第三帝国再建物語

篠田 雄亮

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帝国再建編

16.

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ヒトラー率いるドイツ第三帝国が、兵士を募りだしてはや二ヶ月の事だった。

異世界に、飛ばされたドイツ第三帝国の民間人が二十五万人という事もあり人口は増加して兵士も徐々にではあるが増えていた。

そんな中、ワイマル帝国とドイツ第三帝国のにらめっこ状態の入って三週間何事も起こらなかった時に、ワイマル帝国各地から徴兵された兵が、訓練もろくに受けないまま、酷ければ武器も持たないまま戦場に投入させられていた。

その為、至る村では二十歳から六十歳までの男手が不足して農業や林業その他諸々の仕事を女手でするしかなくなる状態になってしまった。


そんな事は、ついぞ知らずヒトラーは占領した各地で兵士を募りだした。

そして、村ごと人員を大隊や旅団それとは別に街などの人で募集すると、決まって定員を軽く越す事が多いので、師団や軍団も組織された。

異世界という事もあって、人種以外にもエルフやドワーフなどで編成された部隊もあった。

そして、兵士はざっと三百万から五百万人に五ヶ月で上がった。

各々の訓練所で、訓練の日々が始まると最初は弱音をあげる訓練生が教官からビシビシしごかれていた兵士は、訓練期間が終わる頃には強靭な肉体と精神を培って町に一歩出ようものなら生活態度から、直ぐにそれと見抜く事が出来るまでになっていった。




そんな感じで、何事もなく二年が過ぎようとしていた時の事だった。



ヒトラーは、帝都に異世界で集めたり民間人の中に戦争画家などが居たので、美術館を総統府の近くに立派な美術館を築いて、出来たと同時に美術の祭典を行う事に決めた。

祭典の日の当日、ヒトラーはパレードをする一団に鎧や兜などを被らせて馬に騎乗させたりしてドイツ民族としての意識を異世界に来てからも、再度自覚させる為に行った。

これを行ったことによって、異世界に飛ばされて来た二十五万人の民間人は再び強くドイツ民族としての意識を自覚した。

だが、異世界の人間にとっては全然そん事よりもパレードをしている団体の格好が、自分達の世界での格好に大変近かったのでそちらに見とれた。

この祭典に、招待されていたクリスティーナ女王も参加していた。

クリスティーナ女王は、一瞬この自分達が居る世界とは全く違う世界でも昔はこういう格好をしていたのだと、ついヒトラーの座っている見ている席の隣でつい感嘆させられてしまっていた。

そして、華やかなパレードは首都の帝都であるゲルマニアをぐるりとほぼ全ての広場などの大衆が集まる場所を巡るようにして、丸一日をかけて行われた。

ヒトラーは、ちょっと前までは色々と事件が起こりすぎていたのでやっとこの日羽を伸ばせたので次の日はいつもよりより一層、スッキリとした顔になった。
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