Finale Love

卯月 桜🍒

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♪進 展♪

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この日記って、俺だけのために?!

遥樹は毎日のように弥生から送られた日記を読んでいた。
日に日に遥樹は弥生に対しての想いが変わっていった。
だか、弥生からのメールを受信することはなかった。
同じ繰り返しが続く毎日の中で遥樹は弥生からのメールを待っていた。
けれど弥生からのメールは入ってこない。
少し不安を感じた遥樹は弥生にメールをした。

前ならすぐに返信が返ってくるのに。
なのに、返ってこない。
なんでだ?

遥樹はおもいきって電話をした。

「お客様のご都合によりおつなぎできません」

えっ・・・?
もしかして?
料金払ってないとか?
弥生ちゃんなら、ありえる。
俺、ライブのしたくしなきゃ。

遥樹はそう思いながらもライブのしたくをしていた。

たしか、今週末は名古屋だな。
弥生ちゃん、ライブにくるのか?
どうなんだろう?
きっと弥生ちゃんのことだから、俺のツイッターやHP見てるよな。
俺の気持ちって、弥生ちゃんに伝わってるのか?
きっと、伝わってるよな。

ライブ前日になり遥樹は夜中にメンバー5人で車にのり愛知県の名古屋のライブハウスへと向かっていた。

その頃、弥生は使えないスマホのスケジュールを見ていた。

明日、名古屋に遥樹君ライブしにくるんだ。
もうー出てるよね。
前は行こうと想ってたけど、今は、行きたいと思えない。
それに、遥樹君と会うのが正直怖い。
遥樹君は私のこと、なんとも想ってないと想うから。
ただ私が勝ってに想ってるだけ。
行くだけ虚しくなる。
このまま行かず、遥樹君と会わずにいたほうがいい。
明日、携帯の料金支払いにドコモに行かきゃ。

弥生は眠りにつき翌日の朝を迎えた。
出かけるしたくが出来た弥生は自転車にのり自宅近くのドコモショップに行き料金を支いショップをあとにした。

さあー・・・。
これからどうしようかなー・・・?
久しぶりにアピタにでも行こうかな。

弥生はその足でアピタに行った。

土日だから人が多いなー・・・。

弥生はアピタの中を回りきり自宅に帰った。
家についた弥生はTVをつけホットを飲んでた。

その頃、遥樹はライブ本番15分前になりライブに来てくれたファンに挨拶をしていた。
一段落ついた遥樹は楽屋に戻りふいにスマホを手にとった。

会場回ったけど、弥生ちゃんの姿はない。
メールも入ってない。
電話、してみよっかな。

遥樹は弥生に電話した。
コールはすけど弥生は出なかった。

つながった。
けど、出ない。
やっぱ、弥生ちゃんこないのか?

遥樹はそう思いながらもメンバーのもへと戻った。

その頃、弥生はふいにバッグの中にあるスマホを手にとった。

あれ?
不在着信。
誰?

通知を見た弥生は?!

遥樹君からメールと着信が入ってる?!
なんで?!
それも今日?!

弥生は少し戸惑いながらも時計を見た。

今から名古屋に向かえば遥樹君のライブに間に合う。
どうしよう・・・。

弥生は知らぬまにしたくをして家を出て電車にのり遥樹がいるライブハウスへと向かった。
店の前についた弥生は迷わず扉をあけチケットを買い会場へと入った。
室内は暗く次の曲が始まる瞬間だった。
ステージ上にはブルーのライトに照らされる遥樹の姿があった。

「次の曲はバラードで『Answer』です」

弥生は客席の1番後ろで聞いていた。
曲の後半でステージが明るくなり遥樹はふいに1番後ろに立ってる弥生の姿に目を止めた。
最後のフレーズを歌いながら遥樹は弥生を見つめていた。
また弥生も同じように見つめていた。
すべての曲を歌い終わった遥樹は少し慌てるようにステージ脇に入った。
遥樹はその足で1番後ろの客席へと向かった。
けど、客の多さに弥生の姿を見つけ出すことが出来ずにいた。
弥生はライブハウスをあとにし自宅へと帰った。
遥樹はライブをおえ打ち上げに出てた。
少しお酒が回りすぎた遥樹は1人店の外に出てた。

弥生ちゃん、きてたんだ。
なんで弥生ちゃん、帰ちゃったんだろう?
遥樹は少しだけやりきれない気持ちのまま店の中へと戻った。

打ち上げもお開きになり宿泊先へと向かった。
ホテルについた遥樹は少しベッドに腰を下ろしため息まじりに仰向けに横になった。

もし、このまま会わずにいたらどうなるんだ?
俺、何1つ弥生ちゃんに言ってないし伝えてない。
本当にこのままでいいのか?
弥生ちゃんの想いに答えられない俺って、いったいなんだ?
俺だって、これじゃいけないってわかってる。
でも、今の俺は・・・。

遥樹はバッグの中に入れてきた弥生の日記を読み始めた。

俺のこと、こんなに想っくれても答えることすら出来ない。
でも、弥生ちゃんは俺のことを思い信じてくれてる。
だから、今日のライブにきてくれた。
なのに俺は、何も出来てない。
このまま福岡に帰るなんて、俺は出来ない!!

遥樹はスマホを手にとり電話帳に登録してある弥生の住所を見た。

ここの住所に行けば弥生ちゃんはいる。
でもこんな夜中の0時じゃ最終もない。
飲んでるし車の運転はムリ。
どーしたらいい?

そんな時、メールの着信が鳴った。
遥樹はメールを開いた。

「今日始めて遥樹君のライブ生で見たよ。カッコよかったよ。本当は今日、ライブに行くのやめようと想ってた。でも、遥樹君からのメールと着信みたら知らずに足が向かってた。挨拶もしないで勝ってに帰ってごめんね。でも、これでよかったんだって想えたから遥ー・・・。ありがとう」

勝ってに終わらせるなよ!!
まだ俺の気持ち、ちゃんと言ってねえじゃん。
こんなんで俺が納得すると想ったら大間違え。

遥樹はいてもたってもいられなくなりホテルの部屋を飛び出しエレベーターに向かって走っていた。
走る遥樹の姿を見たリーダーの哲也は呼び止めた。

「遥樹」
「哲也さん・・・」
「こんな夜中に何処行くと?」
「ちょっと・・・」
「あの子のことか?」
「あの子って・・・?」
「今日のライブにきてたよな。1番後ろの席で見てた子だよな? たしか、弥生ちゃんだったけ? オマエ弥生ちゃんと出会ってから変わった。弥生ちゃんと出会わなかったら『Answer』の歌詞書けなかったな。オマエのことをそんなふうに想ってくれる人がいるってことは、オマエにとって何より幸せなこと。そのことにようやく気づけたんだな」
「哲也さん・・・」
「オマエみたいな男を想ってくれる女なんて、なかなかいないぞ。今逃せばあとはないからな」
「哲也さん・・・」
「頑張れよ」

遥樹はエレベーターでロビーに降りタクシーで弥生の自宅へと向かった。
哲也は残りのメンバーを集め話してた。

「みんなに話があるんだ」
「なんすか?」
「てか、遥樹さんいないっすよねー」
「遥樹、何処行ったと? 哲やんなんか聞とると?」
「まぁー・・・」
「遥樹がいないことと関係あると?」
「まーな。自分の気持ちを伝えるためにな」
「遥樹を変えた女ってどんな女?」
「よっぽどじゃないと変えることは出来んからなー」
「だよなー・・・。あべっち」
「頑固で意地っぱりでわがままで自己中で甘えん坊で素直じゃない遥樹を変えるなんて、よっぽど出来た女じゃないとダメだぞ」
「あべさんの言うとおりっすよねー」
「哲やんはその女の子見たことあると?」
「今日のライブに来てたよ」
「マジで?!」
「1番後ろの席で立って見てたよ。でも俺たちが終わったら即帰ったみたいだけど。俺が話せるのここまで。あとは遥樹本人に聞いてくれ」

メンバーは各自の部屋と戻った。
その頃、遥樹は弥生の自宅前についてタクシーを降りた。
弥生は寝ようと布団の中で横になってウトウトしていた。
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