私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください。

アーエル

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第九章

第381話


「お待たせしました」
「もう終わった?」
「はい、内容を精査したのちに速報として広がります」

メッシュが詳しく話を聞いてくれ、それを記事にして送ったのだ。驚いたことに、すぐに速報として登録者に届けられた。

『記者の前で地の妖精たちはみんなを守るための結界を展開してくれた。ただ初めての実践ということもあり、気負ってしまった妖精たちがもてるだけの力を使った。それが広範囲に広がった結界だ。しかし彼らを責めないでほしい。彼ら妖精たちが私たちを守りたいと願ってくれたことは真実であり、妖精たちはこの失敗を泣いて後悔してくれている。こんなに愛された私たちは誇るべきだろう』

「上手くまとめたな」

記事を読んだダイバが隣に座るメッシュに目をやる。

「事実を書いただけです」
「どこにも妖精たちが悪いと書いていないよ」

よかったね、と私の膝の上でちょこんと正座して見上げている地の妖精ちぃちゃんにそう言って頭をなでる。ステータスに届く情報部のニュースを見ることができない。だから心配だったのだろう。

「おーおー。外に集まってきたな」

窓の外に目を向けたダイバの声に、地の妖精ちぃちゃんは怯えた表情で頭を撫でていた私の指にしがみつく。そんな地の妖精ちぃちゃんをヒョイッと抱き上げると、ダイバは「頑張ってこい」と手を振った。


店の扉を開いて外に出る。集まっていたのは顔馴染みの住人たち。その中にミリィさんやエリーさんたちの姿もみえる。そして周囲の人々に同調術をかけた。妖精たちの姿と声がわかるように。

《 あ、あの、ごめんなさい! 全部ボクのせいです! 本当にごめんなさい! 》

そういって一生懸命に頭を下げる地の妖精ちぃちゃん
開いたままの扉から一斉に地の妖精たちが飛び出してきて、同じように《 ごめんなさい! 》と頭を下げた。

パチパチパチ

誰かの拍手が鳴り響くとそれは一瞬で広がった。驚きの表情で顔を上げる妖精たちに今度は声が届く。

「誰も怒ってないぞー」
「ちっちゃい身体でよくやった!」
「大丈夫? 疲れてない?」
「結界を強化してくれてありがとう」
「お前らサイコー!」

みんなは妖精たちに笑顔と感謝を口にする。彼らも妖精たちが外で練習していたのを見ていた。その努力を見守ってくれていた。だからこそ、失敗ではなく成功だと口々に誉めてくれるのだ。

「今度はもっと上手にできるのかしら?」

エリーさんの言葉に地の妖精ちぃちゃんはコクンと頷く。

《 うん、する 》
《 私もちゃんとできるようになる 》
《 今度は間違えない 》
《 みんなをから守れるようになる 》

妖精たちの言葉にふたたび拍手が沸き起こった。

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