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追放そして旅立ち

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「『ケントよ…… 今日を持ってお前をこの国から追放する!!」 


王様のその一言に僕は一瞬正気を疑った。僕は有所ある国であるトラウト王国に生まれた。お母さんは
有名な貴族でお父さんは1時期、剣鬼とも呼ばれた冒険者だった。それ程までに両親に恵まれていたのに、僕の転職は鍛冶師だった。……  

鍛冶師は専用の道具を使ってものを作るために存在する仕事だ。
はるか昔、まだ魔法が存在して無かった時代にはこの鍛冶師という仕事は人気がでいたらしいが……

だが今はもう魔法でものを作ることができる。だから鍛冶師は必要ないのだ。 けど、アイテムには耐久値があってそれを治すには鍛冶師が必要不可欠なのだが……

僕は予想はついてるけど理由を伺う。

「なんで国を追放されないといけないんですか!」 
すると王様は言った。
「お前が鍛冶師だからだよ! 鍛冶師を雇ってるだけで、この国が時代遅れのように見られる。」    

 なんて酷い言い分だろう? 僕は反発する。

「そんな理由で、追放されるのですか!!」けど
僕の声は届かない。何も言い返せず、僕はこの国を追い出された。…………………


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トラウト王国から追い出されて僕は今隣国へ向かおうとしていた。けど僕は鍛冶師だ。そんな僕を雇ってくれる人なんてもう誰も居ないだろう。トラウト王国が珍しかったのだ。まぁ、もう追い出されたのだが………

僕はトラウト王国と隣国の間にある森で鍛冶をしていた。鍛冶をする手順はいたって簡単だ。鍛治BOXに材料を入れて混ぜる。そしたら装備品が完成する。僕が作った装備品は木の剣だ。レアリティはノーマルで、耐久値は………「え! 無限?」僕は一瞬目を開いた。そこにはきちんと書いてあったのだ。
 
(木の剣)
木で作った木剣
耐久値…無限

耐久値が無限ってどういうことだろうか? 僕は一つ検証してみる事にした。……


まず僕は森の中にある木に登った。木で作った装備品は木から勢いよく落とせば壊れるぐらいの耐久値しかない筈だ。僕は勢いよく木の剣を落とした。
すると…… なんと、木の剣は壊れなかったのだ!!

もしかしたら、僕が作ったアイテムは耐久値を関係なく使えるのかもしれない。そしたら僕は隣国で雇って貰えるかもしれない……  

僕は森で素材を探しながら隣国へと向かった。


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「早く! 逃げて!」女性を含めた団体が魔物に襲われていた。女性騎士はそう言って魔物に立ち向かって行った。けど多勢に無勢。しかも相手は人族ではなく魔物だ。凶暴で獰猛な生き物。そんな生き物が群れで立ち向かって来るのを1人の騎士が守り抜くのは困難だ。団体は願った。 助けて…… と…

一人も死者は出したくない。そんな時ある声が聞こえた。「僕が助けます!! なにか素材を貸してくれませんか!」と…………

目の前に現れたのは中学生位の少年だった。
その少年は『ケント』と名乗った。………
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