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対冒険者 その3
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――『モンスター数低下中』という注意メッセージ。
姫の様子を見て、すぐに食事の用意をしたいという気持ちにミッツはなったが、玉座のある階層――地下4階に降りてくる間に何人かの冒険者を見かけたので、状況の確認をしようと姫には先にダンジョンコンソールを出してもらった。
そして、目に飛び込んできたのが先のメッセージだ。
初めて見るメッセージ。
なので、詳細など調べたこともない。だが、字面で意味を察することが出来る。
モンスター発生装置が生成する速度より、討伐されているスピードの方が早いということだ。
それ即ち――冒険者が相当数ダンジョンを徘徊しているという事実。
地下1階は迷路なので、最短ルートを通って戻ってきたミッツとマリルの見えない範囲――それこそ角を一つ曲がれば見えないのだから、そこには……いや、そこら中に冒険者が居たということ。
「姫、ダンジョンへの侵入者の詳細を出して貰っても宜しいですか?」
「わらわ、早くクレープ食べたいんだけど……」
見るからにしょんぼりと、肩と眉尻を落とした姫が呟く。
その嘆きを、ミッツはばっちりと聞いていた。当然、何を措いても優先したい姫の嘆きを捨て置くことなんて出来うるはずもない。
それでも、ミッツは本能にも近いその感情を押し留め、自分の要求を押し通す。
「ミッツ、ありがと。おいちぃ」
ぺろぺろと、クレープの上から食み出した生クリームを舐める姫。
ミッツは、要求を押し通したのでは無かったのか。
その結果は見ての通り。無理だった。
とはいえ、クレープを用意するだけに、そんなに時間を要する訳ではない。
なので、ミッツとしては姫の我儘に屈した訳ではなく、合理的に判断して“先に姫の要求に応えるべし”と結論付けただけのことだ。
決して姫を甘やかしているのではない。と、ミッツは自分に言い聞かせる。
その時点で、ミッツは姫に甘いと自覚しているのが確定的に明らか。
ついでとばかりにマリルにもクレープが欲しいか確認したが、『甘いものは好きですが、職務中なので遠慮致します』との、大変真面目で堅い答えだった。
それはさておいて、要求が満たされた姫に要望を叶えて貰ったミッツは、ダンジョンコンソールに映し出された情報ににんまりとする。
早速、冒険者組合が仕事をしてくれていた。
ばらばらに動いているので誰と誰がパーティーかは分からないが、その数14人の冒険者。
回収済みのダンジョンエナジーこそ少ないが、それは【直立する狗】程度では歯が立たない冒険者が相手だからであって、質の問題かどうかは分からない。
それは、今からミッツとマリルで確認に行く。
数に関しても、ミッツの立てた目標には遠く及ばない。だが、今はまだ一人当たりの回収量が不明な上に、時間もたっぷりとある。
時間的に、暫くは追加の冒険者はやってこないと思うが、夕方くらいになれば、簡単なクエストだから、街に戻った冒険者が小遣い稼ぎくらいの気持ちでやってくるはずだ。
そこまで楽観的になれないミッツだって、冒険者が来たということは光明が見えたということで、口角が上がったのだろう。
いざとなれば、報酬を追加するという方法も残っているので、昨晩と違いミッツの心はずっと軽い。
「では、早速ですが行ってきます。姫」
「がんばーれ! がんばーれ!」
幸い、まだ地下1階を抜け出た者はいないが、それも時間の問題。
地下2階と3階は、何もない大きな部屋なので、姫のいる地下4階まですぐに来てしまう。
そうなる前に、ミッツとマリルは姫の応援に見送られながら出撃する。
ただ単に、冒険者が来たことに興奮して前のめりなだけかもしれないが。
兎に角、それ以上様子を見たり、一息ついたりすることなく、戦いに赴いたのだ。
地下1階に上がると、時をおかずに冒険者と接敵。
マリルは勿論のこと、ミッツも戦う準備は身も心も万端。当然、顔は兜で隠してあるので、正体がバレることもない。
だがしかし、準備が整っているのは、冒険者も同じ。
なので、接敵から交戦まで間がなかったとしても、それが当然の事。
開戦の火蓋が切られると、ミッツは全力で地面を蹴る。
その反発力が生み出した推進力は、本人の予想を大きく上回る。
勢いを乗せて剣で斬りかかろうとしたのだが、一瞬で距離が0となり、剣を振る隙間がない。
結果、ミッツはただ、冒険者の前に立ち尽くすことになった。
「くっ!」
その状態から、先に動いたのは冒険者。
後ろに飛び退き、ミッツとの距離を取る。
そして、二の腕に巻き付けてある剣帯のようなものから、ナイフを抜き取り投げつけた。
カンと甲高い音を立て、ミッツの肩を直撃したナイフは、あらぬ方向へと弾かれる。
その投げナイフの一撃で勝負がつくとは思っていなかった冒険者は、特に焦った様子もなく、ショートソードを水平に構え、腰を落とす。
防御箇所の少ない皮鎧を身につけた冒険者の職は、探索者だろう。
それならば、先ほどの身のこなしも、誰よりも早く奥に向かって来ていたのも納得がいく。
探索者とは、正式な職の名前は“盗賊”なのだが、言葉のイメージが悪いと数十年前に刷新された職。
身につくスキルは、戦闘向きのものよりも斥候や探索に向いたものが多いのだが、決して戦闘能力は低くはない。
先ほど見せたような軽快な身のこなしで攻撃を避け、隙を見つけては確実に狙ってくる。
ではなぜ、隙だらけでぼうっと立っているだけのミッツに、ナイフを投げる以外の攻撃を仕掛けないのか。
マリルも後ろに控えているため、2対1という愚行を演じるつもりはないというのはあるだろう。
だがそれよりも、探索者としての危険察知に何かが引っかかった。
目の前にいるのは、多少大きいけれど、あくまで【引籠もる剣士】。
LV11の彼ならば、ソロでも討伐出来るモンスター。
それなのに、警戒しろと職の恩恵が囁く。
確かに、先ほどの突進は驚愕だった。
何の反応も出来ないまま距離を詰められるなんて、そんな【引籠もる剣士】など遭遇したことがない。
だが、何度見ても、相手はただの【引籠もる剣士】なのだ。
何故この冒険者が、ミッツのモンスター種別にここまで自信を持っているかというと、兜で顔を隠すと正体がバレないのと関係がある。
ダンジョンでモンスターと出会い、意識して観察すると、その種類が分かるのだ。
それは、遺伝子に組み込まれた能力のように、誰にでも備わっている。それが、一般人であっても。
では何故、兜をつけていない状態で、一般人にミッツは今まで正体がバレなかったのか。
それは、モンスターだと意識していなかったからに他ならない。
もし、ミッツが挙動不審だったりしたならば、バレていたかもしれない。
だが、ミッツはこのことを知らない。知らぬが仏とは言ったもので、だからこそ普通に接することが出来ているのだ。
ちらりと、冒険者がマリルの方に視線を遣る。
目の前のどこか違和感ある【引籠もる剣士】もそうだが、後ろのモンスターも謎が多い。
一見、【引籠もる剣士】によく似ているのだが、感じる危険性は段違い。
いくら見てみても、その種類を看破することが出来ない。
それは、相手に対してレベルが不足している時に起きやすい事象。
そうなれば、この冒険者の取るべき道はひとつ。
くるりと反転すると、脱兎のごとく逃げ出した。
だが、すぐにつんのめる。
探索者の癖に鈍臭いとは、お笑い種である。――そう思うのは、早計。
これは、ダンジョンの意思。
強いモンスターからは、簡単に逃げられない。
つんのめった所為で大きく態勢を崩している冒険者は、後ろから迫る足音に戦慄する。
姫の様子を見て、すぐに食事の用意をしたいという気持ちにミッツはなったが、玉座のある階層――地下4階に降りてくる間に何人かの冒険者を見かけたので、状況の確認をしようと姫には先にダンジョンコンソールを出してもらった。
そして、目に飛び込んできたのが先のメッセージだ。
初めて見るメッセージ。
なので、詳細など調べたこともない。だが、字面で意味を察することが出来る。
モンスター発生装置が生成する速度より、討伐されているスピードの方が早いということだ。
それ即ち――冒険者が相当数ダンジョンを徘徊しているという事実。
地下1階は迷路なので、最短ルートを通って戻ってきたミッツとマリルの見えない範囲――それこそ角を一つ曲がれば見えないのだから、そこには……いや、そこら中に冒険者が居たということ。
「姫、ダンジョンへの侵入者の詳細を出して貰っても宜しいですか?」
「わらわ、早くクレープ食べたいんだけど……」
見るからにしょんぼりと、肩と眉尻を落とした姫が呟く。
その嘆きを、ミッツはばっちりと聞いていた。当然、何を措いても優先したい姫の嘆きを捨て置くことなんて出来うるはずもない。
それでも、ミッツは本能にも近いその感情を押し留め、自分の要求を押し通す。
「ミッツ、ありがと。おいちぃ」
ぺろぺろと、クレープの上から食み出した生クリームを舐める姫。
ミッツは、要求を押し通したのでは無かったのか。
その結果は見ての通り。無理だった。
とはいえ、クレープを用意するだけに、そんなに時間を要する訳ではない。
なので、ミッツとしては姫の我儘に屈した訳ではなく、合理的に判断して“先に姫の要求に応えるべし”と結論付けただけのことだ。
決して姫を甘やかしているのではない。と、ミッツは自分に言い聞かせる。
その時点で、ミッツは姫に甘いと自覚しているのが確定的に明らか。
ついでとばかりにマリルにもクレープが欲しいか確認したが、『甘いものは好きですが、職務中なので遠慮致します』との、大変真面目で堅い答えだった。
それはさておいて、要求が満たされた姫に要望を叶えて貰ったミッツは、ダンジョンコンソールに映し出された情報ににんまりとする。
早速、冒険者組合が仕事をしてくれていた。
ばらばらに動いているので誰と誰がパーティーかは分からないが、その数14人の冒険者。
回収済みのダンジョンエナジーこそ少ないが、それは【直立する狗】程度では歯が立たない冒険者が相手だからであって、質の問題かどうかは分からない。
それは、今からミッツとマリルで確認に行く。
数に関しても、ミッツの立てた目標には遠く及ばない。だが、今はまだ一人当たりの回収量が不明な上に、時間もたっぷりとある。
時間的に、暫くは追加の冒険者はやってこないと思うが、夕方くらいになれば、簡単なクエストだから、街に戻った冒険者が小遣い稼ぎくらいの気持ちでやってくるはずだ。
そこまで楽観的になれないミッツだって、冒険者が来たということは光明が見えたということで、口角が上がったのだろう。
いざとなれば、報酬を追加するという方法も残っているので、昨晩と違いミッツの心はずっと軽い。
「では、早速ですが行ってきます。姫」
「がんばーれ! がんばーれ!」
幸い、まだ地下1階を抜け出た者はいないが、それも時間の問題。
地下2階と3階は、何もない大きな部屋なので、姫のいる地下4階まですぐに来てしまう。
そうなる前に、ミッツとマリルは姫の応援に見送られながら出撃する。
ただ単に、冒険者が来たことに興奮して前のめりなだけかもしれないが。
兎に角、それ以上様子を見たり、一息ついたりすることなく、戦いに赴いたのだ。
地下1階に上がると、時をおかずに冒険者と接敵。
マリルは勿論のこと、ミッツも戦う準備は身も心も万端。当然、顔は兜で隠してあるので、正体がバレることもない。
だがしかし、準備が整っているのは、冒険者も同じ。
なので、接敵から交戦まで間がなかったとしても、それが当然の事。
開戦の火蓋が切られると、ミッツは全力で地面を蹴る。
その反発力が生み出した推進力は、本人の予想を大きく上回る。
勢いを乗せて剣で斬りかかろうとしたのだが、一瞬で距離が0となり、剣を振る隙間がない。
結果、ミッツはただ、冒険者の前に立ち尽くすことになった。
「くっ!」
その状態から、先に動いたのは冒険者。
後ろに飛び退き、ミッツとの距離を取る。
そして、二の腕に巻き付けてある剣帯のようなものから、ナイフを抜き取り投げつけた。
カンと甲高い音を立て、ミッツの肩を直撃したナイフは、あらぬ方向へと弾かれる。
その投げナイフの一撃で勝負がつくとは思っていなかった冒険者は、特に焦った様子もなく、ショートソードを水平に構え、腰を落とす。
防御箇所の少ない皮鎧を身につけた冒険者の職は、探索者だろう。
それならば、先ほどの身のこなしも、誰よりも早く奥に向かって来ていたのも納得がいく。
探索者とは、正式な職の名前は“盗賊”なのだが、言葉のイメージが悪いと数十年前に刷新された職。
身につくスキルは、戦闘向きのものよりも斥候や探索に向いたものが多いのだが、決して戦闘能力は低くはない。
先ほど見せたような軽快な身のこなしで攻撃を避け、隙を見つけては確実に狙ってくる。
ではなぜ、隙だらけでぼうっと立っているだけのミッツに、ナイフを投げる以外の攻撃を仕掛けないのか。
マリルも後ろに控えているため、2対1という愚行を演じるつもりはないというのはあるだろう。
だがそれよりも、探索者としての危険察知に何かが引っかかった。
目の前にいるのは、多少大きいけれど、あくまで【引籠もる剣士】。
LV11の彼ならば、ソロでも討伐出来るモンスター。
それなのに、警戒しろと職の恩恵が囁く。
確かに、先ほどの突進は驚愕だった。
何の反応も出来ないまま距離を詰められるなんて、そんな【引籠もる剣士】など遭遇したことがない。
だが、何度見ても、相手はただの【引籠もる剣士】なのだ。
何故この冒険者が、ミッツのモンスター種別にここまで自信を持っているかというと、兜で顔を隠すと正体がバレないのと関係がある。
ダンジョンでモンスターと出会い、意識して観察すると、その種類が分かるのだ。
それは、遺伝子に組み込まれた能力のように、誰にでも備わっている。それが、一般人であっても。
では何故、兜をつけていない状態で、一般人にミッツは今まで正体がバレなかったのか。
それは、モンスターだと意識していなかったからに他ならない。
もし、ミッツが挙動不審だったりしたならば、バレていたかもしれない。
だが、ミッツはこのことを知らない。知らぬが仏とは言ったもので、だからこそ普通に接することが出来ているのだ。
ちらりと、冒険者がマリルの方に視線を遣る。
目の前のどこか違和感ある【引籠もる剣士】もそうだが、後ろのモンスターも謎が多い。
一見、【引籠もる剣士】によく似ているのだが、感じる危険性は段違い。
いくら見てみても、その種類を看破することが出来ない。
それは、相手に対してレベルが不足している時に起きやすい事象。
そうなれば、この冒険者の取るべき道はひとつ。
くるりと反転すると、脱兎のごとく逃げ出した。
だが、すぐにつんのめる。
探索者の癖に鈍臭いとは、お笑い種である。――そう思うのは、早計。
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