32 / 67
トーナメント
第31話 実力試験決勝
しおりを挟む
濃霧でフィールドが覆われた。当然観客も見えない。ざわざわと何が起こっているのかと戸惑う声が聞こえる。
「これは……術者は見えているのでしょうか?」
アーリアが思わず呟く。
「見えているはずよ。タツト君はそういうスキルか、魔法が使えるはずだから。」
マルティナが、はっきりしない言い方をした。
そうだ。タツト君の動きは、少し特殊だ。あらゆる角度から相手を観察し、先の手を予想しているような感じを受ける。死角を利用するのが上手い。
そして、この光の渦。俺ははっとして“眼”を切り替えた。
そうか“精霊”か!
もしかしてタツト君は“精霊眼”の持ち主なのか?
膨大な魔力に加えて、精霊魔法も使えるのか?
濃霧の魔法は俺には、魔素そのものに見える。
“分析”を使えばいい。何をするつもりか。
何をしているのか。
【神眼】で全てを視ればいい。
「浮遊」
小さくタツト君が魔法名を口にした。タツト君は短剣を風魔法で二人の中心に運び、そこに刺しこんだ。
タツト君自身は風の鎧で身体を覆っているから、霧との間に空間がある。近くに寄ればその空気の動きでわかってしまうかもしれない。しかし、今会場の上の方からでも、ねっとりとした霧の中では影しか見えない。周りは魔素で覆われ、魔力感知も阻害される。
アデイラは聖光を唱えた。聖属性の光で、視界を確保するようだ。霧はまだ消える様子はない。
タツト君の気配が消える。彼は認識阻害の魔法を起動し、舞台の端へと下がる。
精霊が、辺りに満ちる。彼は精霊に魔力を渡し、剣への通り道を魔力で作った。
「雷光」
短剣にめがけて雷が落ちた。フィールドを電光が縦横無尽に走る。霧でフィールドを覆ったのは雷を通しやすくするためだったのか。
「聖なる鎧よ、我に纏え」
アデイラの詠唱が聞こえた。タツト君が声の方へ走っていく。纏う魔法の鎧も、風から聖属性に変わった。
タツト君がナイフを手に持って、アデイラに斬りかかる。まだ濃霧は消えていないから、俺達観客は何が起きてるのかがわかっていない。
もみ合う影の間で聖光が光る。が、それはすぐに掻き消えて、打撃音が聞こえる。
大半の観客は、霧の中で起こっている戦闘の様子は、見えてなかった。
だが、【神眼】で俺が”視た”のはこうだった。
迫るタツト君を杖で防御しながら、アデイラは聖光で吹っ飛ばそうとした。
タツト君は、魔素を自分に届く寸前でかき消し、更に追撃する。
容赦なくアデイラの腹に向かって蹴りを入れたが、軽い彼女は杖を支点に身体を跳ね上げて、彼の背後に回るように体を回転させて避け、逆にタツト君へ蹴りを入れた。
アデイラは杖を殴り飛ばすようにして、後ろへ飛んで、タツト君から距離を取った。
タツト君は風の礫を放ったと同時に、霧も解除する。やっと観客の前、二人は姿を現した。タツト君はその魔法を追いかけて何度か斬撃を入れる。
タツト君も凄かったがアデイラも強かった。
アデイラは攻め込まれても決定的な瞬間は必ず避けた。魔力量も豊富だ。
このままどちらかが魔力か、体力の限界が訪れるまでこの拮抗状態が続くかに思われた。
だが。
タツト君が魔力を解放し、まとわりつく精霊を震わせた。
大きな魔法が来る。
「サンダーボルト!」
魔法名を叫んだ直後先ほどより強力な稲妻がタツト君の周囲に炸裂する。連鎖反応のようにフィールドを埋め尽くし、空気が帯電する。
アデイラが聖の鎧を纏う。その時、タツト君の魔法が発動した。
「消えろ」
防御の魔法がかき消されてアデイラが感電した。
「きゃあああ!!」
その場に倒れ込んで、動かなくなった。
「それまで!」
タツト君の勝利がコールされて、そのあと彼もその場に倒れ込んだ。
二人共が医務室送りになるという異例の決勝だった。
「素晴らしい決勝でした。タツト様は雷属性が得意なのでしょうか?」
アーリアがマルティナに聞いた。
「いつもはあんな魔法使わないようですわ。多分、剣術か体術でおしまい、でしょうね。でも今日は試験だったから、あえて魔法を使った、ということでしょう。彼が雷属性を使えるとは思ってませんでした。彼の属性は風と火。そう聞いてましたわ。」
マルティナが俺の方をちらりと見てにんまりと笑った。
『視たでしょう?どう思って?』
と問われた気がした。
答えはもう少し後だ。
「もしかしたら、隠していたのかもしれませんね。冒険者は隠す傾向があるようですから。」
アーリアは当たり障りのないように会話を収めた。
特別観覧室にはいろんな目や耳がある。
秘密にしたいことはここでは言えないのだ。
二年度生の試合はお互いの属性を存分に引き出した、魔法の応酬だった。
視ごたえはあったが、タツト君の魔法の規模を考えるとこじんまりとした印象は免れなかった。
(勇者候補だからやっぱりチート持ってるんだろうな。しかもどうやら魔法の方に特化しているっぽいな)
最終学年度生の本日最終試合。
ウォルフォード・アクア・レングラントVSオクタヴィアン・グリン・カーボライト
ウォルフォードの顔つきが昨日とは違った。身体を纏う雰囲気も好戦的というか、威圧感があった。オクタヴィアンは緑色の髪、紺色の瞳の中肉中背の男だった。少し、ウォルフォードに呑まれているようだった。
「始め!」
開始直後、物凄い魔力が噴き上がるのを感じた。
「氷竜」
「聖竜」
ウォルフォードの背後に二匹の竜が顕現する。
氷の竜と、聖光の竜。
二匹の竜は絡み合いながら、大きくなって対戦者を威圧する。
オクタヴィアンの顔色は真っ青だった。
「行け。」
右手を相手に突き出してそう命じた。
大きな竜は相手に向かって行き、激突すると相手を跳ね飛ばした。
一瞬で意識を狩られた彼は競技場の端の壁にぶつかって崩れ落ちた。
「それまで!」
開始五分の出来事だった。
「さすがはフリネリアの弟さんですね。氷の騎士様ってあの氷の竜を見ると納得です!」
納得しちゃうんだ、アーリア。
「ではお声をかけていただけると嬉しいですわ。表彰式は彼が出るのですから。」
すぐに表彰式が始まって、アーリアから各学年の優勝者に勲章を下賜した。
残念ながらタツト君は出られなかったが担当教員が代理で受け取っていた。
ウォルフォードがアーリアの前で跪くと、黄色い歓声が上がった。
確かに優雅な所作で、王子様っぽいもんなあ。
表彰式も終わって、明日は王都に戻る。
俺は夜中こっそり学院に忍び込んだ。
タツト君のステータスを盗み視るために。
タツト君の魔法、“ 不可視化”をおおいに使ってだ。便利だなーこの魔法。
タツト君は医務室で寝ていた。ただの魔力切れだそうだから、ある程度戻ってくれば、普通に動けるようになる。
ただ、タツト君はかなりの量の持ち主だから目が覚めるのは明日の朝という見立てだった。
俺はタツト君の寝ているベッドの脇に立って、申し訳程度に謝りながら、ステータスを見た。
確かに隠蔽がかかっていてそのステータスの魔法属性は2種類。風と火だった。
隠蔽を看破すると、そこには全属性の文字と、“魔法創造”、“精霊眼”という固有スキルがあった。
―――――そして、“勇者の卵”という称号もあったのだった。
俺はそれを確認すると宿に戻り、翌日バーダットを出立したのだった。
「これは……術者は見えているのでしょうか?」
アーリアが思わず呟く。
「見えているはずよ。タツト君はそういうスキルか、魔法が使えるはずだから。」
マルティナが、はっきりしない言い方をした。
そうだ。タツト君の動きは、少し特殊だ。あらゆる角度から相手を観察し、先の手を予想しているような感じを受ける。死角を利用するのが上手い。
そして、この光の渦。俺ははっとして“眼”を切り替えた。
そうか“精霊”か!
もしかしてタツト君は“精霊眼”の持ち主なのか?
膨大な魔力に加えて、精霊魔法も使えるのか?
濃霧の魔法は俺には、魔素そのものに見える。
“分析”を使えばいい。何をするつもりか。
何をしているのか。
【神眼】で全てを視ればいい。
「浮遊」
小さくタツト君が魔法名を口にした。タツト君は短剣を風魔法で二人の中心に運び、そこに刺しこんだ。
タツト君自身は風の鎧で身体を覆っているから、霧との間に空間がある。近くに寄ればその空気の動きでわかってしまうかもしれない。しかし、今会場の上の方からでも、ねっとりとした霧の中では影しか見えない。周りは魔素で覆われ、魔力感知も阻害される。
アデイラは聖光を唱えた。聖属性の光で、視界を確保するようだ。霧はまだ消える様子はない。
タツト君の気配が消える。彼は認識阻害の魔法を起動し、舞台の端へと下がる。
精霊が、辺りに満ちる。彼は精霊に魔力を渡し、剣への通り道を魔力で作った。
「雷光」
短剣にめがけて雷が落ちた。フィールドを電光が縦横無尽に走る。霧でフィールドを覆ったのは雷を通しやすくするためだったのか。
「聖なる鎧よ、我に纏え」
アデイラの詠唱が聞こえた。タツト君が声の方へ走っていく。纏う魔法の鎧も、風から聖属性に変わった。
タツト君がナイフを手に持って、アデイラに斬りかかる。まだ濃霧は消えていないから、俺達観客は何が起きてるのかがわかっていない。
もみ合う影の間で聖光が光る。が、それはすぐに掻き消えて、打撃音が聞こえる。
大半の観客は、霧の中で起こっている戦闘の様子は、見えてなかった。
だが、【神眼】で俺が”視た”のはこうだった。
迫るタツト君を杖で防御しながら、アデイラは聖光で吹っ飛ばそうとした。
タツト君は、魔素を自分に届く寸前でかき消し、更に追撃する。
容赦なくアデイラの腹に向かって蹴りを入れたが、軽い彼女は杖を支点に身体を跳ね上げて、彼の背後に回るように体を回転させて避け、逆にタツト君へ蹴りを入れた。
アデイラは杖を殴り飛ばすようにして、後ろへ飛んで、タツト君から距離を取った。
タツト君は風の礫を放ったと同時に、霧も解除する。やっと観客の前、二人は姿を現した。タツト君はその魔法を追いかけて何度か斬撃を入れる。
タツト君も凄かったがアデイラも強かった。
アデイラは攻め込まれても決定的な瞬間は必ず避けた。魔力量も豊富だ。
このままどちらかが魔力か、体力の限界が訪れるまでこの拮抗状態が続くかに思われた。
だが。
タツト君が魔力を解放し、まとわりつく精霊を震わせた。
大きな魔法が来る。
「サンダーボルト!」
魔法名を叫んだ直後先ほどより強力な稲妻がタツト君の周囲に炸裂する。連鎖反応のようにフィールドを埋め尽くし、空気が帯電する。
アデイラが聖の鎧を纏う。その時、タツト君の魔法が発動した。
「消えろ」
防御の魔法がかき消されてアデイラが感電した。
「きゃあああ!!」
その場に倒れ込んで、動かなくなった。
「それまで!」
タツト君の勝利がコールされて、そのあと彼もその場に倒れ込んだ。
二人共が医務室送りになるという異例の決勝だった。
「素晴らしい決勝でした。タツト様は雷属性が得意なのでしょうか?」
アーリアがマルティナに聞いた。
「いつもはあんな魔法使わないようですわ。多分、剣術か体術でおしまい、でしょうね。でも今日は試験だったから、あえて魔法を使った、ということでしょう。彼が雷属性を使えるとは思ってませんでした。彼の属性は風と火。そう聞いてましたわ。」
マルティナが俺の方をちらりと見てにんまりと笑った。
『視たでしょう?どう思って?』
と問われた気がした。
答えはもう少し後だ。
「もしかしたら、隠していたのかもしれませんね。冒険者は隠す傾向があるようですから。」
アーリアは当たり障りのないように会話を収めた。
特別観覧室にはいろんな目や耳がある。
秘密にしたいことはここでは言えないのだ。
二年度生の試合はお互いの属性を存分に引き出した、魔法の応酬だった。
視ごたえはあったが、タツト君の魔法の規模を考えるとこじんまりとした印象は免れなかった。
(勇者候補だからやっぱりチート持ってるんだろうな。しかもどうやら魔法の方に特化しているっぽいな)
最終学年度生の本日最終試合。
ウォルフォード・アクア・レングラントVSオクタヴィアン・グリン・カーボライト
ウォルフォードの顔つきが昨日とは違った。身体を纏う雰囲気も好戦的というか、威圧感があった。オクタヴィアンは緑色の髪、紺色の瞳の中肉中背の男だった。少し、ウォルフォードに呑まれているようだった。
「始め!」
開始直後、物凄い魔力が噴き上がるのを感じた。
「氷竜」
「聖竜」
ウォルフォードの背後に二匹の竜が顕現する。
氷の竜と、聖光の竜。
二匹の竜は絡み合いながら、大きくなって対戦者を威圧する。
オクタヴィアンの顔色は真っ青だった。
「行け。」
右手を相手に突き出してそう命じた。
大きな竜は相手に向かって行き、激突すると相手を跳ね飛ばした。
一瞬で意識を狩られた彼は競技場の端の壁にぶつかって崩れ落ちた。
「それまで!」
開始五分の出来事だった。
「さすがはフリネリアの弟さんですね。氷の騎士様ってあの氷の竜を見ると納得です!」
納得しちゃうんだ、アーリア。
「ではお声をかけていただけると嬉しいですわ。表彰式は彼が出るのですから。」
すぐに表彰式が始まって、アーリアから各学年の優勝者に勲章を下賜した。
残念ながらタツト君は出られなかったが担当教員が代理で受け取っていた。
ウォルフォードがアーリアの前で跪くと、黄色い歓声が上がった。
確かに優雅な所作で、王子様っぽいもんなあ。
表彰式も終わって、明日は王都に戻る。
俺は夜中こっそり学院に忍び込んだ。
タツト君のステータスを盗み視るために。
タツト君の魔法、“ 不可視化”をおおいに使ってだ。便利だなーこの魔法。
タツト君は医務室で寝ていた。ただの魔力切れだそうだから、ある程度戻ってくれば、普通に動けるようになる。
ただ、タツト君はかなりの量の持ち主だから目が覚めるのは明日の朝という見立てだった。
俺はタツト君の寝ているベッドの脇に立って、申し訳程度に謝りながら、ステータスを見た。
確かに隠蔽がかかっていてそのステータスの魔法属性は2種類。風と火だった。
隠蔽を看破すると、そこには全属性の文字と、“魔法創造”、“精霊眼”という固有スキルがあった。
―――――そして、“勇者の卵”という称号もあったのだった。
俺はそれを確認すると宿に戻り、翌日バーダットを出立したのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
10才の誕生日に女神に与えられた本。
それは、最強の魔道具だった。
魔道具頼みの異世界で『魔法』を武器に成り上がっていく!
すべては、憧れのスローライフのために!
エブリスタにも掲載しています。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる