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しおりを挟む「あなたからみてフェリアはどう?」
「保護するに足りる存在にございます」
「あ、ら。光の精霊がそういうなんて……ちょっと驚きだわ」
「私はフェリア様の心の光に惹かれております」
「すみませんねえ、心が濁ってて」
「いえ、事実でございますので」
「フォローはナシか~い!」
この二人のボケツッコミを微笑ましくみているフェリア。
二人と召喚獣、そして妖精たちに守られているフェリアは国の保護対象者としてサンドビエッター侯爵家から引き離された。
すでにフェリアの存在を使って召喚獣や妖精たちの庇護を求める人たちを集め出していたサンドビエッター家は猛反対した。
学園に乗り込んで、フェリアを連れて帰ろうともした。
しかし、ここは学生の八割が貴族の子息子女という学園、警備は王城と引けを取らない。
たとえ家族だ、親族だ、兄弟姉妹だ、といっても本人の許可がなければ門は開かれない。
さらに家族だ、親族だ、兄弟姉妹だ、といっても本人の許可がなければ開かれない貴族寮の扉。
だから、フェリアのように家族との関係が血縁という以外に皆無の学生でも安心して生活できるのだ。
「ところでフェリア。卒業後の生活は決まった?」
「先輩……私、まだ1年生ですよ」
「甘いわね。すでにフェリアの誘致大作戦は始まってるのよ」
たてた人差し指を「チッチッチ」と言いながら左右に振るノーズ。
それにあわせて妖精たちもマネをするように左手を腰にあて、たてた右手人差し指を左右に振る。
中には表情までノーズに似せている妖精までいる。
可愛らしさ倍増だ。
「そこでね、どうかしら。私の召喚獣のお世話役って仕事を引き受けてもらえないかしら?」
ずいっとローテーブルに両手をついて身体を乗り出すノーズ。
マネをしている妖精たちはローテーブルという障害物がないためずずずずずいっとフェリアに顔を近付ける。
近くに寄りすぎた妖精たちは、侍女にぽぽぽぽぽーいと後方に投げ飛ばされていた。
「お世話役、ですか?」
「そう! といっても今と変わらないかな? 大きな子たちの世話が加わるだけ。でもあの子たちはある程度は小さくなれるから」
「小さくってどのくらい」
「だいたいは幼獣くらいよ」
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