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ミラクルローラースケーター翔に、ヒーローショー【後編】
しおりを挟む「待てっムラムラ怪人!」
ステージ横のおねえさんの声に合わせ、疾風は麻酔銃を発射。
怪人の肩に命中して、レッドを怪人から引き離すことに成功した。
「さ、そのまま怪人を倒してくれ!」
「ええっ!?」
相手はサイトレンジャーレッドを倒した怪人、自分の技が通用するかはわからない。
疾風が後込みしていると、
「次は貴様を倒してやろう!」
びゅるるるるっ!
怪人の放った精液は疾風の下腹部に命中。引き寄せられると強化スーツが股間に食い込んでしまう最悪の位置だ。
「アッ、アッ、引っ張られちゃう!」
精液を引き剥がそうとする両手も逆にくっついてしまい、疾風もまた両手を拘束された状態で怪人と胸を合わせてしまう。
「イイ。いいぞ。薄い強化スーツの上から乳首を探り当てられる気分はどうだい?」
「さ、触っちゃだめっ! んっ」
乳首を弄られると股間が素直に反応してしまう。
疾風は脚をモジモジ動かして誤魔化そうとするが、怪人に勃起したソレをくっつけられて声が漏れた。
「くっ、あぁンッッ!」
ねっとりと糸を引いた怪人のペニ○は疾風の小さな膨らみに絶えず刺激を与え、萎えさせない。
「乳首もねちょねちょにしてあげましょうか。レッドは早々に気絶しちゃったけど、君とはもう少し楽しみたいからね」
「ヤッ……やっ、やっ、出ちゃう……!」
途端、怪人の動きがピタリと止まる。
屈辱的な責めから突然解放され、疾風の身体は切なさに震えた。
「フン、寸止めされて苦しそうだな。気持ちよくなりたいだろう? 俺に忠誠を誓うのだ。そうすれば一生俺の奴隷として飼ってやるぞ」
「だまれっ! ンッ、んぁぁぁあッッ!」
コリコリ硬くなった乳首を弾かれる度に喘がされ、疾風は悔しげに顔を歪める。
「ならばシューティングゲームの的にでもなるんだな!」
びゅるるっ
疾風の下腹部にくっついていた精液がちぎれ、依然として両手は拘束されたまま疾風は後ろに下がった。
「あっ、麻酔銃が!」
レッドを助けた際に安全装置を外したままだったのが仇になった。
怪人に麻酔銃を構えられ、無意識に距離は取っていたものの避けるのは困難。
限界寸前までいたぶられた身体に麻酔銃のダメージを受ければ、変身解除の可能性もある。
━━ダメだ、ステージ上で変身解除なんてしたら……!
「クッ、このままじゃ負ける!」
麻酔銃を避けられる距離まで退避しないと。
疾風は後ろに飛び退いて攻撃を避けようとした、だが。
「ぐっ、ぐわぁぁぁぁあああッッ!」
強力な痛みを伴う麻酔銃は疾風の右太腿に命中した。
約2秒間の照射で痺れは全身に広がり、強化スーツが粒子化してまたもとに戻る。
再び麻酔銃を構えられても、股間を突き出すようにもがくだけで起き上がることができない。
「ウッ、くっ……」
万事休すか、と思われたその時。
「疾風っ!」
いつの間にか正気を取り戻していたレッドが、怪人から麻酔銃を奪い取り疾風のもとに駆け寄る。
「紅蓮さん……」
疾風はレッドに支えられようやく立ち上がることができた。
「ありがとう……」
「こっちのセリフだ。もう少しで俺は変態怪人に誘拐されるところだったぜ」
レッドは反撃開始とばかりに怪人に向き直る。
「覚悟しろよ……!」
かなりカオスな状況がステージ上では繰り広げられていたが、ヒーローショーはまだ続いていた。
レッドはそこでガチの肉弾戦を披露し難なく勝利。
ヒーローショーが終わり、麻酔銃のダメージで少し休んでいた疾風。
容態を案じた村田麗が飲み物を買ってくる間、レッドが戦闘ダメージ治癒に特化した湿布などを使い疾風に手当てをしていた。
「これ貼ってればすぐ治るからよ」
「すごい、足の痛みがほとんど無くなりました」
さすが先輩、と疾風は先々代のミラクルローラースケーター翔であるレッドに言った。
「フフフ、観させてもらいましたよ。久しぶりですね、二人とも」
ショッピングモールの雑踏の中から、姿は見えないが確実に二人に呼びかける声が聞こえる。
「えっ……誰?」
「如月……」
まだ幼かった疾風に比べ、レッドには彼の声が脳裏に刻まれていた。はっきりした敵意を持ってその名を呼ぶ。
「その通り。如月博士ですよ、疾風くん。成長した君に絶対服従を誓わせるのが私の夢でね。蓮くんでは失敗したけれど、必ず君を堕としてみせますからね」
「てめぇ……!」
すぐ近くから聞こえる声、だがその姿は二人からは見えない。
幼き日の本名を呼ばれ苛立つレッドは辺りを見回して如月博士を探す。
疾風もつられて立ち上がった。
「如月博士っ!」
「今ですっ! ヒーロースキャンッ」
如月博士の呼び声とともに、疾風の身体をスキャナーのような光線が下から上へと上ってくる。
「えぇっ何!?」
光線からその身をかばうように腕を構える疾風、まばゆい光に思わず目をつむる。
「疾風くん。君の身体をヒーロースキャンさせてもらいました。君が私の手に堕ちるのも時間の問題。疾風くん専用のヒーロースーツを作ってお待ちしております」
如月博士の気配が消える。
戻ってきた村田麗から上の空で飲み物を受け取る疾風。
「また、僕を狙いにくるんだ……」
レッドが何かフォローの言葉をかけようとするが、レッド自身も彼のえっちなトラップに戦線離脱させられた経験があり、かける言葉が見つからない。
脱いでいた中綿ジャケットに袖を通し、ショッピングモールを後にする疾風。すぐそばでそれを眺める如月博士に気づくことはなかった。
「フフッ、ヒーロースーツの製作には時間がかかります。まずは彼の今着ているヒーロースーツに細工でもしてみましょうか。まずは彼の感度をチェックしてみましょう」
博士はさっそく、中綿ジャケットの胸の部分に仕込まれたクリップローターのスイッチを入れた。
「あぁッ、ンッ、ぁぁあ~!」
リュックサックの肩紐に圧迫されたローターは、人目も構わず疾風に恥ずかしく喘がせる。
なりふり構わず股間を抑える疾風。
どうやら尿意を催してしまったようだ。
状況を察したレッドにローターを外してもらい、結果白ブリーフをびしょびしょにしながらもズボンにシミを作るまでには至らなかった。
如月博士はそこまで見届けてから、自分もショッピングモールを後にした。
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