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2章
第8話 想響庵①
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「爺や、それは本当なのですね?」
「はい。姿を消した娘たちが皆一度はそこに足を運んでいると確認致しました」
被害者達についてはルデット侯爵配下の騎士たちが一度調査にあたっていたが不充分なものだった。そこでヴァレットは侍従長ロレッソに再度の調査を命じていたのだ。
ヴァレットから手渡された報告書に目を通すとどうやって調べたのかわからないが少女達が姿を消す数日前からの足取りが克明に記録されていた。初めて会った夜に見せつけられた高い剣の腕と精細な調査能力を持つ侍従長の存在が気になった。彼は一体何者なのか?
「ロレッソ殿、あの……」
「お茶のお代わりでございますね。ただいま」
尋ねようとしたところを絶妙なタイミングでかわされた。静かにポットの湯を器に注ぐ姿に見入る事しか出来なかった。取り敢えず只者ではないのは確かだ。
俺達は夕刻を選んでプアルの町の郊外に向かい『想響庵』という名の赤いレンガ造りの占い館の前に立った。
「夢を見る少女が狙われたのであれば私が囮になるしかないでしょ?」
「でもヴァレットは侯爵令嬢なんだから何かあっちゃいけないよ。ここは私が!」
「向こうが夢を奪うのだとすれば私には効かないと思う、既にこうして外に取り出してしまっているんだよ」
ヴァレットは傍らに立つ弐式を指した。確かに夢を奪う相手に臨むのであればヴァレットの予測は正しいのかもしれない。俺はリデルの肩に手を置き黙って頷いた。
「想響庵へようこそ。どの様なご相談でしょうか?」
俺とリデルはヴァレットに話しかける案内係の姿を見て声を聴いていた。ヴァレットと弐式の視覚と聴覚は魔力で通じている、彼女が見聞きしたものを弐式の目から映像として投影し耳から音として出す事も出来るらしいのだ。
「私は理想的な大人の女性になって稼業を継ぎたいと思っておりますの。うちの仕事は多くの男手を使うものですから女主人だからとなめられる様な事があってはなりません。うちの稼業を王国中、いえ大陸中に広める夢を叶えるにはどうしたものかと?」
「夢を叶えたい、というご相談でございますね。ご覧の通り混みあっておりますので少々お待ち下さいませ」
待合室には7名ほどの先客がいた。占い目当てとあって居並ぶのは皆若い女性ばかりだった。順番が来るまでかなり待たされるのだろうと覚悟していたのだが、最初に奥の部屋へ通された客は思いのほか早く出て来た。次の客も同じくらいの早さだった。
ただ、1人だけ明らかに少女然とした娘だけが比較的長い時間出てこなかった。その娘が出てくるとヴァレットは注意深く様子を観察した様だが、その視覚を一時的に共有している俺も何か変わったところを見つけるには至らなかった。
「お待たせ致しました。こちらへどうぞ」
案内係に呼ばれ奥の部屋へ通されると頭巾をすっぽりと被り頭を垂れた者が座っていた。見えていなくとも新たな客が目の前に現れたのくらいわかりそうなものだろう。しかし、その者は何か挨拶するでもなく黙っていた。
「ハメルン先生は昔負った怪我のせいで声が出せません。何かある時は私が代りに受け答えさせて頂く様になっておりますのでご了承下さいませ」
案内係の説明を受けた後、ヴァレットは自身の夢について語り始めた。稼業と言えば領主としての領地経営なのだがそれを商会の商い拡大に置き換えて話を続けた。
完全な嘘を言い続けるのは難しいものだが本当の話に嘘を混ぜていけば随分と続くものだ。その話しぶりは天恵の印【夢見る少女】で嘘をつき慣れている大人の女を夢見る事で起こしている効果、のはずだ。
「ぶふぅっっ……」
ヴァレットの夢を聞いている内にハメルンの下がっていた頭は徐々に上を向き出し、時折小さなうめき声の様なものを発しながら聞き入る態度を見せる様にすらなった。
ヴァレットが話し終えるとハメルンは案内係を手招きして自身の側に呼んだ。案内係はしゃがむとハメルンの胸元辺りの高さに自身の右手の平を持って行った。ハメルンはそこに左手の一指し指を突き立ててせわしく動かしていた。
「あなた様の夢に手が届きますようにお祈りさせて頂きます、先生はそう申しております」
声を出せないから案内係の手の平に指で文字を書いて伝えているらしい。
「お待ちになって下さいませ。ここは占い館なのでしょう? 私の夢が叶いそうとか、こうすれば近づけるといった具体的なご意見はないのですか?」
ヴァレットの最もな指摘を受けて戸惑った案内係がハメルンに何かを伺う様な仕草を見せると再び指を動かした。
「私があなたの夢を叶えてみせるので何か努力をする必要はない、先生はそう申しております」
その言葉を聞いて何か違和感を覚えた。追い求めるから掴んだ時の喜びが大きいはずで授け与えられたのでは半減以下というものだろう、そんな考えが俺の頭の中を巡っていた。そして気付けばハメルンの手にはフルートが握られていた。
「では、お祈りを始めさせて頂きます」
何か軽快な様子を漂わせるメロディが鳴り響いた。耳を傾けているとどこか弾む様な感覚になる、確かに夢を叶えるといった感じの心を躍らせるものがあったのは確かだ。
「えっ? これは魔奏、でもちょっと違う……」
俺にはただのフルートの音にしか聞こえなかったのだがリデルは違った。その直後に嫌な感覚がした。何と言えばいいだろう脳を直接手で撫でまわされた様な不快さに堪らず顔を歪める……。次第に意識が薄れていくのがわかった。
「はい。姿を消した娘たちが皆一度はそこに足を運んでいると確認致しました」
被害者達についてはルデット侯爵配下の騎士たちが一度調査にあたっていたが不充分なものだった。そこでヴァレットは侍従長ロレッソに再度の調査を命じていたのだ。
ヴァレットから手渡された報告書に目を通すとどうやって調べたのかわからないが少女達が姿を消す数日前からの足取りが克明に記録されていた。初めて会った夜に見せつけられた高い剣の腕と精細な調査能力を持つ侍従長の存在が気になった。彼は一体何者なのか?
「ロレッソ殿、あの……」
「お茶のお代わりでございますね。ただいま」
尋ねようとしたところを絶妙なタイミングでかわされた。静かにポットの湯を器に注ぐ姿に見入る事しか出来なかった。取り敢えず只者ではないのは確かだ。
俺達は夕刻を選んでプアルの町の郊外に向かい『想響庵』という名の赤いレンガ造りの占い館の前に立った。
「夢を見る少女が狙われたのであれば私が囮になるしかないでしょ?」
「でもヴァレットは侯爵令嬢なんだから何かあっちゃいけないよ。ここは私が!」
「向こうが夢を奪うのだとすれば私には効かないと思う、既にこうして外に取り出してしまっているんだよ」
ヴァレットは傍らに立つ弐式を指した。確かに夢を奪う相手に臨むのであればヴァレットの予測は正しいのかもしれない。俺はリデルの肩に手を置き黙って頷いた。
「想響庵へようこそ。どの様なご相談でしょうか?」
俺とリデルはヴァレットに話しかける案内係の姿を見て声を聴いていた。ヴァレットと弐式の視覚と聴覚は魔力で通じている、彼女が見聞きしたものを弐式の目から映像として投影し耳から音として出す事も出来るらしいのだ。
「私は理想的な大人の女性になって稼業を継ぎたいと思っておりますの。うちの仕事は多くの男手を使うものですから女主人だからとなめられる様な事があってはなりません。うちの稼業を王国中、いえ大陸中に広める夢を叶えるにはどうしたものかと?」
「夢を叶えたい、というご相談でございますね。ご覧の通り混みあっておりますので少々お待ち下さいませ」
待合室には7名ほどの先客がいた。占い目当てとあって居並ぶのは皆若い女性ばかりだった。順番が来るまでかなり待たされるのだろうと覚悟していたのだが、最初に奥の部屋へ通された客は思いのほか早く出て来た。次の客も同じくらいの早さだった。
ただ、1人だけ明らかに少女然とした娘だけが比較的長い時間出てこなかった。その娘が出てくるとヴァレットは注意深く様子を観察した様だが、その視覚を一時的に共有している俺も何か変わったところを見つけるには至らなかった。
「お待たせ致しました。こちらへどうぞ」
案内係に呼ばれ奥の部屋へ通されると頭巾をすっぽりと被り頭を垂れた者が座っていた。見えていなくとも新たな客が目の前に現れたのくらいわかりそうなものだろう。しかし、その者は何か挨拶するでもなく黙っていた。
「ハメルン先生は昔負った怪我のせいで声が出せません。何かある時は私が代りに受け答えさせて頂く様になっておりますのでご了承下さいませ」
案内係の説明を受けた後、ヴァレットは自身の夢について語り始めた。稼業と言えば領主としての領地経営なのだがそれを商会の商い拡大に置き換えて話を続けた。
完全な嘘を言い続けるのは難しいものだが本当の話に嘘を混ぜていけば随分と続くものだ。その話しぶりは天恵の印【夢見る少女】で嘘をつき慣れている大人の女を夢見る事で起こしている効果、のはずだ。
「ぶふぅっっ……」
ヴァレットの夢を聞いている内にハメルンの下がっていた頭は徐々に上を向き出し、時折小さなうめき声の様なものを発しながら聞き入る態度を見せる様にすらなった。
ヴァレットが話し終えるとハメルンは案内係を手招きして自身の側に呼んだ。案内係はしゃがむとハメルンの胸元辺りの高さに自身の右手の平を持って行った。ハメルンはそこに左手の一指し指を突き立ててせわしく動かしていた。
「あなた様の夢に手が届きますようにお祈りさせて頂きます、先生はそう申しております」
声を出せないから案内係の手の平に指で文字を書いて伝えているらしい。
「お待ちになって下さいませ。ここは占い館なのでしょう? 私の夢が叶いそうとか、こうすれば近づけるといった具体的なご意見はないのですか?」
ヴァレットの最もな指摘を受けて戸惑った案内係がハメルンに何かを伺う様な仕草を見せると再び指を動かした。
「私があなたの夢を叶えてみせるので何か努力をする必要はない、先生はそう申しております」
その言葉を聞いて何か違和感を覚えた。追い求めるから掴んだ時の喜びが大きいはずで授け与えられたのでは半減以下というものだろう、そんな考えが俺の頭の中を巡っていた。そして気付けばハメルンの手にはフルートが握られていた。
「では、お祈りを始めさせて頂きます」
何か軽快な様子を漂わせるメロディが鳴り響いた。耳を傾けているとどこか弾む様な感覚になる、確かに夢を叶えるといった感じの心を躍らせるものがあったのは確かだ。
「えっ? これは魔奏、でもちょっと違う……」
俺にはただのフルートの音にしか聞こえなかったのだがリデルは違った。その直後に嫌な感覚がした。何と言えばいいだろう脳を直接手で撫でまわされた様な不快さに堪らず顔を歪める……。次第に意識が薄れていくのがわかった。
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