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冬至祭編
一、冬至祭の朝
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「深森」の木々はすっかり葉を落とし、山々から吹き下ろす風が枝の間を寒々と抜けていく。その先には古都アルトシュタットが広がり、都の東に位置する高台には、冬至祭のための天幕が真珠色の貝殻を並べたかのように張り巡らされていた。
かつて国の後継ぎを決める厳格な儀式として行われていたという冬至祭の闘技会は、今でも各貴族の家から名代が出されてはいたものの、代理騎士を雇って彼らの戦いを楽しむ娯楽と変化していた。たまに無鉄砲な若者が自らを恃んであっさりやられるのも、見どころの一つと言えば一つで、公爵家主催だからこその堅苦しさはあったが、ホットワインで手を温めながら天幕を行き来し、噂話に花を咲かせて翌年の計画を話し合う……それが、例年の冬至祭のはずだった。
未明、独りレドリッヒ伯の天幕を訪れたルードルフは、異様な雰囲気を感じ取っていた。まだ薄暗いうちから、多数の宮廷警吏が辺りをうろつき、目を光らせている。代理騎士を引き受けたのは初めての経験ではなかったが、このような物々しさを感じたのは初めてのことだ。侯爵夫人から、今回の闘技会が次期公爵位継承に関わるものとなるからくりを聞いていなければ、さぞ不可解に思ったことだろう。
「来たな、エーデルクロッツ」
分厚い体躯の男が、天幕の前に待っていた。ルードルフは、無言で見つめ返したのみだった。
おそらく、今後、何があっても、ヴィーゼルと以前のように言葉を交わすことは叶わないだろう。
天幕の光沢のある白い布地は毛皮で裏打ちされ、中は各所に置かれた火鉢で温められていた。誘われるまま厚い絨毯を踏んで前室を抜けると、燭台に照らされた広やかな空間が現れた。
ギュンター・フォン・レドリッヒは、背もたれと肘掛けに優雅な刺繍の施された肘掛け椅子に、悠然と腰掛けていた。
「やあ…しばらくぶりだね。ヘル・エーデルクロッツ」
微笑を浮かべて、貴公子は言った。椅子の黒天鵞絨に、赤みがかった金髪が映えている。
ルードルフは、黙したままその目を睨みつけた。叶うことなら、その場で切り刻んでやりたかった。冷たい石牢に倒れていた青年の姿が目に浮かび、ルードルフは、強いて口中で呼吸を整えた……
たとえば、ここでギュンターの喉にナイフを突きつけて、レッチェンの身柄を要求したらどうだろうか。レドリッヒ伯はレッチェンを引き渡すしかないのでは?
しかし、背後からヴィーゼルの気配が重くのしかかってくる。ルードルフは、抜剣したいという欲求を抑え、平静を装った。
少なくとも、今ではない……
だが彼らに圧をかけておけば、少なくともヴィーゼルをアルトシュタットに釘付けにしておける。ノイエハーフェンの別邸で行われていることを、彼らに感づかせないように。ルードルフは、冷たい敵意を込めて言った。
「ギュンター・フォン・レドリッヒ、夜道を独りでは歩かない方がいい……生命が惜しいならな」
「下品な脅し文句だな、物騒すぎる」貴公子は嘲笑った。「まあ、君のような野蛮な狼にはお似合いか」
「俺の記憶では、そちらの脅しは、さらに下品だったと思うが」
「ほう……それで」ギュンターは立ち上がった。背後のヴィーゼルの殺気がぐっと、濃くなる。「君が大人しく仕事をしていないと、彼がどうなるかは思い出したのかな?」
低く、鋼のように冷ややかな声で、ルードルフは言った。「仕事はやる」
「いいだろう」
満足した蛇のように微笑んで、ギュンターは言った。
「君の役割は、この闘技場で『優勝』することだ」
ルードルフは、探るように貴公子を見つめた。侯爵夫人の言によると、この闘技会の裏では、フリードリヒ・フォン・エーデルハイトの優勝による、彼の公爵位即位が企てられているらしい……であれば、反対勢力であるレドリッヒが、ルードルフにそれを妨げさせようとするのは自然ではある。
しかし、果たして、レッチェンの身柄を盾にしてまで、やらせるようなことだろうか。
「わたしは、あのエーデルハイトという男が嫌いでね……彼は、おそらく、決勝戦で君と当たることになるだろうが」
貴公子は、ひそやかに声を低めた。「あの男に、一つでも後に残るような傷を負わせることができたら、特別に褒美をやろう」
「……褒美、とは?」
「会いたいだろう?」
残酷にも、ギュンターは微笑んだまま、言った……「彼は会いたがっていたよ、君の、何だったか…ああ、レエトヒェン、か」
ガチッと音を立てて、ルードルフの剣の柄がヴィーゼルのそれにぶつかった。抜剣しようとした瞬間に、剣士が身を寄せて防いだのだ。至近距離で視線が交わり、ルードルフは呼吸を整えながら一歩下がった。
「人慣れしてない狼は扱いにくいな」
ギュンターは、肘掛け椅子の上で足を組見直すと、ルードルフを見上げた。
「まあいい。君を彼の護衛士に取り立ててやってもいいよ。君が、もう少し大人しくできるのなら、だが。どうだ?」
絹のように滑らかに、彼は続けた。「彼が公爵位を継げば……どころか、貴族の身分に戻るだけだって、君とはもう会えなくなる。それを考えれば、良い話だと思わないか?」
ルードルフは、答えられなかった。
(レッチェンに、また会える)
突然に手渡された希望は、目眩がするほど甘かった。
……二度と会えないのでは、と何度思ったか分からない、あいつに、会える……
動揺が態度に出ないようにするには、必死の努力が必要だった。
(こいつの言葉に惑わされてはいけない。たとえ、そこにあいつと過ごせる未来があったとしても……あいつが求める未来じゃなければ、意味がないんだ)
そう、言い聞かせる。しかし、誘惑は強烈だった……
(冷静になれ)
ルードルフは、自らに言い聞かせた。
(レッチェンを取り戻すまでは、いずれにせよこの男の言うままになるしかない。
それがエーデルハイト候の身体に傷を残すことであっても、今は、……やるだけだ)
戦士としての感覚が、両の手に、つま先に、四肢に戻ってくる。
身体の重心が定まり、それが思うままに動くという確信が静かに身体を満たす。ルードルフは、ゆっくりと、確かな呼吸を唇にのぼせた。
(そう。いつもどおりの仕事を、一つ、こなせばいい。それだけだ)
剣士の動揺を、ギュンターは黙したまま観察していた。
人を動かすには、方法がある……
恐怖でも、怒りでもいい。だが、心から願っているものが明らかであれば、それに越したことはない。
ルードルフ・エーデルクロッツと監視役のギュンターが控えの天幕へと立ち去ったのち、微かな衣擦れと共に現れたのは、ヘルミオーネ・フォン・レドリッヒ伯爵夫人だった。
「あの男が、例の……?」
優雅な動作ではあったが、寝椅子に痩せた身体を委ね、一息ついてからギュンターを見上げた。種々の薬により、身体が蝕まれている彼女は、長く身体を支えているだけで大義なのだった。
「ええ。エーデルハイト本人との勝負は分かりませんが……決勝まで戦い、彼に傷を与えるのは容易いことでしょう」
「彼に悟られてはいないでしょうね? いくら金で動く剣士とはいえ、エーデルハイト候その人の暗殺が目的と知れば尻込みするでしょうから」
「ぬかりはありませんよ、母上。……それに、彼は、金よりももっと他に、我々のために動く切実な理由がありますからね」
「ショルシュ……ね」
母は目を細めた。「彼の方は上手く行っているのかしらね? 以前のようにあなたの手の内に入ってくれるかしら」
「母上」ギュンターの声音が歪んだ。「あなたには関わりのないことだ」
「あら……そうかしら?」
母は高慢に顎を上げて息子に目をやった。「手懐けられないままに、彼がもしもあなたのふところから逃げ出したとしたら……レドリッヒにとって、大変面倒なことになるのは、あなたにも想像がつくでしょう?」
彼としては稀有なことに、ギュンターは口を噤んだ。牢獄にいる青年の、いつも怒りを湛えてギラギラと光る緑の瞳を思い出す。
……そう。反抗するというのなら、心を折ればいいだけだ。
今日がルードルフ・エーデルクロッツの命日となれば、おそらく彼もこれ以上の希望を持つことを諦めるに違いない。
緑の瞳が絶望に染まるさまを想像して、ギュンターは、頬に微笑を刻んだ。
「……ご心配なく、母上。彼がわたしの手に落ちてくるのももうすぐです」
髪のひとふさくらい、土産に持ち帰ってやるのもいいな、と彼は思った。
かつて国の後継ぎを決める厳格な儀式として行われていたという冬至祭の闘技会は、今でも各貴族の家から名代が出されてはいたものの、代理騎士を雇って彼らの戦いを楽しむ娯楽と変化していた。たまに無鉄砲な若者が自らを恃んであっさりやられるのも、見どころの一つと言えば一つで、公爵家主催だからこその堅苦しさはあったが、ホットワインで手を温めながら天幕を行き来し、噂話に花を咲かせて翌年の計画を話し合う……それが、例年の冬至祭のはずだった。
未明、独りレドリッヒ伯の天幕を訪れたルードルフは、異様な雰囲気を感じ取っていた。まだ薄暗いうちから、多数の宮廷警吏が辺りをうろつき、目を光らせている。代理騎士を引き受けたのは初めての経験ではなかったが、このような物々しさを感じたのは初めてのことだ。侯爵夫人から、今回の闘技会が次期公爵位継承に関わるものとなるからくりを聞いていなければ、さぞ不可解に思ったことだろう。
「来たな、エーデルクロッツ」
分厚い体躯の男が、天幕の前に待っていた。ルードルフは、無言で見つめ返したのみだった。
おそらく、今後、何があっても、ヴィーゼルと以前のように言葉を交わすことは叶わないだろう。
天幕の光沢のある白い布地は毛皮で裏打ちされ、中は各所に置かれた火鉢で温められていた。誘われるまま厚い絨毯を踏んで前室を抜けると、燭台に照らされた広やかな空間が現れた。
ギュンター・フォン・レドリッヒは、背もたれと肘掛けに優雅な刺繍の施された肘掛け椅子に、悠然と腰掛けていた。
「やあ…しばらくぶりだね。ヘル・エーデルクロッツ」
微笑を浮かべて、貴公子は言った。椅子の黒天鵞絨に、赤みがかった金髪が映えている。
ルードルフは、黙したままその目を睨みつけた。叶うことなら、その場で切り刻んでやりたかった。冷たい石牢に倒れていた青年の姿が目に浮かび、ルードルフは、強いて口中で呼吸を整えた……
たとえば、ここでギュンターの喉にナイフを突きつけて、レッチェンの身柄を要求したらどうだろうか。レドリッヒ伯はレッチェンを引き渡すしかないのでは?
しかし、背後からヴィーゼルの気配が重くのしかかってくる。ルードルフは、抜剣したいという欲求を抑え、平静を装った。
少なくとも、今ではない……
だが彼らに圧をかけておけば、少なくともヴィーゼルをアルトシュタットに釘付けにしておける。ノイエハーフェンの別邸で行われていることを、彼らに感づかせないように。ルードルフは、冷たい敵意を込めて言った。
「ギュンター・フォン・レドリッヒ、夜道を独りでは歩かない方がいい……生命が惜しいならな」
「下品な脅し文句だな、物騒すぎる」貴公子は嘲笑った。「まあ、君のような野蛮な狼にはお似合いか」
「俺の記憶では、そちらの脅しは、さらに下品だったと思うが」
「ほう……それで」ギュンターは立ち上がった。背後のヴィーゼルの殺気がぐっと、濃くなる。「君が大人しく仕事をしていないと、彼がどうなるかは思い出したのかな?」
低く、鋼のように冷ややかな声で、ルードルフは言った。「仕事はやる」
「いいだろう」
満足した蛇のように微笑んで、ギュンターは言った。
「君の役割は、この闘技場で『優勝』することだ」
ルードルフは、探るように貴公子を見つめた。侯爵夫人の言によると、この闘技会の裏では、フリードリヒ・フォン・エーデルハイトの優勝による、彼の公爵位即位が企てられているらしい……であれば、反対勢力であるレドリッヒが、ルードルフにそれを妨げさせようとするのは自然ではある。
しかし、果たして、レッチェンの身柄を盾にしてまで、やらせるようなことだろうか。
「わたしは、あのエーデルハイトという男が嫌いでね……彼は、おそらく、決勝戦で君と当たることになるだろうが」
貴公子は、ひそやかに声を低めた。「あの男に、一つでも後に残るような傷を負わせることができたら、特別に褒美をやろう」
「……褒美、とは?」
「会いたいだろう?」
残酷にも、ギュンターは微笑んだまま、言った……「彼は会いたがっていたよ、君の、何だったか…ああ、レエトヒェン、か」
ガチッと音を立てて、ルードルフの剣の柄がヴィーゼルのそれにぶつかった。抜剣しようとした瞬間に、剣士が身を寄せて防いだのだ。至近距離で視線が交わり、ルードルフは呼吸を整えながら一歩下がった。
「人慣れしてない狼は扱いにくいな」
ギュンターは、肘掛け椅子の上で足を組見直すと、ルードルフを見上げた。
「まあいい。君を彼の護衛士に取り立ててやってもいいよ。君が、もう少し大人しくできるのなら、だが。どうだ?」
絹のように滑らかに、彼は続けた。「彼が公爵位を継げば……どころか、貴族の身分に戻るだけだって、君とはもう会えなくなる。それを考えれば、良い話だと思わないか?」
ルードルフは、答えられなかった。
(レッチェンに、また会える)
突然に手渡された希望は、目眩がするほど甘かった。
……二度と会えないのでは、と何度思ったか分からない、あいつに、会える……
動揺が態度に出ないようにするには、必死の努力が必要だった。
(こいつの言葉に惑わされてはいけない。たとえ、そこにあいつと過ごせる未来があったとしても……あいつが求める未来じゃなければ、意味がないんだ)
そう、言い聞かせる。しかし、誘惑は強烈だった……
(冷静になれ)
ルードルフは、自らに言い聞かせた。
(レッチェンを取り戻すまでは、いずれにせよこの男の言うままになるしかない。
それがエーデルハイト候の身体に傷を残すことであっても、今は、……やるだけだ)
戦士としての感覚が、両の手に、つま先に、四肢に戻ってくる。
身体の重心が定まり、それが思うままに動くという確信が静かに身体を満たす。ルードルフは、ゆっくりと、確かな呼吸を唇にのぼせた。
(そう。いつもどおりの仕事を、一つ、こなせばいい。それだけだ)
剣士の動揺を、ギュンターは黙したまま観察していた。
人を動かすには、方法がある……
恐怖でも、怒りでもいい。だが、心から願っているものが明らかであれば、それに越したことはない。
ルードルフ・エーデルクロッツと監視役のギュンターが控えの天幕へと立ち去ったのち、微かな衣擦れと共に現れたのは、ヘルミオーネ・フォン・レドリッヒ伯爵夫人だった。
「あの男が、例の……?」
優雅な動作ではあったが、寝椅子に痩せた身体を委ね、一息ついてからギュンターを見上げた。種々の薬により、身体が蝕まれている彼女は、長く身体を支えているだけで大義なのだった。
「ええ。エーデルハイト本人との勝負は分かりませんが……決勝まで戦い、彼に傷を与えるのは容易いことでしょう」
「彼に悟られてはいないでしょうね? いくら金で動く剣士とはいえ、エーデルハイト候その人の暗殺が目的と知れば尻込みするでしょうから」
「ぬかりはありませんよ、母上。……それに、彼は、金よりももっと他に、我々のために動く切実な理由がありますからね」
「ショルシュ……ね」
母は目を細めた。「彼の方は上手く行っているのかしらね? 以前のようにあなたの手の内に入ってくれるかしら」
「母上」ギュンターの声音が歪んだ。「あなたには関わりのないことだ」
「あら……そうかしら?」
母は高慢に顎を上げて息子に目をやった。「手懐けられないままに、彼がもしもあなたのふところから逃げ出したとしたら……レドリッヒにとって、大変面倒なことになるのは、あなたにも想像がつくでしょう?」
彼としては稀有なことに、ギュンターは口を噤んだ。牢獄にいる青年の、いつも怒りを湛えてギラギラと光る緑の瞳を思い出す。
……そう。反抗するというのなら、心を折ればいいだけだ。
今日がルードルフ・エーデルクロッツの命日となれば、おそらく彼もこれ以上の希望を持つことを諦めるに違いない。
緑の瞳が絶望に染まるさまを想像して、ギュンターは、頬に微笑を刻んだ。
「……ご心配なく、母上。彼がわたしの手に落ちてくるのももうすぐです」
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