星、満ちる

雪之都鳥

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第一章

第八話

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「どうして私がここにいるって・・・・・・」
「どうしてってミチルがいる場所はあの家かこのオンボロ研究所しかないでしょう」
 
 棚にポシェットを置き、ミコは見舞い用の椅子に腰を掛ける。足を組んでミチルを見た。

「それで、どうなの小説は」
「ううん、吐血の原因を突き止めるまで書くのは禁止だってアシュガが」
「はぁ、小説書くぐらいならいいじゃない。あいつも過保護ね」

 ミコは両手を空に向けて首を振った。うん、と言ったきりミチルは窓から空を見上げている。

「またあの人のこと考えているの?」

 ミチルはあの人のことを思い描きながらうなずいた。眉を下げて、ミコは言った。

「大丈夫よ。きっとまた会えるわ」
「うん、だといいけど」

 ミチルは心許なさを顔に表している。ミコは彼女の体を心配していないわけではなかった。

 二人の間に美味しい匂いがしたのはその時だった。

「昼食の時間ですよ」

 エニシダがワゴンに食べ物を載せて運んできた。ジャガイモとニンジンのスープだ。思いっきり睨むミコを無視して。備え付けのテーブルに置くと薬と笑ってカーテンを閉じる。

「私、あの人のこと大っ嫌い」
「・・・・・でも我慢しなくちゃ」
「我慢は体に毒よ」

 いいからとミチルは首を横に振った。シーツを握る力を強める。
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