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第三話 人魚姫の世界へ
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翌朝、壮絶な光景が広がっていた。エロスとヘルメスは全裸で朝を迎え、光が彼らの裸体を美しく照らしていた。
目を覚ますと、エロスはヘルメスの姿を目の前に見つけた。そして、ヘルメスも起きていたのだ。
「おはよう、エロス」
「あ、おはようございます」
エロスは身を起こし、その上半身から白い翼が広がり始めた。朝の光によって、その翼は輝きを放っていた。
「まるで天使のようだな」
「ああ、天使ではなく神だけれどな」
確かに、一神教の世界では、愛の神エロスをモチーフにした天使の絵がよく見られる。他の神話でも、翼のある神々が存在している。
「それにしても、君は愛らしいな❤️」
「では、目覚めの愛の行為に臨んでみようじゃないか❤️」
「え?」
ヘルメスは再びエロスにキスをし、昨日と同様に尻にペニスを挿入し、最後には射精するのだった。
「あーーーーーーーーーー❤️(二人同時)」
「はあ、はあ」
「はあ、気持ちいいな❤️」
「これからは毎日、夜と朝に愛を交わそうな❤️」
「俺の弟❤️」
「チュ❤️」
「兄さんのばかーー!」
金の矢の効果を知らなかった自分も悪いが、金の矢を手にした本人も悪い。朝食後、二人は別れ、エロスは一人でオリュンポスを散策した。彼は書庫に入り、そこには古代の書物や現代の漫画や小説が並んでいた。
「わー、漫画もあるんだ」
周りを見渡すと、目の前には絵本のコーナーがあった。エロスはそこへ向かった。
「おっ、オリュンポスにも絵本のコーナーがあるんだ」
絵本にはシンデレラや白雪姫、さらには日本の昔話である桃太郎も置かれていた。
「おっ、人魚姫もある」
エロスは人魚姫の絵本を手に取り、そのタイトルを見て、前世の記憶が蘇ってきた。
それはまだエロスが「天聖 真理」として生まれ変わる前の幼い頃の出来事だ。
両親と一緒に本屋さんに行き、絵本コーナーでシンデレラや桃太郎、そして浦島太郎などを見て回っていた。その中で、エロスが一番心惹かれたのは、人魚姫の物語だった。
その物語は切ないものであった。
遥か彼方の深淵に、美しい人魚の城がそびえ立っていた。この城には女王様と6人の人魚姫が住んでいた。この世界では、人魚姫は16歳に達すると、海から抜け出し、人間の世界へと旅立つことが許されるのだ。
末っ子の人魚姫は、姉たちが語る人間の世界の話を聞いて、自身もその世界へ足を踏み入れることを待ち望んでいた。
とうとう満を持して16歳を迎えた人魚姫が、海面に姿を現すと、そこには灯りを灯し輝く船がたくさん浮かんでいた。船には王子様が乗っており、人魚姫は彼の一目見た瞬間に心を奪われてしまった。
しかしその時、嵐が船を襲い、王子様は海へと投げ出されてしまったのだ。人魚姫は迅速に彼を救出し、岸辺まで運んだ。彼が目を覚ますまで、彼女は彼に声をかけ続けた。
その時、どこからか娘がやってきたので、人魚姫は驚いて海に身を隠した。娘が王子様を抱き上げると同時に、彼は目覚め、自分を救ってくれたのはこの娘だと勘違いしてしまった。
この光景を目にした人魚姫は、自分も本当の人間になり、王子様の傍にいたいと切望するようになった。彼女は魔女の元へと向かい、人間に変えてほしいと頼んだ。魔女は彼女の美しい歌声を引き換えに、人間に変えると約束してくれた。しかし、条件として、王子様が他の女性と結婚すれば、彼女は二度と人魚に戻ることができず、海の泡になって消えてしまうとも言われた。
それでも人魚姫は、その条件を受け入れ、人間になることを決意した。岸辺で魔女からもらった変身の薬を飲むと、痛みと熱さが彼女を襲い、彼女は気を失ってしまった。しばらくして目覚めると、彼女の隣には王子様が立っていた。しかし、彼女は声を出すことができず、王子様は何も知らぬまま彼女を城へ連れて行き、妹のように可愛がってくれた。
ある日、王子様から助けられた娘との結婚が決まったということを人魚姫は知らされた。私が助けたのに、と言いたくても、彼女には声がなかったのだ。
結婚式が近づいたある夜、海にはお姉さんたちがナイフを持って現れた。彼女たちは、王子様の胸にナイフを突き刺せば、人魚姫は海の泡になることを免れるだろうと言ったのだ。人魚姫はナイフを手にし、王子様が眠っている部屋に忍び込んで彼を殺そうとした。しかし、愛しい王子様を殺すことはできなかった。彼女はナイフを海へ投げ捨て、自らも海へと身を投じ、海の泡になってしまった。
その後、彼女は風の精となり、空に舞い上がった。
という悲しい物語であった。
悲劇的な物語であれども、自分は魅力的な人魚姫の姿と純粋さに心を奪われ、ますます彼女に惹かれていくのを感じました。そう、自分は人魚に対して深い関心を抱いていたのです。
その思いをよみがえらせる中、絵本を開こうとしたその時…
「おい、エロス、何を読んでいるのか?」
「お、ヘルメス兄さん!」
「いや、何でもないよ」
「何でもないって、それは人魚姫だろう?」
「え、どうしてそれを知っている?」
「なあ、俺は知恵の神だからさ」
「あらゆる文学に通じているからな」
「それで、その人魚姫の内容は悲しいね」
「彼女が助けた王子に一目惚れし、最後は泡になっちゃうんだってさ」
「そ、そうですね」
「もしも俺が王子だったら、人間になった裸の美しい人魚姫を嫁にしたいな」
「ヘルメス兄さん、そんなエッチなこと言わないで」
「冗談だよ、まあエロスもエロいじゃん」
「エロいって言わないでよ」
「いや、あんまり恥ずかしがる必要ないんじゃないかな」
「男が美しい女に惹かれるのは至極当然のことだろう?」
「ああ、そうですね」
「まあ、それじゃあ俺も他の本を読むから、自由にしていいぜ」
「は、はい」
ヘルメスと別れた後、エロスは絵本を読もうとしましたが、その瞬間に…
「え、何?」
絵本が突如光り輝き、エロスはその奇妙な本に取り込まれていくのです。
「うわーーーーー!」
「エロス!」
ヘルメスもその光景に気づき、エロスの後を追って、二柱の神は絵本の中へと吸い込まれてしまったのです。
「うっうー、ここは」
エロスが意識を取り戻したとき、彼は壮大な海の中にいました。
「!」
「やべっ、息がっ、うーーっ!」
「大丈夫だぜ、俺たちは神なんだから、水中で息を止めたって平気さ」
「え?」
エロスは冷静に息を止めるのをやめると、なぜか苦しくないことに気づきました。
「あ、本当だ」
「当たり前だろ」
「え、水の中でも会話できるの?」
「もちろんさ、俺たちは神だからな、水中でも会話はできるんだよ」
「おお~」
自分が神になったことに驚きつつも、水中でも息ができるし、会話もできることに、まだ人間の感覚が残っていた自分でも信じられない思いが湧いてきました。
そこでヘルメスが突然何かを提案しました。
「じゃあ、ここで神の力を使うトレーニングをしようぜ」
「え、今から?」
「そうさ、まずは変身能力だな」
「変身?」
「そうだよ、水の中だからな、頭の中で海の生物を思い浮かべて変身してみろ」
「頭の中で海の生物を想像する、か…」
「まずは魚に変身してみろ」
エロスは試しに、魚に変身しようとしました。
すると、体が輝いて、エロスは魚の姿に変身しました。
「素晴らしい!次はタコに変身してみろ」
次にエロスは、タコの姿に変身しました。
「おおっ、やるじゃん!じゃあ他の生物も変身してみようぜ」
エロスは、カニやイルカ、そしてクジラなど、さまざまな海の生物に変身することができました。
「おおっ、お前、よくやったな!さすが俺の可愛い弟だ!」
「海の生物だけじゃなくて、空や陸の生物、それに人間、どんな生物でも変身できるってのが、神の力なんだよ」
「おお~」
エロスは自分が何でも変身できることに、驚きと喜びでいっぱいでした。
「じゃあ!人魚にも変身できるのか?」
「うーん、神の力だから、想像次第だけどな」
それを聞いたエロスはすぐさま、人魚に変身しました。
すると、エロスの上半身は裸で、下半身には立派な青い尾ビレが生えていて、エロスはその尾ビレを動かして大喜びしました。
「僕、人魚になれた!」
「ヘルメス兄さん、見て…あれ?」
エロスが驚きながらヘルメスを呼びましたが、そこには兄さんの姿がありません。
「えっ?どこ行っちゃったの?」
エロスは周りの海を見渡しますが、どこにもヘルメスの姿はありません。
「とにかく呼び続けようか」
「ヘルメス兄さん!」
エロスがヘルメスを呼び続けると、突然、後ろから何者かに目を覆われます。
「だぁれだ!」
「もう、兄さんっしょ…って、あれ?」
エロスが振り返ると、そこには人魚姿のヘルメスが現れ、下半身には美しい黄金の尾びれが生えていました。
「どうだ、俺の美しい尾びれに、見惚れてくれるかい、俺の可愛い弟❤️」
「うわー」
ヘルメスの人魚姿はとても美しく、エロスはうっとりと見とれました。
「尾びれ触ってみる?」
「えっ、本当にいいの?」
「もちろん、いいに決まっているだろ」
「ほら、触ってごらん」
エロスはヘルメスの尾びれに触れてみると、つるっとしていて、しかも硬い感触が広がります。そのうち鱗が熱く感じられました。
「エロスのエッチ❤️」
「あ、違う!」
「じゃあ、人魚姿のままでHしましょうか、責任を持ってよね、俺の可愛い弟❤️」
「え、まさか!?」
「まさかだよ❤️」
「チュッ❤️」
「ひゃあ!」
ヘルメスは早速自分の尾びれを使ってエロスの尾びれと絡め、抱き合い、そしてキスをしたのです。その瞬間、ヘルメスの尾びれからイルカの生殖器のようなものが現れてきました。
「これが人魚の生殖器というものだ!」
とヘルメスが興奮気味に言った。
「このうちの一つの穴に、尾びれを使って肛門に挿入するんだ」
エロスが恥ずかしそうに兄を制止した。
「でも兄さん、こんな場所でやるのは恥ずかしいよ」
「大丈夫だよ、海の中だから誰も見ないよ」
ヘルメスが胸をなでるように答えた。
「なるほど、よし、挿してみるぞ!」
ヘルメスが尾びれを使ってエロスの肛門に一気に挿入した。
「やった!」
エロスが小さく叫び声を上げた。
「うまく入ったな」
ヘルメスが満足げに言った。
「それでは、動かしてみようか」
ヘルメスがペニスを腰を振って動かし始めた。
エロスは焦ってヘルメスの尾びれを握りながら、そのままヘルメスのペニスから離れようとしたが、ヘルメスは強引にエロスの腕を引っ張り、力強く抱きしめた。
「逃がすつもりはないよ、後悔するなよ」
ヘルメスが囁く。
エロスは驚いた表情を浮かべていた。
ヘルメスは自分の尾びれでエロスを逃がさないように再びしっかりと絡ませ、強引にキスをし、そのまま再びヘルメスのペニスがエロスの肛門に挿入された。その際、エロスのもう一つの穴からもイルカの生殖器が出ており、二人のペニスが繋がった状態で快感を追求し始めた。
「ああ、気持ちいいよ、エロス!」
「ああ、もっと、もっと!」
二人は互いに快感に溺れながら、ついに絶頂を迎えた。
「出るよ!」
「ああーーーーーー!」
絶頂の後、海中には白い液体が広がっていた。
エロスはそれが精液だと気づき、そして意識を失った。
目を覚ますと、なぜか海の中にいて、ヘルメスに抱かれながら眠っていることに気づいた。起き上がると、自分がいつの間にか貝殻型のベッドの中にいることに気づいた。それはまるでヴィーナス(アフロディーテ)の誕生を思わせるようなベッドだった。
「おはよう、エロス」
ヘルメスが声をかけた。
エロスは驚いた表情を浮かべた。
「この前の情事よりも水中の快楽の方が興奮したのだろう、エロス❤️」
エロスは愕然として、少し恥ずかしかった気持ちになった。
エロスは軽くたしなめるように言った。
「今後は、僕に許可を得てから、セックスしてくれる兄さん」
「正直、恥ずかしかったから…」
「ごめん、ごめん」
エロスとヘルメスはお互いに恥ずかしさを感じつつも、嬉しそうな表情を浮かべていた。
そして、エロスは今自分が寝ているベッドに気づいた。
それをヘルメスに問いただす。
「それよりも、このベッドは何なの?」
「あー、このベッドか」
「俺が神の力で創り出したものだよ」
「そうなの?」
エロスが尋ねると、突然ヘルメスが口を開いた。
「この貝殻のベッドのデザインはね、かつてゼウスの前任で最高神であったウラノスの生殖器から派生したものなのだ」
「ウラノスの生殖器!?」
「言っておくが、模造品なんだけどな」
「このベッドのデザインのモチーフは、かつてウラノスがガイアの策略によって、ガイアの息子で後の最高神となるクロノスによって切り落とされたという武器アダマスによって、生殖器が海に落ちたんだ」
「その際、ウラノスの生殖器が海から泡を生み、その泡から巨大な貝殻が出現し、その貝殻の中から美と愛の女神アフロディーテが誕生したと言われているんだ」
「つまり、アフロディーテの貝殻は神々の王位争いに由来しているわけだ」
「そのモチーフを使ったのが、この貝殻なんだよ」
「なるほどねぇ」
エロスもこの貝殻のデザインがウラノスの生殖器から泡が生まれ、その泡から貝殻が生まれたことを理解した。
「泡かぁ」
「泡?」
エロスは突然何かを思い出した。
「あ、そういえば泡といえば、人魚姫が最後に泡になるシーンがあったな」
「でも、それよりも、僕たちはどの海の世界に来てしまったの?」
「ちょっとまずいな、可愛い弟と気持ちの良いことをしている間に」
「まさか、未知の海の世界で行為をしてしまうなんてね」
「まあ、幸いだったのは、誰にも見られていないことだけどな」
「そうだね」
エロスとヘルメスはお互いに恥ずかしさを共有し、その間、どの海の世界にいるのか分からないままだった。
すると、遠くの海に貝殻の城が見えた。
「エロス、あれを見て、貝殻の城だ」
「本当だ、行ってみよう」
「ああ」
エロスとヘルメスは、貝殻の城に向かって泳ぎ始めた。
目を覚ますと、エロスはヘルメスの姿を目の前に見つけた。そして、ヘルメスも起きていたのだ。
「おはよう、エロス」
「あ、おはようございます」
エロスは身を起こし、その上半身から白い翼が広がり始めた。朝の光によって、その翼は輝きを放っていた。
「まるで天使のようだな」
「ああ、天使ではなく神だけれどな」
確かに、一神教の世界では、愛の神エロスをモチーフにした天使の絵がよく見られる。他の神話でも、翼のある神々が存在している。
「それにしても、君は愛らしいな❤️」
「では、目覚めの愛の行為に臨んでみようじゃないか❤️」
「え?」
ヘルメスは再びエロスにキスをし、昨日と同様に尻にペニスを挿入し、最後には射精するのだった。
「あーーーーーーーーーー❤️(二人同時)」
「はあ、はあ」
「はあ、気持ちいいな❤️」
「これからは毎日、夜と朝に愛を交わそうな❤️」
「俺の弟❤️」
「チュ❤️」
「兄さんのばかーー!」
金の矢の効果を知らなかった自分も悪いが、金の矢を手にした本人も悪い。朝食後、二人は別れ、エロスは一人でオリュンポスを散策した。彼は書庫に入り、そこには古代の書物や現代の漫画や小説が並んでいた。
「わー、漫画もあるんだ」
周りを見渡すと、目の前には絵本のコーナーがあった。エロスはそこへ向かった。
「おっ、オリュンポスにも絵本のコーナーがあるんだ」
絵本にはシンデレラや白雪姫、さらには日本の昔話である桃太郎も置かれていた。
「おっ、人魚姫もある」
エロスは人魚姫の絵本を手に取り、そのタイトルを見て、前世の記憶が蘇ってきた。
それはまだエロスが「天聖 真理」として生まれ変わる前の幼い頃の出来事だ。
両親と一緒に本屋さんに行き、絵本コーナーでシンデレラや桃太郎、そして浦島太郎などを見て回っていた。その中で、エロスが一番心惹かれたのは、人魚姫の物語だった。
その物語は切ないものであった。
遥か彼方の深淵に、美しい人魚の城がそびえ立っていた。この城には女王様と6人の人魚姫が住んでいた。この世界では、人魚姫は16歳に達すると、海から抜け出し、人間の世界へと旅立つことが許されるのだ。
末っ子の人魚姫は、姉たちが語る人間の世界の話を聞いて、自身もその世界へ足を踏み入れることを待ち望んでいた。
とうとう満を持して16歳を迎えた人魚姫が、海面に姿を現すと、そこには灯りを灯し輝く船がたくさん浮かんでいた。船には王子様が乗っており、人魚姫は彼の一目見た瞬間に心を奪われてしまった。
しかしその時、嵐が船を襲い、王子様は海へと投げ出されてしまったのだ。人魚姫は迅速に彼を救出し、岸辺まで運んだ。彼が目を覚ますまで、彼女は彼に声をかけ続けた。
その時、どこからか娘がやってきたので、人魚姫は驚いて海に身を隠した。娘が王子様を抱き上げると同時に、彼は目覚め、自分を救ってくれたのはこの娘だと勘違いしてしまった。
この光景を目にした人魚姫は、自分も本当の人間になり、王子様の傍にいたいと切望するようになった。彼女は魔女の元へと向かい、人間に変えてほしいと頼んだ。魔女は彼女の美しい歌声を引き換えに、人間に変えると約束してくれた。しかし、条件として、王子様が他の女性と結婚すれば、彼女は二度と人魚に戻ることができず、海の泡になって消えてしまうとも言われた。
それでも人魚姫は、その条件を受け入れ、人間になることを決意した。岸辺で魔女からもらった変身の薬を飲むと、痛みと熱さが彼女を襲い、彼女は気を失ってしまった。しばらくして目覚めると、彼女の隣には王子様が立っていた。しかし、彼女は声を出すことができず、王子様は何も知らぬまま彼女を城へ連れて行き、妹のように可愛がってくれた。
ある日、王子様から助けられた娘との結婚が決まったということを人魚姫は知らされた。私が助けたのに、と言いたくても、彼女には声がなかったのだ。
結婚式が近づいたある夜、海にはお姉さんたちがナイフを持って現れた。彼女たちは、王子様の胸にナイフを突き刺せば、人魚姫は海の泡になることを免れるだろうと言ったのだ。人魚姫はナイフを手にし、王子様が眠っている部屋に忍び込んで彼を殺そうとした。しかし、愛しい王子様を殺すことはできなかった。彼女はナイフを海へ投げ捨て、自らも海へと身を投じ、海の泡になってしまった。
その後、彼女は風の精となり、空に舞い上がった。
という悲しい物語であった。
悲劇的な物語であれども、自分は魅力的な人魚姫の姿と純粋さに心を奪われ、ますます彼女に惹かれていくのを感じました。そう、自分は人魚に対して深い関心を抱いていたのです。
その思いをよみがえらせる中、絵本を開こうとしたその時…
「おい、エロス、何を読んでいるのか?」
「お、ヘルメス兄さん!」
「いや、何でもないよ」
「何でもないって、それは人魚姫だろう?」
「え、どうしてそれを知っている?」
「なあ、俺は知恵の神だからさ」
「あらゆる文学に通じているからな」
「それで、その人魚姫の内容は悲しいね」
「彼女が助けた王子に一目惚れし、最後は泡になっちゃうんだってさ」
「そ、そうですね」
「もしも俺が王子だったら、人間になった裸の美しい人魚姫を嫁にしたいな」
「ヘルメス兄さん、そんなエッチなこと言わないで」
「冗談だよ、まあエロスもエロいじゃん」
「エロいって言わないでよ」
「いや、あんまり恥ずかしがる必要ないんじゃないかな」
「男が美しい女に惹かれるのは至極当然のことだろう?」
「ああ、そうですね」
「まあ、それじゃあ俺も他の本を読むから、自由にしていいぜ」
「は、はい」
ヘルメスと別れた後、エロスは絵本を読もうとしましたが、その瞬間に…
「え、何?」
絵本が突如光り輝き、エロスはその奇妙な本に取り込まれていくのです。
「うわーーーーー!」
「エロス!」
ヘルメスもその光景に気づき、エロスの後を追って、二柱の神は絵本の中へと吸い込まれてしまったのです。
「うっうー、ここは」
エロスが意識を取り戻したとき、彼は壮大な海の中にいました。
「!」
「やべっ、息がっ、うーーっ!」
「大丈夫だぜ、俺たちは神なんだから、水中で息を止めたって平気さ」
「え?」
エロスは冷静に息を止めるのをやめると、なぜか苦しくないことに気づきました。
「あ、本当だ」
「当たり前だろ」
「え、水の中でも会話できるの?」
「もちろんさ、俺たちは神だからな、水中でも会話はできるんだよ」
「おお~」
自分が神になったことに驚きつつも、水中でも息ができるし、会話もできることに、まだ人間の感覚が残っていた自分でも信じられない思いが湧いてきました。
そこでヘルメスが突然何かを提案しました。
「じゃあ、ここで神の力を使うトレーニングをしようぜ」
「え、今から?」
「そうさ、まずは変身能力だな」
「変身?」
「そうだよ、水の中だからな、頭の中で海の生物を思い浮かべて変身してみろ」
「頭の中で海の生物を想像する、か…」
「まずは魚に変身してみろ」
エロスは試しに、魚に変身しようとしました。
すると、体が輝いて、エロスは魚の姿に変身しました。
「素晴らしい!次はタコに変身してみろ」
次にエロスは、タコの姿に変身しました。
「おおっ、やるじゃん!じゃあ他の生物も変身してみようぜ」
エロスは、カニやイルカ、そしてクジラなど、さまざまな海の生物に変身することができました。
「おおっ、お前、よくやったな!さすが俺の可愛い弟だ!」
「海の生物だけじゃなくて、空や陸の生物、それに人間、どんな生物でも変身できるってのが、神の力なんだよ」
「おお~」
エロスは自分が何でも変身できることに、驚きと喜びでいっぱいでした。
「じゃあ!人魚にも変身できるのか?」
「うーん、神の力だから、想像次第だけどな」
それを聞いたエロスはすぐさま、人魚に変身しました。
すると、エロスの上半身は裸で、下半身には立派な青い尾ビレが生えていて、エロスはその尾ビレを動かして大喜びしました。
「僕、人魚になれた!」
「ヘルメス兄さん、見て…あれ?」
エロスが驚きながらヘルメスを呼びましたが、そこには兄さんの姿がありません。
「えっ?どこ行っちゃったの?」
エロスは周りの海を見渡しますが、どこにもヘルメスの姿はありません。
「とにかく呼び続けようか」
「ヘルメス兄さん!」
エロスがヘルメスを呼び続けると、突然、後ろから何者かに目を覆われます。
「だぁれだ!」
「もう、兄さんっしょ…って、あれ?」
エロスが振り返ると、そこには人魚姿のヘルメスが現れ、下半身には美しい黄金の尾びれが生えていました。
「どうだ、俺の美しい尾びれに、見惚れてくれるかい、俺の可愛い弟❤️」
「うわー」
ヘルメスの人魚姿はとても美しく、エロスはうっとりと見とれました。
「尾びれ触ってみる?」
「えっ、本当にいいの?」
「もちろん、いいに決まっているだろ」
「ほら、触ってごらん」
エロスはヘルメスの尾びれに触れてみると、つるっとしていて、しかも硬い感触が広がります。そのうち鱗が熱く感じられました。
「エロスのエッチ❤️」
「あ、違う!」
「じゃあ、人魚姿のままでHしましょうか、責任を持ってよね、俺の可愛い弟❤️」
「え、まさか!?」
「まさかだよ❤️」
「チュッ❤️」
「ひゃあ!」
ヘルメスは早速自分の尾びれを使ってエロスの尾びれと絡め、抱き合い、そしてキスをしたのです。その瞬間、ヘルメスの尾びれからイルカの生殖器のようなものが現れてきました。
「これが人魚の生殖器というものだ!」
とヘルメスが興奮気味に言った。
「このうちの一つの穴に、尾びれを使って肛門に挿入するんだ」
エロスが恥ずかしそうに兄を制止した。
「でも兄さん、こんな場所でやるのは恥ずかしいよ」
「大丈夫だよ、海の中だから誰も見ないよ」
ヘルメスが胸をなでるように答えた。
「なるほど、よし、挿してみるぞ!」
ヘルメスが尾びれを使ってエロスの肛門に一気に挿入した。
「やった!」
エロスが小さく叫び声を上げた。
「うまく入ったな」
ヘルメスが満足げに言った。
「それでは、動かしてみようか」
ヘルメスがペニスを腰を振って動かし始めた。
エロスは焦ってヘルメスの尾びれを握りながら、そのままヘルメスのペニスから離れようとしたが、ヘルメスは強引にエロスの腕を引っ張り、力強く抱きしめた。
「逃がすつもりはないよ、後悔するなよ」
ヘルメスが囁く。
エロスは驚いた表情を浮かべていた。
ヘルメスは自分の尾びれでエロスを逃がさないように再びしっかりと絡ませ、強引にキスをし、そのまま再びヘルメスのペニスがエロスの肛門に挿入された。その際、エロスのもう一つの穴からもイルカの生殖器が出ており、二人のペニスが繋がった状態で快感を追求し始めた。
「ああ、気持ちいいよ、エロス!」
「ああ、もっと、もっと!」
二人は互いに快感に溺れながら、ついに絶頂を迎えた。
「出るよ!」
「ああーーーーーー!」
絶頂の後、海中には白い液体が広がっていた。
エロスはそれが精液だと気づき、そして意識を失った。
目を覚ますと、なぜか海の中にいて、ヘルメスに抱かれながら眠っていることに気づいた。起き上がると、自分がいつの間にか貝殻型のベッドの中にいることに気づいた。それはまるでヴィーナス(アフロディーテ)の誕生を思わせるようなベッドだった。
「おはよう、エロス」
ヘルメスが声をかけた。
エロスは驚いた表情を浮かべた。
「この前の情事よりも水中の快楽の方が興奮したのだろう、エロス❤️」
エロスは愕然として、少し恥ずかしかった気持ちになった。
エロスは軽くたしなめるように言った。
「今後は、僕に許可を得てから、セックスしてくれる兄さん」
「正直、恥ずかしかったから…」
「ごめん、ごめん」
エロスとヘルメスはお互いに恥ずかしさを感じつつも、嬉しそうな表情を浮かべていた。
そして、エロスは今自分が寝ているベッドに気づいた。
それをヘルメスに問いただす。
「それよりも、このベッドは何なの?」
「あー、このベッドか」
「俺が神の力で創り出したものだよ」
「そうなの?」
エロスが尋ねると、突然ヘルメスが口を開いた。
「この貝殻のベッドのデザインはね、かつてゼウスの前任で最高神であったウラノスの生殖器から派生したものなのだ」
「ウラノスの生殖器!?」
「言っておくが、模造品なんだけどな」
「このベッドのデザインのモチーフは、かつてウラノスがガイアの策略によって、ガイアの息子で後の最高神となるクロノスによって切り落とされたという武器アダマスによって、生殖器が海に落ちたんだ」
「その際、ウラノスの生殖器が海から泡を生み、その泡から巨大な貝殻が出現し、その貝殻の中から美と愛の女神アフロディーテが誕生したと言われているんだ」
「つまり、アフロディーテの貝殻は神々の王位争いに由来しているわけだ」
「そのモチーフを使ったのが、この貝殻なんだよ」
「なるほどねぇ」
エロスもこの貝殻のデザインがウラノスの生殖器から泡が生まれ、その泡から貝殻が生まれたことを理解した。
「泡かぁ」
「泡?」
エロスは突然何かを思い出した。
「あ、そういえば泡といえば、人魚姫が最後に泡になるシーンがあったな」
「でも、それよりも、僕たちはどの海の世界に来てしまったの?」
「ちょっとまずいな、可愛い弟と気持ちの良いことをしている間に」
「まさか、未知の海の世界で行為をしてしまうなんてね」
「まあ、幸いだったのは、誰にも見られていないことだけどな」
「そうだね」
エロスとヘルメスはお互いに恥ずかしさを共有し、その間、どの海の世界にいるのか分からないままだった。
すると、遠くの海に貝殻の城が見えた。
「エロス、あれを見て、貝殻の城だ」
「本当だ、行ってみよう」
「ああ」
エロスとヘルメスは、貝殻の城に向かって泳ぎ始めた。
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藤谷 要
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サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
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