異世界で趣味(ハンドメイド)のお店を開きます!

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商会開業

仕上げ





 そして、私とルーペリオさん、ギルさんに途中で拉致されるように連れてこられたロキさんは【紅の空】の装備を整える為に彼らが向かうオーブランド行きの早馬車に乗っていた。

「悪いな、付き合わせることになって」

「いえいえ!感想を貰えたらと思います!」

 オーブランドまでの道のりは三日。

 “防具”の使用を承諾して貰ったは良いもののものがまだ揃っていなかった。

『つまらん!つまらん!』

「…」

『こんな箱に乗って何処へゆくと言うのだ!』

 だから、今こうしてギルさんが用意してくれた豪華すぎる馬車の中でちくちくと【紅の空】4人分の“防具”を縫っている。

『キャスパリーグ!お前はこれで良いのか!?』

「なぁ~」

『チッ!これだから獣は!』

 あとはこの騒がしささえなければ快適な旅のはずなのに。それに聞こえているのが私とノアだけと言うのがなんとも言えない。

『やけ酒だ!私はやけ酒をするぞ!』

「なぁ」

『何だと!?私が邪魔者だと!?』

「にゃ~」

『この私が馬鹿だと!?』

「にゃにゃ~」

 全く喧嘩はしないで欲しい。

「今日はなんだかノアがお喋りだな」

「あははは…」

「それより、リザ様少しお休みになられては?」

「此処の縫い合わせが終わったらキリが良いので少し休ませて貰いますね」

 そうして馬車の中で怒涛の不眠不休の3日間過ごしたのだった。

 その後の事はロキさんから伝え聞いただけだけど、ダンジョンから溢れた魔物は【白き百合】を初めとする冒険者達のお陰でギリギリの所で食い止められていた。
 ただ、その戦線ももう決壊寸前で街の人達を避難させるだけで精一杯だった。
 
 【紅の空】が到着した時には住民の避難は終わっていたが、戦線は崩壊、街を守る正門には沢山の魔物が押し寄せていて、門の上から応戦はしていたものの、数が多すぎて対応しきれていない。門が破られるのも時間の問題のところまで来ていた。

 それから、【紅の空】とロキさんで門前の魔物を一掃。それはもう誰に聞いても見事なまでに完膚なきまでに圧倒していたのだとか。

「リザ、良く寝れたようで良かった。スッキリした顔をしている」

「すみません」

「あー、気にしないで!ご飯さえ食べてくれればもっと寝てても構わないんだから!」

「ふふふ、ありがとうございます」

「あんなに気持ち良く動け回れたのは初めてだったの!貴方には感謝しても仕切れないのよ!」

 そして、ヘルマさん達【白き百合】のメンバーと共にダンジョンに乗り込みそのままダンジョンの100階層まで攻略してしまったのだとか。

「本当に楽しかったのよ?魔物はバッタバッタと倒れていくし、道には迷わないし、罠には引っかからないし、素材は全部持って帰れるし!」

「道に迷うのはヘルマのせいだけどね」

「…」

「あはは…。ダンジョン攻略が楽しいだなんて、流石ヘルマさんです」

「しかもこんなに可愛い!私の可愛さを存分に引き出してくれているわ!」

 如何やら、ルーペリオさんが【白き百合】にも私の作った“防具”を貸したようで、ヘルマさんは『ドレスアーマー』を身につけていた。

「やだやだ、ヘルマったら。良い歳して自分のこと可愛いとか言ってるわ」

「何か?」

「おー、怖ッ。旦那に見せてくれば?」

「そうね!ちょっと見せてくるわ!」

「…散々見せ付けてたのにまだやるか、あの馬鹿夫婦」

「厄介払い出来てちょうど良いじゃないの」

 そして、びっくりすることに【白き百合】のリーダーヘルマさんと【紅の空】のリーダーフラットさんはご夫婦なのだとか。

「リザ、貴方飲める口?イケるなら、オススメの店があるのよ!」

「リザ、やめときなさい。ファマルに付き合ってたら美味しいものも美味しくなくなるわ」

「エニシャ、何んか文句でもあるの?」

「いつでも受けて立つわよ?」

「二人ともみっともないからやめて!!!」

「「カテシャ、五月蝿い!」」

「そんなぁ~」

 何はともあれオーブランドはこうして救われた。









 


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