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第二章
第2話
しおりを挟むオレたちの部屋に
全員が
集まっていた。
壁際に並び
誰も
ひと言も
口にしない。
ベッドに
寝かせたルーナは
変わらず
冷たい頬をしている。
オレは
いつもの通り
ベッドに腰掛け
ルーナの頬やアタマを
撫でて
時折
額や頬に
キスを落とす。
「オレたちが会ったのは『地下牢』だった」
オレの独り言を
誰も
遮らない。
あの日
オレは
わざとしくじって
地下牢へ入るように仕向けた。
『犯罪者の末裔』が
入れられたと
情報屋のウワサを聞いたから
地下牢まで
『見物』に行ったのだ。
そこにいたのが
ルーナだった。
まだ幼い・・・
「もうすぐ12歳!」と
言い張る少女。
様々な
たわいないことでも
無邪気に
喜ぶ姿。
オレは
母が亡くなるまでは
王城で過ごしていたから
『賢者の伝説』は知っていた。
だが
ルーナの語る
『偉大な魔法使い』の話とは
あまりに違っていた。
ルーナの
生まれ育った村へ
行けば
何か分かるかもしれない。
そんな
軽い好奇心で
ルーナとの
逃避行を
始めた。
時間はかかったが
村には
辿り着いた。
地面に
野ざらしにされた
たくさんの
遺骨。
その
ひとつひとつに
ルーナは
話しかける。
服の残骸で
その
遺骨が
『誰』なのか
ルーナには
分かっているようだった。
その中に
ルーナの
両親と
兄の
遺骨もあった。
ルーナが
逃げたという先に
3人分の
遺骨も
見つかった。
ルーナに
連れられて
登った岩山。
その途中でも
何人もの
遺骨が
あった。
山頂の
遺骨に
残された
村長の
『残留思念』が
『遺石』の
在り処を
教えてくれた。
破壊し尽くされた
村の外れに
ルーナの家が
半分崩れて
残されていた。
その日は
ルーナの希望で
ルーナの家で
一晩泊まった。
その日から
ルーナは
夜毎に
『あの日』を
夢で見ては
泣き叫ぶようになった。
抱きしめて
「大丈夫だ」と
「オレがいる」と
そう
繰り返し
落ち着かせてきた。
オレは
アイツを
『父』と思ったことは無い。
だが
ルーナが
苦しむ姿を見ては
アイツを
アイツの血が流れているオレを
どれほど憎んだか
分からない。
『あの日』を
思い出した
ルーナの
精神は
脆くなった。
しばらくは
真っ赤な夕陽を
見ては
村が焼かれた時を
思い出した。
『馬に乗った騎士』を
見ては
一緒に逃げようとして
殺された
幼馴染たちを
思い出した。
そして
オレたちを
『第一騎士団』が
追ってきた。
『真実』を探る
オレたちを
『消す』ために。
ルーナの
先祖が残した
『遺石』
それが
オレたちを
危機から救った。
あれから
4年。
オレたちは
『真実を知る旅』を
続けた。
時々
現れる
『第一騎士団』から
逃げながら。
『賢者の伝説』は
みんなも
知っている通りだ・・・
『先祖の罪』で
裁かれるのであれば
それは
ルーナではない
オレの方だ。
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