67 / 83
第五章 銀雷の夢
第61話 バルティ副団長
しおりを挟む
予想していたよりも、バディ副団長殿は早く現れた。
どこに出かけていたかは、不明だが、騎士団の駐屯所は、街のハズレにある。
正門からは、ちょうど反対側。
裏門に位置し、いつでも出撃が可能な状態にあるわけだ。
年齢は二十歳を超えたばかり。
16才で出陣した最初の戦で、敵の名だたる騎士を撃ち倒して、捕虜にし、一躍武名をあげた。
この功績で一躍、正騎士に取り立てられたバルディさんは、その後も出る戦ですべて活躍を示して、若くして、騎士団の副団長に取り立てられた。
普通、こんな活躍をしても身分やら、まわりからのやっかみやらで、なかなか出世にはつながらないものなのだが、バルディさんは、なにしろ、この領地を納めるアジャール伯爵の嫡男なのだ。
若き英雄の出現は、伯爵家としても大歓迎、というわけだ、
そして、こいつは、“銀雷の魔女”が「祝福」を与えた最後の人物になる。
ドロシーとあれこれあったやつだと思うと、どうしても点が辛くなってしまうのだが、別にそれはバルティさんが悪いわけではない。
よく鍛えて体つきは、精悍さもあり、野生味のある顔立ちはとんでもなく、モテそうだった。
「遅参いたしました。」
バルティさんは、まっさきにロウ=リンドに挨拶した。
ロウは、鷹揚に頷いた。
「噂は聞いている。初陣ではまだ見習い。鎧も身につけず、相手方の騎士と従者二人を捕虜にしたと。
ぜひ、『城』にきてほしい人材だな。」
「そ、それは‥‥」
バルティさんの頬が赤くなった。
単純に戦士として、『城』に所属してほしい、ということだけではない。自分の血を受けて、ともに永遠の生をえる“貴族”にならないか、との誘いだ。
「こ、光栄なお申し出、ですがわたくしは、領土と伯爵家において果たすべき、責任があります。」
「その答えもよい。」
大物ぶるときのロウは、なかなかカッコよかった。
「街へ出かけていたのに、呼び出してすまなかったな。」
「い、いえ、ほんの私用でございます。逆に、このような場所に閣下たち御一行を長居させてしまい‥‥」
「わたしが目立ちたくないと、グリントに依頼したのだ。彼はよく、気を利かせてくれた。」
「そうでしたか。」
バルティさんは嬉しそうに笑った。
「彼はわたしの幼馴染で一緒に剣を習った中です。残念ながら途中で事故に遭い、視力を失いましたが、わたしが正規の騎士に昇格した際に再生治療を受けさせました。
以後、わたしの副官として支えてくれています。」
バルティさん不在の理由は、彼は結婚してまだ3ヶ月しかたっておらず、新婚の妻は、伯爵領の外から嫁いできた女性らしい。ひとりでは心細いので、いま、バルティさんは、少しでも時間があけば、奥さんの顔を見に帰っているらしい。
「今回は、『銀雷の魔女』のことをお聞きになりたいとか?」
そうだ、とロウは答えた。
わたしたちは訳あって、彼女を探している。おぬしがおそらく最後に『祝福』を受けた人物なのでな。
バルティさんは少し照れたように頭をかいた。
「隠すことではありませんから、正直にお話ししますよ。
ですが、間の抜けたことに、わたしが銀雷の魔女の祝福を受けたのだとわかったのは、郷里に戻ってからなのです。」
バルティさんは、16歳の頃のことを語った。
何がなんでも強くなりたかった少年時代。だが、あまりにも人間の体はもろく、傷つきやすい。
それを覆して、勝利を勝ち取る“運”がどうしても欲しかった。
銀雷の魔女を探す旅は、数ヶ月に及んだらしい。
ついに路銀が底をつき、立ち寄った村で、彼はしばらく冒険者をしていた、という。
さが、季節がかわり、その村が雪に降り込められることがわかって、ついに、銀雷の魔女探しを諦め、帰路についたのだが‥‥。
「遭難しかかったわたしをたすけてくれたのが、村の冒険者ギルドのサブマスターでした。みなは“若おかみ”とか呼んでいました。
美して働き者で、みな、彼女を慕っていました。魔道士なのはわかっていましたが、一度も戦いには出なかった。」
懐かしそうに、バルティさんは語る。
「その晩、わたしは彼女と結ばれました。
正直‥‥伯爵家のことがなければ、そのまま、わたしは彼女と暮らすことを選んだかもしれません。
ですが、わたしも自分の運命から逃げたくはなかった。
翌日、彼女はわたしをふもとの村まで送ってくれました。そこで別れたのです。
そう。
そのとき、わたしはこんなふうに思っていました。
“銀雷の魔女”は見つからなかったけれど、それに勝るものを。
心から愛する女性から受けた『祝福』は、どんなものにも勝るのだと。」
バルティさんは、立ち上がり、部屋をゆっくり歩き回った。
「父にはずいぶん怒られましたが、入隊の日までに帰宅したのでなんとか事なきを得ました。わたしは、見習いとして入隊し、扱かれた。仕えた上司は悪い男ではないが、若者は絞れば絞るほど成長するという信念の持ち主だった。
従者として参加した最初の戦いは、互いに陣を構えてのこう着状態になった。
ついに、痺れをきらした両軍は、一対一の戦いで雌雄を決することにした。
むこうは、マルカスという巨漢。こちらはいま、わたしの副長をしていうゴルドゥという騎士だ。
この当たりの騎士の決闘は、少々かわっている。
一対一と言いながら、従者を二人か三人連れてくる。
補助の武器や盾を取り替えるという名目だが、実際には戦いに参加する。ただし、徒士だし、全身鎧は騎士にしか許されていないから、実際に戦うのは、従者は従者同士ということになる。
わたしの同僚は、一年先輩だったが、後輩いじめしか興味がない男だった。
こいつは、相手の従者に肩口を斬られて、逃げ出すところを真っ二つになった。
いや、相手のマルカスは強かった。
うちのゴルドゥは一撃で打ち倒されてわたしは孤剣一振りで、フルプレートの騎士を含む二人を相手を討ち取るしかなかった。」
「そのときになって、気がついたのだ。体が軽い。まるで羽でも生えているかのようにわたしは、軽々とやつらの攻撃をかわしていた。何百回繰り返したわからない剣の型の意味が突然、パズルは完成するように頭の中に、完成した。
恐れもなかった。わたしは、やつらを切り倒した。」
「敵の騎士を捕虜にして、わたしは初陣で、正騎士に昇格した。」
「ドロシーを迎えに行ってやれなかったんですか。」
ぼくは、口を挟んだ。
気を悪くしたように、バルティさんは、ぼくを、じろりと睨んだ。
どこに出かけていたかは、不明だが、騎士団の駐屯所は、街のハズレにある。
正門からは、ちょうど反対側。
裏門に位置し、いつでも出撃が可能な状態にあるわけだ。
年齢は二十歳を超えたばかり。
16才で出陣した最初の戦で、敵の名だたる騎士を撃ち倒して、捕虜にし、一躍武名をあげた。
この功績で一躍、正騎士に取り立てられたバルディさんは、その後も出る戦ですべて活躍を示して、若くして、騎士団の副団長に取り立てられた。
普通、こんな活躍をしても身分やら、まわりからのやっかみやらで、なかなか出世にはつながらないものなのだが、バルディさんは、なにしろ、この領地を納めるアジャール伯爵の嫡男なのだ。
若き英雄の出現は、伯爵家としても大歓迎、というわけだ、
そして、こいつは、“銀雷の魔女”が「祝福」を与えた最後の人物になる。
ドロシーとあれこれあったやつだと思うと、どうしても点が辛くなってしまうのだが、別にそれはバルティさんが悪いわけではない。
よく鍛えて体つきは、精悍さもあり、野生味のある顔立ちはとんでもなく、モテそうだった。
「遅参いたしました。」
バルティさんは、まっさきにロウ=リンドに挨拶した。
ロウは、鷹揚に頷いた。
「噂は聞いている。初陣ではまだ見習い。鎧も身につけず、相手方の騎士と従者二人を捕虜にしたと。
ぜひ、『城』にきてほしい人材だな。」
「そ、それは‥‥」
バルティさんの頬が赤くなった。
単純に戦士として、『城』に所属してほしい、ということだけではない。自分の血を受けて、ともに永遠の生をえる“貴族”にならないか、との誘いだ。
「こ、光栄なお申し出、ですがわたくしは、領土と伯爵家において果たすべき、責任があります。」
「その答えもよい。」
大物ぶるときのロウは、なかなかカッコよかった。
「街へ出かけていたのに、呼び出してすまなかったな。」
「い、いえ、ほんの私用でございます。逆に、このような場所に閣下たち御一行を長居させてしまい‥‥」
「わたしが目立ちたくないと、グリントに依頼したのだ。彼はよく、気を利かせてくれた。」
「そうでしたか。」
バルティさんは嬉しそうに笑った。
「彼はわたしの幼馴染で一緒に剣を習った中です。残念ながら途中で事故に遭い、視力を失いましたが、わたしが正規の騎士に昇格した際に再生治療を受けさせました。
以後、わたしの副官として支えてくれています。」
バルティさん不在の理由は、彼は結婚してまだ3ヶ月しかたっておらず、新婚の妻は、伯爵領の外から嫁いできた女性らしい。ひとりでは心細いので、いま、バルティさんは、少しでも時間があけば、奥さんの顔を見に帰っているらしい。
「今回は、『銀雷の魔女』のことをお聞きになりたいとか?」
そうだ、とロウは答えた。
わたしたちは訳あって、彼女を探している。おぬしがおそらく最後に『祝福』を受けた人物なのでな。
バルティさんは少し照れたように頭をかいた。
「隠すことではありませんから、正直にお話ししますよ。
ですが、間の抜けたことに、わたしが銀雷の魔女の祝福を受けたのだとわかったのは、郷里に戻ってからなのです。」
バルティさんは、16歳の頃のことを語った。
何がなんでも強くなりたかった少年時代。だが、あまりにも人間の体はもろく、傷つきやすい。
それを覆して、勝利を勝ち取る“運”がどうしても欲しかった。
銀雷の魔女を探す旅は、数ヶ月に及んだらしい。
ついに路銀が底をつき、立ち寄った村で、彼はしばらく冒険者をしていた、という。
さが、季節がかわり、その村が雪に降り込められることがわかって、ついに、銀雷の魔女探しを諦め、帰路についたのだが‥‥。
「遭難しかかったわたしをたすけてくれたのが、村の冒険者ギルドのサブマスターでした。みなは“若おかみ”とか呼んでいました。
美して働き者で、みな、彼女を慕っていました。魔道士なのはわかっていましたが、一度も戦いには出なかった。」
懐かしそうに、バルティさんは語る。
「その晩、わたしは彼女と結ばれました。
正直‥‥伯爵家のことがなければ、そのまま、わたしは彼女と暮らすことを選んだかもしれません。
ですが、わたしも自分の運命から逃げたくはなかった。
翌日、彼女はわたしをふもとの村まで送ってくれました。そこで別れたのです。
そう。
そのとき、わたしはこんなふうに思っていました。
“銀雷の魔女”は見つからなかったけれど、それに勝るものを。
心から愛する女性から受けた『祝福』は、どんなものにも勝るのだと。」
バルティさんは、立ち上がり、部屋をゆっくり歩き回った。
「父にはずいぶん怒られましたが、入隊の日までに帰宅したのでなんとか事なきを得ました。わたしは、見習いとして入隊し、扱かれた。仕えた上司は悪い男ではないが、若者は絞れば絞るほど成長するという信念の持ち主だった。
従者として参加した最初の戦いは、互いに陣を構えてのこう着状態になった。
ついに、痺れをきらした両軍は、一対一の戦いで雌雄を決することにした。
むこうは、マルカスという巨漢。こちらはいま、わたしの副長をしていうゴルドゥという騎士だ。
この当たりの騎士の決闘は、少々かわっている。
一対一と言いながら、従者を二人か三人連れてくる。
補助の武器や盾を取り替えるという名目だが、実際には戦いに参加する。ただし、徒士だし、全身鎧は騎士にしか許されていないから、実際に戦うのは、従者は従者同士ということになる。
わたしの同僚は、一年先輩だったが、後輩いじめしか興味がない男だった。
こいつは、相手の従者に肩口を斬られて、逃げ出すところを真っ二つになった。
いや、相手のマルカスは強かった。
うちのゴルドゥは一撃で打ち倒されてわたしは孤剣一振りで、フルプレートの騎士を含む二人を相手を討ち取るしかなかった。」
「そのときになって、気がついたのだ。体が軽い。まるで羽でも生えているかのようにわたしは、軽々とやつらの攻撃をかわしていた。何百回繰り返したわからない剣の型の意味が突然、パズルは完成するように頭の中に、完成した。
恐れもなかった。わたしは、やつらを切り倒した。」
「敵の騎士を捕虜にして、わたしは初陣で、正騎士に昇格した。」
「ドロシーを迎えに行ってやれなかったんですか。」
ぼくは、口を挟んだ。
気を悪くしたように、バルティさんは、ぼくを、じろりと睨んだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』
月神世一
SF
【あらすじ】
「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」
坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。
かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。
背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。
目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。
鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。
しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。
部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。
(……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?)
現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。
すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。
精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。
これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。
転生貴族の領地経営〜現代知識で領地を豊かにして成り上がる
初
ファンタジー
ネーデル王国の北のリーディア辺境伯家には天才的な少年レイトがいた。しかしその少年の正体は現代日本から転生してきた転生者だった。
レイトが洗礼を受けた際、圧倒的な量の魔力やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のレイトを辺境伯領の北の異種族の住むハーデミア領を治める領主とした。しかしハーデミア領は貧困に喘いだ貧乏領地だった。
これはそんなレイトが異世界の領地を経営し、領地を豊かにして成り上がる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる