54 / 83
第四章 演出家たち
第54話 復活の狼煙
しおりを挟む
とりあえず、ギムリウスには、城をもとに戻すように、厳命しておいてから、ぼくは(んなを向き直った。
強く言いすぎたかと思ったが、これはけっこう、危ないことなのだ。
城を巨大な人型に変形させる機構が備わっているということは、その機能を乗っ取られれば、場内の者たちをミンチに、城下町を更地にかえることができてしまう。
調子にのって、いろいろと「出来る」ことを増やすものでは無い。
一例をあげればこうだ。
「認識阻害」という魔法を応用して、自分を他人と見間違えるようにする。
これをちょっと弄かれると、自分という存在を世間から抹消させてしまうことが出来るわけだ。
どこのバカがそんなマネを?
まあ…いろいろ、と、ねえ。
「とにかく。守るべきものがいる以上、戦にになったらこちらの負けです。」
「まてまて。」
キール公爵が口を挟んだ。たしか公爵級の吸血鬼は、西域でも5人だけだったっけ。
強いのも強いんだろうけど、頭もキレそうだった。
「我々『城』は、中立国家として、認められているんだ。そうそういきなり、軍隊を差し向けてくるわけなかろう。」
「それは、正規の軍隊はそうでしょう。」
ぼくは言った。
「もともと直轄の軍は、リウもフィオリナもたいしてもっていません。影響下にある国を動かして、戦力を整えるには、ひと月はかかります。」
「その間に交渉ができる……いや。」
キール公爵は、アデルに睨まれてあわてて、付け加えた。
「例えば、アデル殿を、当面『城』で養育するようにさせたうえで、当人の希望をふくめ、この先どうするかを、“黒の御方”と“災厄の女神”の間でお決めいただくとかだな。
いずれにしても、武力で無理やり、アデル姫を拉致しても、互いに禍根を残すばかりで、姫ご自身も納得はできないだろう。」
「アデル!」
「なに? ルウエン。」
「姫とか呼ばれて喜ぶな。」
「喜んでないっ!」
顔を赤くして、アデルは怒鳴った。
「普通ならそれで、説得が出来るんですが、なにしろ、相手がリウとフィオナですよ?
まず言葉の前にこぶしがでます。」
そうたよなあ。
と、納得したのは、ロウとギムリウスだけだった。
「そもそも、この世界がここまで乱れたのは、リウとフィオリナ。伝説の魔王と破壊神が、はじめたケンカが原因です。」
「話しをそこまで戻すのか?
当面、“黒の御方”と“災厄の女神”からの軍事行動をどう牽制するかということが!問題なのではないのか?」
「まあ、そのから解決しないことには、何時までたっても『城』は人口過剰。アデルは、両親から逃げ回らなければならなくなります。」
「ルウエン。おまえは本当に面白いな。」
ロウは、落ち込んだギムリウスの頭を撫でてやりながら言った。
「なら、どうする。どう手を打つ?」
ぼくは、ロウの中性的な美貌を眺めながら言った。
「戦いを辞めさせるには、それだけの力を持った存在が必要です。」
「無茶な!」
キール公爵が吐き捨てた。
「かつての仲間であるご真祖さまや、ご城主さまの言葉も聞き入れないお二人だぞ。」
「昔は、少なくとも聞いてましたよ。
聞いてたはずです。」
「昔っていつだ。」
ロウは笑いながら言った。
「“黒の御方”との付き合いは長いが、いつだって、ヤツは自分勝手で我儘で。たしかに、“踊る道化師”が健在だったころは大人しかったが。」
ロウは、言葉を止めた。
笑いが凍りつき、眼差しが真剣なものに。
そして、その瞳が感情の昂りを抑えられずに、徐々に深紅にそまっていった。
「そうだな。“躍る道化師”があれば
あの二人も大人しくなるだろう。
いや、仲直りとかなんでも言うことをきいてくれるかはともかく、意見してやることはできるし、それならば、あの二人でも聞き入れる。」
ドン!
踏み鳴らした足元で、床が放射状に割れた。
ロウ=リンドは。
泣いていた。
涙は血の色をしていた。
「だが“踊る道化師”はもうないんだぞ!」
ぼくは、アデルの肩を抱いた。
「復活させましょう。ここに、こうして後継者はいます。新旧メンバー取り混ぜてあらたに“踊る道化師”を結成しましょう。」
「む、無理だよ。」
ギムリウスも泣き出しそうだった。
「だって、“黒の御方”も“災厄の女神”もいないんだし。」
「いないところは、ほかのもので埋めればいいよ、ギムリウス。
とにかく、いまの世界には絶対的な力を持って、あの馬鹿どもに意見してやれる存在が必要なんだ。」
おまえは、なにを考えてそんな発想に至るんだ。
と、聞かれたことがある。
ぼくにだって、自分の思考回路をじっくり観察したことなんてないんだ。
でも、発想としてはお医者さんに近いかもしれない。
症状を見て。
それをどうすれば正常になるのか、考える。
休養なり。
投薬なり。
外科手術なり。
そして、それによって、おこる副作用を考え?
面白いのは、痛みを訴えるところが、患部ではない場合が多いのだ。
「幸いにもいま、ぼくらはアデルを中心にした“暁の道化師”というパーティを組んでいる。」
ぼくは、ロウを抱き寄せた。
ご真祖さまは、ぼくより、背が高かったはずだけど。いまはほとんど変わらない。
「アデルに、ルーデウス、ラウレスとロウ=リンド。どこからも文句はでないだろう。
出るとすれば、フィオリナとリウ、だけど。」
「な、名乗るのは勝手だが」
キール公爵は、納得しない。それはそうだ。
「だれも納得しない。物笑いのたねにされて終わりだ。」
「そうとは限りませんよ、公爵閣下。」
ぼくは、自分でも度胸はいいのだと思う。
赤光に包まれた瞳に、牙をむき出した吸血鬼に、平然と(内心はそうでもないけど)対処できるんだから。
「アデルがいます。」
「そのものが、お二人の血をひくものだと、どうやって証明するのだ。」
言ったあとで、キール閣下は、慌ててアデルに頭を下げる。
「いや、お目にかかれば、一目でが只者ではないとわかる。
その気品、その筋肉、そのえーと」
アデルよ。
公爵級の吸血鬼にあんまり気を使わせるな。
「いや、容姿はあんまり、アデルは両親ともに似てないよ。」
ぼくは、口を噤んだ。
「全体的な雰囲気は、祖母であるアウデリアさまに似てるな。戦いのスタイルも。」
「それはそうだよ。」
アデルは肩をそびやかした。
「戦いのやりかたは、ばっちゃんに教えてもらったんだ。部隊の指揮とかは、じっちゃんだ。」
「まあ、だからそっちは、それは世間に任せますよ。
噂が噂をよんで自然にその出自はいずれ、知れ渡ることになる。」
「その間はどうする?」
「ロウがいますからね。もと“踊る道化師”。
西域唯一の真祖。」
「ルウエン。」
ロウは、ガチガチと歯を鳴らしている。
噛みたいのか?
残念。物語をこれ以上複雑にしてくれるな。
「ダメなんだ。わたしはいけない。ミイナを残しては…」
ああ、なるほど。
ぼくは、ロウを離して、頭を撫でた。
では、そっちから片付けるとしましょうか。
強く言いすぎたかと思ったが、これはけっこう、危ないことなのだ。
城を巨大な人型に変形させる機構が備わっているということは、その機能を乗っ取られれば、場内の者たちをミンチに、城下町を更地にかえることができてしまう。
調子にのって、いろいろと「出来る」ことを増やすものでは無い。
一例をあげればこうだ。
「認識阻害」という魔法を応用して、自分を他人と見間違えるようにする。
これをちょっと弄かれると、自分という存在を世間から抹消させてしまうことが出来るわけだ。
どこのバカがそんなマネを?
まあ…いろいろ、と、ねえ。
「とにかく。守るべきものがいる以上、戦にになったらこちらの負けです。」
「まてまて。」
キール公爵が口を挟んだ。たしか公爵級の吸血鬼は、西域でも5人だけだったっけ。
強いのも強いんだろうけど、頭もキレそうだった。
「我々『城』は、中立国家として、認められているんだ。そうそういきなり、軍隊を差し向けてくるわけなかろう。」
「それは、正規の軍隊はそうでしょう。」
ぼくは言った。
「もともと直轄の軍は、リウもフィオリナもたいしてもっていません。影響下にある国を動かして、戦力を整えるには、ひと月はかかります。」
「その間に交渉ができる……いや。」
キール公爵は、アデルに睨まれてあわてて、付け加えた。
「例えば、アデル殿を、当面『城』で養育するようにさせたうえで、当人の希望をふくめ、この先どうするかを、“黒の御方”と“災厄の女神”の間でお決めいただくとかだな。
いずれにしても、武力で無理やり、アデル姫を拉致しても、互いに禍根を残すばかりで、姫ご自身も納得はできないだろう。」
「アデル!」
「なに? ルウエン。」
「姫とか呼ばれて喜ぶな。」
「喜んでないっ!」
顔を赤くして、アデルは怒鳴った。
「普通ならそれで、説得が出来るんですが、なにしろ、相手がリウとフィオナですよ?
まず言葉の前にこぶしがでます。」
そうたよなあ。
と、納得したのは、ロウとギムリウスだけだった。
「そもそも、この世界がここまで乱れたのは、リウとフィオリナ。伝説の魔王と破壊神が、はじめたケンカが原因です。」
「話しをそこまで戻すのか?
当面、“黒の御方”と“災厄の女神”からの軍事行動をどう牽制するかということが!問題なのではないのか?」
「まあ、そのから解決しないことには、何時までたっても『城』は人口過剰。アデルは、両親から逃げ回らなければならなくなります。」
「ルウエン。おまえは本当に面白いな。」
ロウは、落ち込んだギムリウスの頭を撫でてやりながら言った。
「なら、どうする。どう手を打つ?」
ぼくは、ロウの中性的な美貌を眺めながら言った。
「戦いを辞めさせるには、それだけの力を持った存在が必要です。」
「無茶な!」
キール公爵が吐き捨てた。
「かつての仲間であるご真祖さまや、ご城主さまの言葉も聞き入れないお二人だぞ。」
「昔は、少なくとも聞いてましたよ。
聞いてたはずです。」
「昔っていつだ。」
ロウは笑いながら言った。
「“黒の御方”との付き合いは長いが、いつだって、ヤツは自分勝手で我儘で。たしかに、“踊る道化師”が健在だったころは大人しかったが。」
ロウは、言葉を止めた。
笑いが凍りつき、眼差しが真剣なものに。
そして、その瞳が感情の昂りを抑えられずに、徐々に深紅にそまっていった。
「そうだな。“躍る道化師”があれば
あの二人も大人しくなるだろう。
いや、仲直りとかなんでも言うことをきいてくれるかはともかく、意見してやることはできるし、それならば、あの二人でも聞き入れる。」
ドン!
踏み鳴らした足元で、床が放射状に割れた。
ロウ=リンドは。
泣いていた。
涙は血の色をしていた。
「だが“踊る道化師”はもうないんだぞ!」
ぼくは、アデルの肩を抱いた。
「復活させましょう。ここに、こうして後継者はいます。新旧メンバー取り混ぜてあらたに“踊る道化師”を結成しましょう。」
「む、無理だよ。」
ギムリウスも泣き出しそうだった。
「だって、“黒の御方”も“災厄の女神”もいないんだし。」
「いないところは、ほかのもので埋めればいいよ、ギムリウス。
とにかく、いまの世界には絶対的な力を持って、あの馬鹿どもに意見してやれる存在が必要なんだ。」
おまえは、なにを考えてそんな発想に至るんだ。
と、聞かれたことがある。
ぼくにだって、自分の思考回路をじっくり観察したことなんてないんだ。
でも、発想としてはお医者さんに近いかもしれない。
症状を見て。
それをどうすれば正常になるのか、考える。
休養なり。
投薬なり。
外科手術なり。
そして、それによって、おこる副作用を考え?
面白いのは、痛みを訴えるところが、患部ではない場合が多いのだ。
「幸いにもいま、ぼくらはアデルを中心にした“暁の道化師”というパーティを組んでいる。」
ぼくは、ロウを抱き寄せた。
ご真祖さまは、ぼくより、背が高かったはずだけど。いまはほとんど変わらない。
「アデルに、ルーデウス、ラウレスとロウ=リンド。どこからも文句はでないだろう。
出るとすれば、フィオリナとリウ、だけど。」
「な、名乗るのは勝手だが」
キール公爵は、納得しない。それはそうだ。
「だれも納得しない。物笑いのたねにされて終わりだ。」
「そうとは限りませんよ、公爵閣下。」
ぼくは、自分でも度胸はいいのだと思う。
赤光に包まれた瞳に、牙をむき出した吸血鬼に、平然と(内心はそうでもないけど)対処できるんだから。
「アデルがいます。」
「そのものが、お二人の血をひくものだと、どうやって証明するのだ。」
言ったあとで、キール閣下は、慌ててアデルに頭を下げる。
「いや、お目にかかれば、一目でが只者ではないとわかる。
その気品、その筋肉、そのえーと」
アデルよ。
公爵級の吸血鬼にあんまり気を使わせるな。
「いや、容姿はあんまり、アデルは両親ともに似てないよ。」
ぼくは、口を噤んだ。
「全体的な雰囲気は、祖母であるアウデリアさまに似てるな。戦いのスタイルも。」
「それはそうだよ。」
アデルは肩をそびやかした。
「戦いのやりかたは、ばっちゃんに教えてもらったんだ。部隊の指揮とかは、じっちゃんだ。」
「まあ、だからそっちは、それは世間に任せますよ。
噂が噂をよんで自然にその出自はいずれ、知れ渡ることになる。」
「その間はどうする?」
「ロウがいますからね。もと“踊る道化師”。
西域唯一の真祖。」
「ルウエン。」
ロウは、ガチガチと歯を鳴らしている。
噛みたいのか?
残念。物語をこれ以上複雑にしてくれるな。
「ダメなんだ。わたしはいけない。ミイナを残しては…」
ああ、なるほど。
ぼくは、ロウを離して、頭を撫でた。
では、そっちから片付けるとしましょうか。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』
月神世一
SF
【あらすじ】
「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」
坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。
かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。
背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。
目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。
鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。
しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。
部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。
(……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?)
現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。
すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。
精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。
これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。
転生貴族の領地経営〜現代知識で領地を豊かにして成り上がる
初
ファンタジー
ネーデル王国の北のリーディア辺境伯家には天才的な少年レイトがいた。しかしその少年の正体は現代日本から転生してきた転生者だった。
レイトが洗礼を受けた際、圧倒的な量の魔力やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のレイトを辺境伯領の北の異種族の住むハーデミア領を治める領主とした。しかしハーデミア領は貧困に喘いだ貧乏領地だった。
これはそんなレイトが異世界の領地を経営し、領地を豊かにして成り上がる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる