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第30話 嵐の後の、騎士の誓い
王の、決断の言葉が、まだ、大広間に、こだましている。
廷臣たちが、驚きと、安堵の、囁きを交わしながら、散り散りになっていく中、美月は、まだ、柱に寄りかかったまま、動けずにいた。全身から、力が抜け、ただ、安堵の涙だけが、静かに、頬を伝っていた。
そこへ、一つの、大きな影が、近づいてきた。
ガウェインだった。
彼は、ためらうように、数歩、離れた場所で、立ち止まる。その、いつもは、自信に満ちた青い瞳が、今は、後悔と、そして、今まで、彼女には見せたことのない、深い、尊敬の色をたたえて、揺れていた。
彼は、ゆっくりと、彼女の前まで、歩み寄ると、そっと、手を伸ばし、その、震える指先で、彼女の頬の、涙を、拭った。
「……ミツキ」
彼の、掠れた声が、静かな、大広間に、響く。
「……俺が、間違っていた」
その、あまりにも、素直な、謝罪の言葉。
それは、ただ、 harshな言葉を、詫びているのではない。彼の、騎士としての、生き方そのものを、見つめ直した末の、魂からの、告白だった。
「俺は、正義とは、白か、黒か、それだけだと思っていた。罪は、罰せられなければ、ならないと。だが、お前は、違ったんだな。……剣や、誇りではない、優しさと、知恵で、人を、国を、救う。そんな、本当の『強さ』を、お前が、俺に、教えてくれた」
美月は、涙に濡れた瞳で、彼を、見上げた。
「……怖かったんです。王妃様を、失うのも。……そして、これ以上、誰も、傷ついてほしくなかったから」
その言葉は、グィネヴィアだけでなく、復讐に駆られ、弟たちを失った、彼の心の傷にも、優しく、触れていた。
「ミツキ……!」
その瞬間、彼の、最後の、理性が、崩れ落ちた。
彼は、たまらない、というように、彼女の、華奢な体を、強く、強く、抱きしめた。
それは、いつもの、快活で、独占欲に満ちた、抱擁ではない。安らぎを、許しを、そして、救いを求めるような、深く、切実な、抱擁だった。
「お前が、王妃を、救った。王が、過ちを犯すのを、防いだ。……そして、お前は、俺を、救ってくれたんだ。俺の、凝り固まった、騎士としての、誇りから……」
彼女の髪に、顔をうずめ、彼が、くぐもった声で、囁く。
美月は、その、広い背中に、しっかりと、腕を回した。
「いいえ。……私たちが、お互いを、救ったんです」
彼は、ゆっくりと、体を離すと、その、濡れた青い瞳で、彼女を、見つめた。
その瞳には、今までにないくらい、深く、そして、揺るぎない、愛情が、宿っていた。
「愛してる、ミツキ。お前の、その、賢い頭も、優しさも、そして、どんな時も、諦めない、その、頑固さも。……お前の、全てを、愛してる」
彼は、そっと、顔を近づけると、彼女の唇に、自分の唇を、重ねた。
誰もいない、王の間で、交わされる、和解のキス。
それは、今までで、一番、優しくて、そして、お互いの、魂の、繋がりを、確かめ合うような、深い、深い、キスだった。
嵐は、過ぎ去った。
グィネヴィアは、一命を取り留め、生涯を、神に捧げるべく、修道院へと、旅立った。
そして、ランスロットは、キャメロットから、永久に、追放された。
あまりにも、大きな、悲劇。だが、最悪の、結末だけは、回避されたのだ。
ガウェインは、いつもの、太陽のような笑顔を取り戻していた。だが、その笑顔には、以前にはなかった、深みと、優しさが、加わっている。
彼は、美月の手を、ぎゅっと、握った。
「さあ、帰ろう。俺の太陽は、すっかり、疲れ切っている。この、ガウェイン様が、城で、一番、安全な、お前の部屋まで、『護衛』してやるぞ」
その、変わらない、不器用な、愛情表現。
美月は、彼の肩に、そっと、頭を預けた。
(ああ、この、温かさこそが、私の、帰る場所なんだ)
彼女は、もう、迷わない。
この、厳しく、不器用で、でも、どこまでも、愛おしい世界で。
この、太陽の騎士と、共に、生きていく。
その、決意は、今、揺るぎない、確信へと、変わっていた。
廷臣たちが、驚きと、安堵の、囁きを交わしながら、散り散りになっていく中、美月は、まだ、柱に寄りかかったまま、動けずにいた。全身から、力が抜け、ただ、安堵の涙だけが、静かに、頬を伝っていた。
そこへ、一つの、大きな影が、近づいてきた。
ガウェインだった。
彼は、ためらうように、数歩、離れた場所で、立ち止まる。その、いつもは、自信に満ちた青い瞳が、今は、後悔と、そして、今まで、彼女には見せたことのない、深い、尊敬の色をたたえて、揺れていた。
彼は、ゆっくりと、彼女の前まで、歩み寄ると、そっと、手を伸ばし、その、震える指先で、彼女の頬の、涙を、拭った。
「……ミツキ」
彼の、掠れた声が、静かな、大広間に、響く。
「……俺が、間違っていた」
その、あまりにも、素直な、謝罪の言葉。
それは、ただ、 harshな言葉を、詫びているのではない。彼の、騎士としての、生き方そのものを、見つめ直した末の、魂からの、告白だった。
「俺は、正義とは、白か、黒か、それだけだと思っていた。罪は、罰せられなければ、ならないと。だが、お前は、違ったんだな。……剣や、誇りではない、優しさと、知恵で、人を、国を、救う。そんな、本当の『強さ』を、お前が、俺に、教えてくれた」
美月は、涙に濡れた瞳で、彼を、見上げた。
「……怖かったんです。王妃様を、失うのも。……そして、これ以上、誰も、傷ついてほしくなかったから」
その言葉は、グィネヴィアだけでなく、復讐に駆られ、弟たちを失った、彼の心の傷にも、優しく、触れていた。
「ミツキ……!」
その瞬間、彼の、最後の、理性が、崩れ落ちた。
彼は、たまらない、というように、彼女の、華奢な体を、強く、強く、抱きしめた。
それは、いつもの、快活で、独占欲に満ちた、抱擁ではない。安らぎを、許しを、そして、救いを求めるような、深く、切実な、抱擁だった。
「お前が、王妃を、救った。王が、過ちを犯すのを、防いだ。……そして、お前は、俺を、救ってくれたんだ。俺の、凝り固まった、騎士としての、誇りから……」
彼女の髪に、顔をうずめ、彼が、くぐもった声で、囁く。
美月は、その、広い背中に、しっかりと、腕を回した。
「いいえ。……私たちが、お互いを、救ったんです」
彼は、ゆっくりと、体を離すと、その、濡れた青い瞳で、彼女を、見つめた。
その瞳には、今までにないくらい、深く、そして、揺るぎない、愛情が、宿っていた。
「愛してる、ミツキ。お前の、その、賢い頭も、優しさも、そして、どんな時も、諦めない、その、頑固さも。……お前の、全てを、愛してる」
彼は、そっと、顔を近づけると、彼女の唇に、自分の唇を、重ねた。
誰もいない、王の間で、交わされる、和解のキス。
それは、今までで、一番、優しくて、そして、お互いの、魂の、繋がりを、確かめ合うような、深い、深い、キスだった。
嵐は、過ぎ去った。
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そして、ランスロットは、キャメロットから、永久に、追放された。
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ガウェインは、いつもの、太陽のような笑顔を取り戻していた。だが、その笑顔には、以前にはなかった、深みと、優しさが、加わっている。
彼は、美月の手を、ぎゅっと、握った。
「さあ、帰ろう。俺の太陽は、すっかり、疲れ切っている。この、ガウェイン様が、城で、一番、安全な、お前の部屋まで、『護衛』してやるぞ」
その、変わらない、不器用な、愛情表現。
美月は、彼の肩に、そっと、頭を預けた。
(ああ、この、温かさこそが、私の、帰る場所なんだ)
彼女は、もう、迷わない。
この、厳しく、不器用で、でも、どこまでも、愛おしい世界で。
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その、決意は、今、揺るぎない、確信へと、変わっていた。
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