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prologue1 昏き覚醒
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「それ」は昏き闇の中で生まれた。
身体を何かの液体の中に浸して激しい苦痛に見悶えさせつつ、それでも確かにそれは生きていた。
しかしここがどこで、自身が何者なのかも思い出せない。
ただひたすらに「それ」は、激しい全身の苦痛、悪寒、吐き気、目まいに襲われ息も絶え絶えであった。
しかしそんな状態でも「それ」は周囲に何者かが複数人いて、何事かを大声で話しているのを聞き取っていた。もっとも、「それ」には何者同士が何を話しているのか理解することはできなかったが。
ただ「それ」にとっては耳を通してただただキンキンと頭に響いて痛いだけで、あまりの苦痛に呻くと周りの何者か達は一瞬しんと静まり返った後、さらに大声で話し始めた。
やがてその騒ぎが止むと今度は何か呟くような声が聞こえ、それと同時に「それ」の手足手首に何かがガチャリと音を立てて絡みついた。
と同時にその部位に激しい痛みを感じ、「それ」はついに激昂した。
そして怒りのままにこみあげてくる何かを周囲にたたきつけるように解き放った。
凄まじい轟音と周囲の人間が上げる甲高い声と共にその手足の戒めは解け、「それ」は気が付くと目が痛くなるような眩い光景の中を舞っていた。
身体中に突き刺さるような凍気と風を受けつつ「それ」ははるか彼方に落ちていき、やがて激しい衝撃と共に冷たい何かの中に落ちた。
その激痛で「それ」は意識を失った。
この一連の出来事がやがて全ての運命の引き金になるとも知らずに「それ」は冷たい何かの中を沈んでいった。
身体を何かの液体の中に浸して激しい苦痛に見悶えさせつつ、それでも確かにそれは生きていた。
しかしここがどこで、自身が何者なのかも思い出せない。
ただひたすらに「それ」は、激しい全身の苦痛、悪寒、吐き気、目まいに襲われ息も絶え絶えであった。
しかしそんな状態でも「それ」は周囲に何者かが複数人いて、何事かを大声で話しているのを聞き取っていた。もっとも、「それ」には何者同士が何を話しているのか理解することはできなかったが。
ただ「それ」にとっては耳を通してただただキンキンと頭に響いて痛いだけで、あまりの苦痛に呻くと周りの何者か達は一瞬しんと静まり返った後、さらに大声で話し始めた。
やがてその騒ぎが止むと今度は何か呟くような声が聞こえ、それと同時に「それ」の手足手首に何かがガチャリと音を立てて絡みついた。
と同時にその部位に激しい痛みを感じ、「それ」はついに激昂した。
そして怒りのままにこみあげてくる何かを周囲にたたきつけるように解き放った。
凄まじい轟音と周囲の人間が上げる甲高い声と共にその手足の戒めは解け、「それ」は気が付くと目が痛くなるような眩い光景の中を舞っていた。
身体中に突き刺さるような凍気と風を受けつつ「それ」ははるか彼方に落ちていき、やがて激しい衝撃と共に冷たい何かの中に落ちた。
その激痛で「それ」は意識を失った。
この一連の出来事がやがて全ての運命の引き金になるとも知らずに「それ」は冷たい何かの中を沈んでいった。
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