精霊と共に異世界へ

徹恵心 アキラ

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ツルギ、戦いを強要される

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いい朝をむかえ、ロックの鍛冶屋を目指す。

理由は服が酷いとステラに取られ、鍛冶用の服にゴーグルと装備しているからだ。
格好から入るのはいいね。

ただ、ステラ達は朝にヒマリちゃんを連れどっか出かけたが?




鍛冶場に着くなり、大剣に雷石を鍛練していく。

火を起こし、新しいハンマーで打つと、怖いぐらいに作業がスムーズに進む。

ダンジョン素材のハンマーは違うねぇ。

ちなみに紫電ハンマーと名が有り、大剣も薄い黄色に光り、斬れ味も以前より別格になった。

「どうだ?
変化はみられるか?」

「以前と全然違うよ!
今ならダンジョンで100匹切り出来るよ」

……それはやめてくれ!
振るっているのは俺だよ。

思ったより早く終わった為、奥にある壊れた武器の修繕又はアレンジ、それにイメージしていた武器を作ったり充実した時間を送った。




「ツルギ!
お前専用の鞘なんだが、ちょっと大剣貸してもらえんか?」

「あぁ!
いいぞ、お願いするよ」

メイソンから昼前に声をかけられた。
以前より聞いていた剣の補助になるらしく預けた。

夕方には返す約束で、シンにも了承済みだ。

お代をと思ったが、修繕してくれた分でチャラにしてくれた。



ロックと昼を食べ、気になる事を聞いた。
修繕の際思ったが、剣が特に多かった事だ。

「ロック!
客層変わったのか?
前になかった武器が目立つからさ」

「あぁ、増えたな。
剣はお前を意識して使ったはいいが、扱い悪く壊れるって事さ。
まぁ後は王都で直せん厄介物を、こっちに回されたってのもある。
……だがな、使いこなすのもいるんだぜ」

へぇ~会ってみたいもんだな。

俺、剣独学だしな。

「一人は必ず会うだろうな!
今一番使いこなしてる奴は、お前を目標にしてるからな」

「俺を?
もっと凄いのがいるだろ、例えは王都とかさ」

「いやお前さ、剣豪倒したって聞いとるぞ。
剣で、強いんじゃないのか?」

剣豪?

あぁ、倒したには倒したが、剣ではないよね……。

そんな話をし昼の作業に行こうとすると、入り口より物音がした。

客かな?
二人とも作業入ってるし、俺が行くかね。




入り口のカウンターに見覚えのある二人組がいた。
どっかであったっけ?

「すまない。
剣の修繕をおね…………!!
お前昨日の!」

「よくもやってくれたな。
あの後大変だったんだぞ」

ありゃ。
昨日の二人組が~剣士だったのね。
あと犬耳?獣人?
おっと客だったな。

「昨日は確かに俺もやり過ぎた。
悪かった。
けどな、俺の連れにアレはないぞ。
それと修繕なら、良ければ俺がしてみようか?」

そんなやり取りの中、足音が二人組の後ろから聞こえる。
俺と同じぐらいの女性だが、背中に大剣を持ってる。

「なんだ?
一体何の騒ぎだ?」

「姉ちゃんこいつだよ。
俺ら怪我したの」

「間違いないよ」

「まぁやり過ぎたのは確かに悪かった。
だが、仕事はきっちりするよ」

ギロッと睨んでくる。
ゴーグル越しでも迫力あるねぇ。
明らかに、強いな。

「黙ってハイそうですかって事じゃ、こっちもおさまらない。
でも、弟二人やるとはね。
私と一戦で勝ち負け無しで、チャラってのはどうだい?」

何故か戦いのお誘いがきた。
何なの全く。

しかしなぁ~メイソンに預けてるしな。

店にさっき修繕した大剣を手に取る。
これなら使えるかな?

「わかった。
場所はそっちに任せるよ」

「場所はギルドの近くに訓練用の広間がある。
先に行って、使用許可をとってくる。
後でな……行くぞ」

参ったねぇ~。

まぁ自分で撒いた事だし、ロック達に声かけてから、ちょっと行きますかね。




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