私は聖女ではないですか。じゃあ勝手にするので放っといてください。

アーエル

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第九章

第399話


〈それで二種類の竜人族がいることを理解したな?〉
「一方は
〈そうじゃ。しかしなだけじゃ〉

私の言葉に火龍は頷く。ダイバはそんな私たちを「お前らなあ……」と呟いて苦笑する。

〈それがダイバの疑問だった『竜人が減らない』と『なぜ知識を持たない竜人がいるのか』の理由じゃ〉
「……ああ。もう一種類の竜人族がいるから、ということなら理解した」

ダイバの言葉に頷く火龍。

〈さて、今度はエミリアの疑問だった『いま討伐している魔物の竜を倒して血を浴びた場合』じゃが……〉
「じゃが?」
〈内緒じゃ〉
「えええ~~!」
〈というのは冗談じゃ〉

ガハハハハー! と楽しそうに笑う火龍に妖精たちがペチペチと叩く。

《 ンもうっ! もったいぶっちゃってー 》
《 わるい子、ペチペチ 》

妖精たちが火龍の顔を小さな手で叩く。《 ペチペチ 》と口で言っているが特に痛くは……

〈うをぉ! いていてえ!〉

……骨まで響かせていたようだ。


〈すまぬ。話を戻そう〉

目に涙を浮かべていた火龍。痛かったのはお尻。ピピンとリリンが触手で『おしりぺんぺん』をしていたらしい。

《 勝者! ピピンとリリ~ン! 》

火龍の頭の上でピピンとリリンの触手を掲げて、レフェリーのようにそう宣言する火の妖精。

〈リリン、そなた強くなっておらぬか?〉
「そりゃあ、ダンジョン都市シティが増えたから」
〈それは守備が強化されたな〉
「ただし、エミリアとその周辺だけだ」

ダイバの言葉に火龍は笑いながら頷いた。

〈それで討伐した魔物の竜の血を浴びたら、という話じゃが〉
「じゃが?」
〈魔物の竜にも種族がある。まず倒しても血を浴びても、まあ血の溜まった池に飛び込んだとしても……身体が臭くなるだけじゃ〉
「それはほかの魔物と同じってこと?」
〈そう、間違いなく魔物だからな〉
「いま、ほとんどと言ったな」
〈ああ、言ったぞ〉
「じゃあ、『ほとんどから外れる魔物』はなんだ?」
〈それはと呼ばれる『原始の存在』じゃ〉
「じゃあ、私たちの目の前にいるのは?」
《 やっつけてみる? 》
《 やっつけてもいい? 》
《 こっちはピピンとリリンがいるよ 》
〈我は討伐対象じゃないぞ〉
「そうだよ~。だよ~」
〈……ん? ダイバ、それはどういう意味じゃ?〉
「ああ、殺さなければ何をしてもいいってことだ」
〈こらこら。そんなことしたら二度と遊びに来んぞ〉
《 そ~んなことしたら討伐しにいくよー、エミリアが 》
《 そーんなこと言ったら討伐するよ、エミリアにはバレないように 》
〈ダイバよ。これは我の生存確認のための集まりか?〉
「……否定はできん」

火龍に真面目な声で問われ、ダイバも真面目な表情で返した。

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