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第三章 迷宮
第26話 異世界の妙薬
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実戦経験について、よく勘違いされている事がある。
相手を攻撃する。
例えば、相手が闘う気があろうがなかろうが。
無造作にその頭に、斧を振り下ろせる。
そういう、覚悟もまあ、実戦経験ではあるのだが。
それだけで、「実戦」の「経験」を得たつもりになっているものは、自分自身がそうされる覚悟がつかないのだ。
具体的には、自らの痛みへの耐性である。
戦いの興奮のなかでは、紛れる痛みも、ひとたび、戦いが終われば、ヒシヒシと身を苛んでくる。それに耐えて、再び戦いに挑めるのが、実戦経験なのだ。
見たところ。
ティーンは、この部分でも及第点だった。
「あの煙は、仮死状態におかれた蜘蛛でさえ、逃げ惑うほどの効果があるんだ。」
サリアは、コートの裏の試験管をまた混ぜ合わせて、汚液にしか見えないドロっとした液体を作っていた。
ポケットに“収納”がかかっているのか、取り出した清潔な布のうえに、ティーンは寝かされている。
全身、傷だらけだった。
致命傷になるような深い傷は、ひとつもない。ただ、全身、ほぼくまなく、傷のないところは皆無だった。
■■■■■
サリアの作り出した煙を浴びた蜘蛛は、壁に偽装することをやめた。
それほど、高度な知能を持たされていない彼らは、明らかにパニックに陥っていた。
こちらを襲うわけでもない。
逃げるわけでもない。
ただ、ただ恐慌状態で、暴れ回っていた。
そこに、ぼくらは突っ込んだのだ。
こんなことにも多少のコツは、あるのだろう。
サリアは、ほとんど、無傷。
ぼくは、両手両足をけっこう、深く切り裂かれたが、動けなくなるほどではなかった。
問題は、ティーンであって、ぼくらの中では一番小柄だった彼女は、暴れまくる蜘蛛の群れから、脱出するのに、ほんの数秒だが、余分に時間が、かかったのだ。
ぼくは、ティーンを担ぐようにして、とにかくそこから離れた。
蜘蛛たちは、こちらを追ってくる様子はなかった。
ただ、ひたすらに荒ぶり、ごちゃごちゃと駆け回り、だが、それでもお互いを故意に攻撃することは、なさそうだった。
これが、サリアの作りだした煙の効用である。
なら、最初からこの煙を使えば?
出てくる魔物が、ギムリウスの眷属である蜘蛛ばかりの第一階層では、無敵ではないか。
■■■■
「そうはいかない。」
と、サリアは、ティーンの肩の傷口に、汚液を垂らした。
ティーンは、顔をしかめた(ちゃんと意識はある。)が、あれ?という顔して、サリアを見上げた。
「痛みが和らいでる!?」
「これで、傷口の洗浄、消毒、痛みを和らげ、治癒促進も兼ねているんだ。外傷には、万能薬だよ。」
サリアは、すばやく、しかし、丁寧な手つきで、傷薬をティーンに塗り込んでいった。
「すごいな。」
「どっちが?
さっきの煙、それともこの薬のこと?」
「両方だよ。」
「お褒めいただき、ありがとう。でもどっちにも限界はある。
煙のほうは、蜘蛛たちを不安がらせて、バニックを起こさせるけど、殺せるわけでも、大人しくさせるわけでもない。おまけに、蜘蛛にはなんのダメージにもならない癖に、人体への悪影響が大きくて、ね。」
確かにそうだ。
ほんの少し吸い込んだだけで、ぼくの喉は酷いことになっていた。
「こっちの薬は、わたしが元いたところのレシピを改良して、作ったものよ。あそこは、ここと違って、治癒魔法が発達しておなくてね。
少なくとも戦闘中に発動できるような治癒魔法は、なかった。」
「その煙と、この薬だけで、ひと財産のろうな気がするけど。」
あらかた薬を塗ってもらった、ティーンは、体を起こした。
胸を隠しながら、壁のほうをむいた。
背中は、擦過傷だけだったが、ほぼ全面にわたり、出血していた。
そこに、サリアは、手早く薬を塗り込んでいく。
「大量生産できるだけの人手がないんだ。」
サリアは、とりわけ酷いところには、傷口を布にひたしたものを貼り付け、ボロボロになった革鎧を着せてやる。
蜘蛛のダンスに巻き込まれたそれは、だいぶ軽量で露出の多いものになっていたが、なんとかまだ鎧の形態を保っていた。
「それに扱いが、難しいんだ。基本的の直前に2つ以上の薬をまぜることになる。そのときに分量を間違えると」
「かえって、症状が悪化する、と?」
「いや」
サリアは、顔の前で、握った拳を開いて見せた。
「ボン、だ。」
「ボンって」
「爆発するんだ。」
ティーンの指が、サリアの首を絞めあげた。
「そんなものをわたしに処方したのかっ!」
「いや、大したもんだよ、効き目は。」
ぼくは、なんとかティーンを、サリアから引き離した。
「浅い傷とはいえ、全身の皮膚をあれだけ失った直後に、ひとの首を絞める元気があるとは。」
ティーンは、しぶしぶ手を離した。
たしかに、薬が効いたのは分かったのだろう。
「ヒスイ、おまえは大丈夫なのか?
蜘蛛に踏まれかけたわたしを助けて、運んでくれたたろう。」
「これでも、魔法のほうはオールマイティでね。」
ぼくは、にっこりと笑って見せた。
むかし。
本当に若かったころは、これでコロリといった町娘もいたのだ。ジウルの作ってくれた義体は、当時の容貌そのままのはずなのだが、ティーンは、なにも感じないように、なら良かった、と、つぶやいて、サリアに向き直った。
「これで、どのくらい時間を短縮できたんだ?」
「ざっと、半日。あの蜘蛛たちは、半時間もすれば、もとの壁に戻るから、誰も通れはしない。通常のルートを通って、半日かけてここに来るしかない。」
「ああ……ここはどこなの?」
「そこの扉をあけると、第二階層に降りる階段ある……通常、“溶岩湖”と呼ばれる空間に出る。」
ティーンは、立ち上がった。
薬が効いているのは、間違いないはずだ。
痛み止め、そして治癒促進効果もある薬とのことだったが、失った血も、皮膚の欠損もそこまで、回復はしていない。
それでも、立ち上がるべきであったから、立ち上がったのだ。
「行こう、ヒスイ。せっかく稼いだ時間だ。有効に使おう。」
「まだ、追っ手が誰かは言っていなかったと思うが」
「想像はつく。グリシャム・バッハだろう。わたしたちが撒いた情報に、どのくらい食いついてどのくらい時間が稼げるのかは、わからないが、やつには、組織がついている。
グランダの街も魔道院も、やつらの命令に、抵抗することはできないだろうし、な。」
相手を攻撃する。
例えば、相手が闘う気があろうがなかろうが。
無造作にその頭に、斧を振り下ろせる。
そういう、覚悟もまあ、実戦経験ではあるのだが。
それだけで、「実戦」の「経験」を得たつもりになっているものは、自分自身がそうされる覚悟がつかないのだ。
具体的には、自らの痛みへの耐性である。
戦いの興奮のなかでは、紛れる痛みも、ひとたび、戦いが終われば、ヒシヒシと身を苛んでくる。それに耐えて、再び戦いに挑めるのが、実戦経験なのだ。
見たところ。
ティーンは、この部分でも及第点だった。
「あの煙は、仮死状態におかれた蜘蛛でさえ、逃げ惑うほどの効果があるんだ。」
サリアは、コートの裏の試験管をまた混ぜ合わせて、汚液にしか見えないドロっとした液体を作っていた。
ポケットに“収納”がかかっているのか、取り出した清潔な布のうえに、ティーンは寝かされている。
全身、傷だらけだった。
致命傷になるような深い傷は、ひとつもない。ただ、全身、ほぼくまなく、傷のないところは皆無だった。
■■■■■
サリアの作り出した煙を浴びた蜘蛛は、壁に偽装することをやめた。
それほど、高度な知能を持たされていない彼らは、明らかにパニックに陥っていた。
こちらを襲うわけでもない。
逃げるわけでもない。
ただ、ただ恐慌状態で、暴れ回っていた。
そこに、ぼくらは突っ込んだのだ。
こんなことにも多少のコツは、あるのだろう。
サリアは、ほとんど、無傷。
ぼくは、両手両足をけっこう、深く切り裂かれたが、動けなくなるほどではなかった。
問題は、ティーンであって、ぼくらの中では一番小柄だった彼女は、暴れまくる蜘蛛の群れから、脱出するのに、ほんの数秒だが、余分に時間が、かかったのだ。
ぼくは、ティーンを担ぐようにして、とにかくそこから離れた。
蜘蛛たちは、こちらを追ってくる様子はなかった。
ただ、ひたすらに荒ぶり、ごちゃごちゃと駆け回り、だが、それでもお互いを故意に攻撃することは、なさそうだった。
これが、サリアの作りだした煙の効用である。
なら、最初からこの煙を使えば?
出てくる魔物が、ギムリウスの眷属である蜘蛛ばかりの第一階層では、無敵ではないか。
■■■■
「そうはいかない。」
と、サリアは、ティーンの肩の傷口に、汚液を垂らした。
ティーンは、顔をしかめた(ちゃんと意識はある。)が、あれ?という顔して、サリアを見上げた。
「痛みが和らいでる!?」
「これで、傷口の洗浄、消毒、痛みを和らげ、治癒促進も兼ねているんだ。外傷には、万能薬だよ。」
サリアは、すばやく、しかし、丁寧な手つきで、傷薬をティーンに塗り込んでいった。
「すごいな。」
「どっちが?
さっきの煙、それともこの薬のこと?」
「両方だよ。」
「お褒めいただき、ありがとう。でもどっちにも限界はある。
煙のほうは、蜘蛛たちを不安がらせて、バニックを起こさせるけど、殺せるわけでも、大人しくさせるわけでもない。おまけに、蜘蛛にはなんのダメージにもならない癖に、人体への悪影響が大きくて、ね。」
確かにそうだ。
ほんの少し吸い込んだだけで、ぼくの喉は酷いことになっていた。
「こっちの薬は、わたしが元いたところのレシピを改良して、作ったものよ。あそこは、ここと違って、治癒魔法が発達しておなくてね。
少なくとも戦闘中に発動できるような治癒魔法は、なかった。」
「その煙と、この薬だけで、ひと財産のろうな気がするけど。」
あらかた薬を塗ってもらった、ティーンは、体を起こした。
胸を隠しながら、壁のほうをむいた。
背中は、擦過傷だけだったが、ほぼ全面にわたり、出血していた。
そこに、サリアは、手早く薬を塗り込んでいく。
「大量生産できるだけの人手がないんだ。」
サリアは、とりわけ酷いところには、傷口を布にひたしたものを貼り付け、ボロボロになった革鎧を着せてやる。
蜘蛛のダンスに巻き込まれたそれは、だいぶ軽量で露出の多いものになっていたが、なんとかまだ鎧の形態を保っていた。
「それに扱いが、難しいんだ。基本的の直前に2つ以上の薬をまぜることになる。そのときに分量を間違えると」
「かえって、症状が悪化する、と?」
「いや」
サリアは、顔の前で、握った拳を開いて見せた。
「ボン、だ。」
「ボンって」
「爆発するんだ。」
ティーンの指が、サリアの首を絞めあげた。
「そんなものをわたしに処方したのかっ!」
「いや、大したもんだよ、効き目は。」
ぼくは、なんとかティーンを、サリアから引き離した。
「浅い傷とはいえ、全身の皮膚をあれだけ失った直後に、ひとの首を絞める元気があるとは。」
ティーンは、しぶしぶ手を離した。
たしかに、薬が効いたのは分かったのだろう。
「ヒスイ、おまえは大丈夫なのか?
蜘蛛に踏まれかけたわたしを助けて、運んでくれたたろう。」
「これでも、魔法のほうはオールマイティでね。」
ぼくは、にっこりと笑って見せた。
むかし。
本当に若かったころは、これでコロリといった町娘もいたのだ。ジウルの作ってくれた義体は、当時の容貌そのままのはずなのだが、ティーンは、なにも感じないように、なら良かった、と、つぶやいて、サリアに向き直った。
「これで、どのくらい時間を短縮できたんだ?」
「ざっと、半日。あの蜘蛛たちは、半時間もすれば、もとの壁に戻るから、誰も通れはしない。通常のルートを通って、半日かけてここに来るしかない。」
「ああ……ここはどこなの?」
「そこの扉をあけると、第二階層に降りる階段ある……通常、“溶岩湖”と呼ばれる空間に出る。」
ティーンは、立ち上がった。
薬が効いているのは、間違いないはずだ。
痛み止め、そして治癒促進効果もある薬とのことだったが、失った血も、皮膚の欠損もそこまで、回復はしていない。
それでも、立ち上がるべきであったから、立ち上がったのだ。
「行こう、ヒスイ。せっかく稼いだ時間だ。有効に使おう。」
「まだ、追っ手が誰かは言っていなかったと思うが」
「想像はつく。グリシャム・バッハだろう。わたしたちが撒いた情報に、どのくらい食いついてどのくらい時間が稼げるのかは、わからないが、やつには、組織がついている。
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