第三帝国再建物語

篠田 雄亮

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帝国再建編

24.

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ヒトラーが、艦隊を島国に送ってからというもの早くも二週間が経とうかという時だった。

艦隊は、主に戦艦一隻(ビスマルク)と巡洋戦艦一隻(デアフリンガー)とドイツでは珍しい空母(グラーフ・ツェッペリン)と、それに従う軽巡洋艦五隻と駆逐艦八隻であった。

何もない海面に艦影が、チラホラと見えたのでザールヴェヒターは首にかけていた双眼鏡で見る事にした。

すると、艦影に向かって機影が反対側から現れた。

そして、ものの五分と経たぬ間に艦影からいく筋もの曳光弾が機影に向かって発射されているのが遠くからでも見て取れたた。

ザールヴェヒターは、異世界に他の軍勢も飛ばされて来たとわかったので急いで打電し艦を更に戦闘海域に近づけて、どの同盟国が戦闘をしているのかを確認しようとした。

艦隊を近づけると、双眼鏡で機影を目で視認出来るまでになっていたので確認すると機影には赤い日の丸があったのであった。

なので、ザールヴェヒターも急いで参戦するべく艦隊で梯形陣を組んで突入する事にした。

まず、空母(グラーフ・ツェッペリン)から艦戦(Bf109T)と艦爆(Ju87)四十二機全機を発艦させて援護に当たらせた。

その次に、戦艦(ビスマルク)や巡洋戦艦(デアフリンガー)と軽巡洋艦四隻、駆逐艦八隻による魚雷を発射してから主砲による砲撃によって次々と、撃沈または轟沈させた。

海戦が、終わる頃には日本軍機の艦攻や艦爆は速やかにその海域から引き上げて行った。

その時に、他の海域で一個艦隊を全滅させた大日本帝国海軍のパイロット達は水母(千歳、千代田)に引き上げる途中で偶然近くの海域に居た敵の艦隊との戦闘に巻き込まれてしまって予備燃料もなくなったので、海面に不時着水した機体が二~三機出てしまったのでドイツ海軍による救出作業が始まった。

救助されたのは、艦爆の乗員二名と艦攻の乗員二名の中に林 喜重(海軍少佐)がいた。

見た所、どこも怪我をしている様子ではなかった。

敵の生存者も階級が、高いと思われる人物に限り艦に上げ、その他の乗員はゴムボートを投下しておいた。

その日、日本軍が戦っていたのはイギリス艦隊で
戦闘は敵の不意を突いた奇襲攻撃であったのだった。

この計画を練ったのは、辻 政信(大佐)であり異世界に飛ばされてからずっと軍を統括していた。

その辻は、中国からラオスに密入国する時に遭難して死んで異世界の島国に飛ばされて来た事もあって領土拡大は、夢ではないと思い再び戦争を始めたのだが偶然近くにイギリス軍も飛ばされて来たらしく、直ぐに小競り合いが始まったのであった。

だから、異世界に飛ばされて来たのに野望を打ち砕きに来るイギリス軍が居る島を全て占領してイギリスを今度こそ自分らの居る所から脇へと追い出そうとしたのであった。

それから、何日か後に辻と謁見してドイツ第三帝国と大日本帝国の同盟が再び発動された事をザールヴェヒターを通して遥か彼方に居るヒトラーに電信で伝えられたのであった。
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