女勇者「女の子と思ってた聖女が実は男の娘だった」

クラッベ

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中編



「……はっ!?」

朝の陽ざしと小鳥の鳴き声で目が覚めた。ガバっと起き上がると、私の隣には全裸のユーリがスヤスヤと眠っている…さらに言うと私も全裸だ。

確か私は昨日の夜、ユーリが実は男だのなんだの聞いて頭がポカーンてなって、そうしてる間にユーリに押し倒されて、それで…

全て思い出した瞬間、私は顔が熱くなったり血の気が引いたりとするのを感じた。
そうだ私、昨日ユーリと…

「んんっ……あ、おはようございます。カンナ様」

私が頭を抱えていると、ユーリが起き上がった。
そして彼女…いや彼の体つきを見て、昨日の事が夢ではないことを証拠づけてしまった。

いや、ユーリを見なくても腰がなんか痛かったりしてるし、さらに下を見ると…もうこれ、やっちゃったね。

「お、おはよう…じゃなくて、見ないで!」

「ふふ、今更恥ずかしいんですか?昨日はあんなに乱れて…」

「わぁああああああああっ!」

昨日のことを言われた私は恥ずかしくなって布団にくるまった。
その横でユーリはくすくす笑いながらめくってくる。

「男だってことを黙っててごめんなさい。でもこれには事情があるんです」

私が布団にくるまったままユーリは説明した。
どうも代々、聖女の力を得るには女でなければいけないのだけれど、王家で生まれたのは男のユーリただ一人だけで、女の子は生まれてこなかった。

なのでユーリを女として育てた。結果聖女の力を無事に授かれたわけらしい。

「それでいいんだ聖女の力。そんなんで授かれるんだ」

「はい、それで私は体は男であっても女として育てられてきたわけですから、ずっと心は女のまま、どっちつかずの中途半端な存在として生きていくのかなって思ってたんです…あなたに会うまでは」

そういうとユーリは布団をめくってきて私に微笑んだ。その微笑みはどこからどう見ても、清楚で可憐な女の子にしか見えない。

…女なのに女らしくなくて、女ばっかりにモテちゃう男勝りな私なんかとは全然違う。

「カンナ様。あなたに出会ってから私は変わってしまいました。最初は聖女として勇者であるあなたを支えていかなければならないという義務感でそばにいましたが、一緒に過ごしていく内に、貴方を一人の女性として見るようになってたんです」

「え…」

「私はこんなんですから、女性と付き合っていくのは無理だと諦めていたんです。一時は男性を愛そうかと思った時期もありましたが、どうしても男性の方をそういう風に愛せなくて、このまま誰とも添い遂げられずに過ごすのかなって思ってました」

ユーリがそう悩んでたなんて知らなかった。いつから私の事をそういう風に見てたかなんて、というか私の事を女として見てたなんて知らなかった。

呆然としていると、ユーリは私の両手を包むように握った。改めてユーリの手を見る。その手はいつも、世界が優しく平和であるようにと神に祈っている見慣れた手だ。だけどこうして近くで触れると力強い男の人の手だということが分かる。

「ふふ、いっそ修道女として生きていこうかと考えてた時もあったのに、カンナ様のせいですよ?男として諦められなくなってしまったのは。これはもう責任を取ってもらわないと」

「あ、あの、それも無理だと思うの!だってほら!私勇者でもただの村娘だからさ!そんな私が王族と結婚なんてとても無理な話……」

 
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