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本編

第34話

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家に帰るとゆうくんがみんなのためにお菓子をだしてくれて、あおくんとクロくんは飲み物を出してくれた
「ありがとね!3人とも!」
とお礼を言うと少し照れ臭そうに「「「どういたしまして」」」ってかえってきた
そのまましばらくみんなで雑談しながらお菓子と飲み物を飲んでるとふとルナちゃんが何かを思い出したように話しかけてきた
「あ、あのね、さっきみんなが練習してた魔法なんだけどね、魔力譲渡は魔力を渡す人が相手よりも魔力が上じゃないといけなくて、転移は魔力5万は必要で魔力操作がすごく上手じゃないといけないんだ...だから少なくともクロお兄ちゃんとゆうりお兄ちゃんはどっちの魔法も使えないの...がっかりさせちゃってごめんね...」
と話してくれた
うん、別に僕は大丈夫なんだけど...しかも、ほかの3人ともこんなんでがっかりするわけないと思うんだけど...と思い3人の方を見てみると案の定普通にしてた
「なんでルナちゃんが謝るの?別にクロは気にしてないよ!しかも最初から使える気がしてなかったし...!」
「そうそう、少しでもあらんの負担が減ればいいなって思って言ってみただけだから!ってそういえば剣はルナが作ってくれたんだっけ?その剣に俺は助かってるよ。だからそんな悲しそうな顔しないで欲しいな」
と言いルナちゃんのそばまで行って抱きしめた
「あ!ずるい!あおも!」っていう声がすぐに聞こえてあおくんも抱きしめてる
少し...いやかなりずるい...!ぼくもルナちゃんのことぎゅ~ってしたいのに...!あっ、今更気付いたけどルナちゃんの替えの服持ってない...どうしようかな...ってお風呂もだ!さすがにみんなと入るのはダメだよね...うーん、服はどうにかなるとしてお風呂...
と考え事をして唸ってるとクロくんがさっきまでゆうくんが座ってたところに来た
「あらんお兄ちゃんどうしたの?」
と膝に手をのせて聞いてきた
うっ...!かわいい...クロくんもクロくんの可愛さがあるんだよなぁ...
「えっと、ルナちゃんお風呂どうしよっかなって思ってさ~一緒に入るの僕は別にいいんだけどルナちゃんはどう思ってるかなって」
「あ~たしかにそうだね!ルナちゃんに聞いてみよ!.........ルナちゃん!お風呂誰と入りたい?」
とクロくんが聞くと真っ先に僕の方に指さして
「あらんお兄ちゃんとがいい!」
って満面の笑みで言ってきた
なんかさ、あおくんと言いクロくんと言いルナちゃんと言いゆうくんと言いみんなさ僕のこと悶え殺したいのかな?みんなそれぞれ可愛いから...!って今はお風呂のことだった...!うーむ、お風呂か...僕の体...特に腰さえ痛くなければ全然入るんだけど...まだ痛いかな?
と思い立ち上がってみると痛くない
「おー!腰もう治ったよ!ゆうくん!よし!これでルナちゃんとお風呂入れるし晩御飯も作れるよ!」
と元気よくゆうくんの顔を見ると少し呆れたように笑って「よかったな」と言ってくれた
「うん!あっ、最初だしルナちゃんと2人で入っていい?」
「もちろん!あっ、そうだ、ルナももう家族の一員なんだから遠慮しなくていいからな」
とゆうくんが言うとルナちゃんは目をぱちくりさせてすぐに満面の笑みで頷いた


それから晩御飯をあおくん、ゆうくん、クロくんで作ってもらい僕とルナちゃんはケーキを作って食べて、後片付けを3人に任せてルナちゃんとお風呂に入ろうと服を脱いでたらルナちゃんが恥ずかしそうに告げてきた
「あらんお兄ちゃん...すごく愛されてるんだね...!」
「え...?どういうい..........っ...!」
聞き返す前にルナちゃんの視線の先が僕の上半身に向いていて僕も見てみると昨夜?ゆうくんがつけたキスマークがたくさんあった
う~!こんなについてるとは思ってなかった...!まぁ、見られたのがルナちゃんだけでよかったかな?クロくんに見られたら絶対からかわれる...!って寒くなってきたから早く入らないと!と思いルナちゃんに言う前に先に話しかけられた
「ご、ごめん!指摘しなかった方がよかった...かな...?」
「い、いや大丈夫...!さっ、風邪ひく前にとりあえず早く入ろっか」
「う、うん!」
と言ってお風呂に入りルナちゃんと体を洗いっこしてる
「うわぁ、ルナちゃんの体白いし細いね!」
「え?そうかな?人型になるのが初めてだったから...!」
「そうなんだ!っと明日さルナちゃんの髪結んでいい?あおくんも結構長いんだけどさすがに男の子に結んでいい?っていうのは躊躇っちゃって...!」
「いいよ!あおお兄ちゃんにもちゃんとお願いすればいいって言ってくれると思うよ?」
「ほんとかな?とりあえずお願いしてみよっかな~っと体洗い終わったから次髪洗うね?」
「いいよ!」
とルナちゃんの許可を取り髪を洗って2人で魔法の話とか雑談しながら湯船に入ってあったまってたらゆうくんがドアの外から話しかけてきた
「な~2人も一緒に入りたいって言ってるからみんなでもう入っていいか?」
と言われた。ちょ、まって!いま!ぼくのからだ!見られちゃいけないから!ほんとに!だめ!と言おうとする前に「ちょ!おまえら!まだ返事聞いてないから!」と言う声とともにあおくんとクロくんが突入してきた
「あらんお兄ちゃぁぁん!あおの髪も洗ってぇぇぇ!」
「クロも洗って欲しい!」
「はぁ、お前らなぁ勝手に入るのはだ........いや、ほんとごめん...」
とぼくが真っ赤になって肩までお湯につかってルナちゃんに守られるようにしてるのを見て謝ってきた。
「謝るなら止めてほしかったよ...!」
「あ~クロとあお、絶対にあらんの方見るなよ?髪は俺が洗ってやるから。もし見たらあらんお兄ちゃんは多分拗ねてルナとしか寝なくなるぞ?」
「うっ!それは嫌だから見ない!」
「あ、あおも!」
と言って自分で目隠ししてくれた。
「ほら、見られないうちに早く上がっていいぞ、ルナのパジャマはおいてあるから」
「うん!とりあえずゆうくんありがと...!ルナちゃんはどうする?一緒にあがる?」
「あがる!」
って言ってくれて2人で上がって体をふきパジャマに着替えてからリビングのソファに座った
「ね!髪乾かしてくれる?」
「ん?いいけど...魔法でいいかな?」
「いいよ!ならあらんお兄ちゃんのは私がやってあげる!」
と言って手をこちらに向けられて暖かい風がしばらく吹いた
「よし!すごくふわふわしてるよ!」
「ありがと!なら次は僕だね...!」
んーと、暖かい風をイメージして風魔法を使う!...........よし!こんな感じだね!
「できたよ!ルナちゃん!」
「ありがとー!んじゃ、お話しして3人のお兄ちゃん達を待ってよ!」
「そうだねー!んーなんか聞きたいことある?今ならなんでも答えるよ?」
「ほんと!?ならさ、ゆうりお兄ちゃんのどんなとこが好きなの?」
「えー!?ん~なんでも答えるって言っちゃったからなぁ...うーん、まずはさイケメンじゃん!高身長だし」
「え?あらんお兄ちゃん見た目だけが好きなの?」
「違うよ~!一番好きなのは優しいとこだよ。僕がほんとに困ってるときは助けてくれるもん。しかも...」
と続きを言う前に扉が開いて3人が出てきた
え...え?聞かれてないよね?聞かれてたら恥ずか死ぬんだけど!と戸惑ってるとゆうくんが喋った
「あ、あはは...ただいま...!」
「お、おかえり!」
いや、うん、すこしおかしいような気がするけど大丈夫!いつも通りだから!と思ってたけど次のクロくんの発言で僕は真っ赤になった
「よかったね!ゆう兄ちゃん!あらんお兄ちゃんから好きなとこ聞けたじゃん!」
って言われて何か言う前にあおくんが喋った
「ね!ルナちゃん!あお達と寝るとこに早く行こ!」
「うん!」
と固まってる僕を置いて子供たち3人は寝室に消えていった
うん、今のこの状態で2人っきりにしないで欲しかったな...!恥ずかしいじゃん!ゆうくんも何も喋らないし...!とゆうくんの方を見ると目が合った
「うぅぅ...どこから聞いてたの...?」
「うーんと、最初の方から聞いてました...!ね、となり座っていい?」
「くっ...!いいよ!ってかゆうくんも聞かせてよ!」
と言うと隣に座った
「うん、いいけど、あらんもさっき言いかけたこと教えてよ」
「えーと、意地悪ばっかだけど甘えさせてくれるし甘やかしてくれるもん」
「へー。いつから好きだったの?俺のこと」
「えっ?好きだって自覚したのはゆうくんが彼女作ってからだよ?たぶん、出会った時から好きだったと思うよ!」
「そっか。ってか真っ赤なのほんとかわいいぞ」
「う~うっさい!ってかゆうくんは?僕のどこが好きなの?」
「えーと、とりあえず見た目が可愛いのと仕草が可愛いでしょ。キスするときの息継ぎが少し必死なのも好き、あとあとエッチなことしてる時、俺のために頑張ってくれたとこも好きだよ。性格はもう言わなくてもいいぐらい優しいからなぁ」
「も、もういいよ!恥ずかしすぎます...!」
「ははは!ほんと可愛いな!んじゃ俺らもそろそろ寝室行くか!あいつらも待ってる事だし」
「う~わかった...!よし!いこ!」
「はーい」
それから顔が赤いのを自覚しながら寝室に行ってクロくんとあおくんに顔の赤さを心配されたけどなんとか躱してルナちゃんとベットに入りルナちゃんを抱き締めて夢へと旅立った。
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