を矯正するため、暴言毒舌少女がセクシーメイド服で色んなご奉仕をすることに。そして一ヶ月にも及ぶ戦いの中で二人の関係にも変化が訪れます。
勝気で強気で面倒くさい幼なじみを可愛すぎる恋人メイドにするジュブナイルポルノ!!
キャラ紹介
・針山桐葉
ヒロイン。負けず嫌いでツンドラ気質な高校三年生。栄春をからかい慌てさせることに興奮するSでありながら、彼に屈服させられたいMでもあります。幼い頃から栄春にぞっこんで、結ばれるため様々な策を弄していました。
・牧尾栄春
主人公。ヘンタイ趣味を拗らせた高校三年生。幼なじみである桐葉に惚れているものの一線を越えれずにいます。桐葉からの罵倒やからかいに常日頃から翻弄されていますが、それでも彼女の隣にい続けたいと願っています。
Hシーン紹介
※処女を卒業する場合はVと表記。またフィニッシュは全て膣内射精
1章:手コキ➡パイズリ
2章:騎乗位V➡対面座位
3章:教室で正常位
4章:浴室で歯磨き&舌掃除➡ローション愛撫➡後背位
5章:手錠首輪付きお仕置きスパンキング➡アナルV➡正常位
感想
・面倒すぎるツンドラヒロインのギャップに萌えろ!
ヒロイン桐葉はもうテンプレ的なツンデレです。前の記事(⑤)で書いた愛ヶ淵愛理くらいツンデレです。むしろ同年代である分愛理より罵倒の切れ味が鋭く、ツンドラ度はこちらの方が高い気さえします。
そんな桐葉ですが、異常なほど愛が重い。結婚するため十歳の頃には暗躍していた彼女は、栄春の性の目覚めを促し、自身を性の対象として擦り込み、そして今では彼の性癖を管理、微調整するにまで至っています。栄春をいじめからかうのも愛故のサディズムであり、彼女は一切の手間を惜しみません。
そしてもう一つの桐葉の特徴として、普通よりもう一歩面倒くさい。負けず嫌いでプライドの高い彼女は自分から告白はしません。コレだけならば一般的なすれ違いラブコメの範疇ですが、桐葉は一味違います。
彼女は単なる告白に対しては一切返事をしないのです。「好きだ」と言った後、さらに「お前はどう思ってるんだ?」と訊いてあげないといけません。そこまでしてやっと彼女は渋々の体でOKを返すのです。ハッキリ言って凄く面倒くさい女です。この部分をいじらしい、可愛いと思えるかで彼女の評価は大きく二分されると思います。
栄春が大好きだからこそいじめてしまう拗らせヒロインが素直になるギャップ、そして逆にいじめられて悦ぶギャップ。二つのギャップを楽しめる良いヒロインですが、好き嫌いは分かれるでしょう。
・王道を征くラブコメ!
物語の主軸は「幼なじみの恋愛関係」。今まで友達として接してきたからこそ一歩を踏み出せないという王道設定から幕を開けます。そしてそんな二人の関係がエロ趣味矯正という名の甘く淫らなご奉仕によって徐々に発展していく過程が描かれるのです。
展開は丁寧にラブコメのツボを押さえていて、一般ラノベと遜色なく楽しめます。会話劇は下ネタ多めですがそれも許容範囲でしょう。エロに限らず旨味が多かった印象です。
しかし、若干一般ラノベに寄りすぎてるなとも思いました。栄春と桐葉が付き合うことになるのは4章です。しかし最初に栄春が告白するのは1章であり、初夜を迎えるのは2章。つまり関係性が宙ぶらりんなまま幾度もセックスするのです。
もちろん読者の視点では相思相愛両思いであることは明らかですが、私個人としては作中で恋人関係に発展した上で初夜に望んで欲しかった。それも理由が理由だっただけに如何せん強くしこりを感じました。
ただし、時間をかけて紆余曲折の後にデレるからこそ感動も萌えもひとしおという考え方もあるでしょう。実際彼女が直接的に「好き」と告げるようになってからの可愛さはなかなかのものなので、この点に関しても個人差があると思います。
全体的にはラノベの面白さ、手軽さを備えながら濃厚なHを繰り広げるというジュブナイルポルノの王道を征く構成で、かなり多くの人に刺さる作品だと感じました(実際この作品はOVA化もしてるため、売り上げは良かったのだろうと思われる)。
まとめ
[ここが良かった!]
・しっかり描かれるツンドラヒロインのデレ
・豊富なHシーンのバリュエーション
[ここが気になる!]
・ヒロインが面倒くさすぎる(可愛いと思えるかはかなり個人差ありそう)
・幼なじみ要素が足りない(単独ヒロインなので、過去話なども積極的に出して欲しかった)
総評:73点
タイトルが全ての一冊。普段はツンケン罵ってくるヒロインが実は主人公ラブで、甘くHなご奉仕を仕掛けてくるという構図が分かりやすくて読みやすかったです。会話劇も非常にコミカルで、全体的に一般ラブコメラノベっぽさを感じました。しかしエロラノベであるならもう一段早く恋人関係に発展して良かったのではとも思います。
応援ありがとうございます!
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