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111章
元魔王様と国宝を狙う者 9.5
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ジル達がSランク冒険者達と戦闘を行い始めた頃、イストール戦武祭の会場は静けさに包まれていた。
どの闘技場の観客席も大勢の人で埋まっているのだが、その全ての人が眠っていると言う異常な光景である。
「むにゃむにゃなの。」
気持ち良さそうに眠っているホッコ。
そのホッコの少し上に突如小さな石が出現した。
それは重力に従って真下にいるホッコの額に落ちる。
「ん?」
額に軽い痛みを感じてホッコが目を覚ます。
額を撫でながら起き上がって大きく身体を伸ばす。
「ふわ~、試合を見ていたのにいつの間にか寝ちゃったの。」
二人戦の準決勝が行われていたので闘技場では激しい戦闘が繰り広げられていた。
皆と熱中して見ていた筈なのだが、いつの間にか眠ってしまっていた。
「あれ?皆寝てるの?」
辺りを見回すと自分以外に起きている者が見当たらない。
「闘技場の人達も寝てるの。なんか変なの。ユメノ、起きるの。ナキナ、サリー。」
何かが起こっていると思ったホッコは皆を起こしに掛かる。
呼び掛けながら身体を揺らすが中々目を覚ましてくれない。
「むー、中々起きてくれないの。こうなったら覚悟するの。」
ホッコが初級氷結魔法のコールドを使用して右手を冷やす。
「ピタッなの。」
その冷やした右手を眠っているユメノの首に触れる。
少しそのままの状態にしておくとユメノの身体が震え始める。
「冷たい!?」
首を抑えながらユメノが飛び起きる。
「あっ、やっと起きたの。」
「あれ?ホッコさん?私いつの間に。」
自分の手で首を温めながらユメノが言う。
白熱した戦闘を観戦中に眠ってしまうとは思わなかった。
「ホッコも気付いたら寝てたの。と言うか皆寝てて変なの。」
「な、何ですかこれは!?」
ユメノも辺りの状況を見て驚いている。
「一先ずナキナとサリーも起こしてみるの。」
ユメノにした様に冷やした手を片方ずつ二人の首に当てる。
「「冷たい(のじゃ)!?」」
「皆起きてくれてよかったの。」
仲間達が起きてくれたので一安心だ。
これで色々と状況整理が出来る。
「これは一体どう言う状況なのじゃ?」
「私にも分かりません。ホッコさんから起こされたらこの状態でしたから。」
「ホッコもなの。」
「ですがこの異常事態、何か起こっているのは確実ですね。上にも見覚えの無い物があります。」
サリーにつられて三人も見上げる。
闘技場の上は天井が無い作りだったのだが、今は半円球状の黒い物で覆われている状態となっていた。
「あれは結界かのう?」
「それにしては大き過ぎませんか?イストール戦武祭にある沢山の闘技場を全て包んでいるみたいですよ?」
「あれが皆を眠らせている原因なの?」
「可能性はありますね。ジル様がいて下されば直ぐに原因が分かったのですが。」
あの黒い半円球状の物が何かは分からないが、この異常事態と関係がある可能性は高い。
このまま座っていても何も分からないので行動する必要がある。
「一先ずあれが発生している原因を調べる必要がありますね。」
「探してみるの。」
四人は観客席から移動して異常事態の原因を探す。
「どこも寝ている人ばかりですね。」
「起きてる人が誰もいないの。」
他の闘技場も見て回ったが寝ている人ばかりだ。
原因が分かる様な物も見当たらない。
「もう直ぐ黒い半円球の外周部分に着きそうじゃな。」
目の前までやって来たがそれを生み出している人や物は見当たらない。
「これはジル様が使う様な断絶結界でしょうか?」
「その様じゃのう。通り抜ける事は出来無そうじゃ。」
ナキナが小太刀で斬ってみるも弾かれてしまった。
強度も高そうで簡単に破壊する事は出来無い。
「どこかに抜けれる場所があるかもしれません。外周を回ってみましょう。」
抜け道や発生源を探して外周に沿って探してみる。
すると前方に立っている人を発見した。
「あっ!倒れていない人がいるの!」
「あれはSランク冒険者の。」
「はい、ドルルガンさんですね。」
岸壁の二つ名を持つSランク冒険者のドルルガンもホッコ達と同じく眠っていなかった。
近付いて行くとこちらに気が付く。
「お前達、ここで何をしている?」
「皆が寝ちゃった原因を調べてるの。」
「ドルルガンさんも無事だったんですね。」
「成る程、つまりお前達はクライ様の敵か。」
「っ!」
突然ドルルガンから殺気が膨れ上がり大槌を振り上げる。
上から容赦無く振り下ろされる大槌に反応したナキナが小太刀を二つ交差させて受け止める。
すると腕にとんでもない衝撃が伝わってくる。
さすがはSランク冒険者の攻撃。
念の為に魔装して受け止めていたから大丈夫だったが、そうで無ければ腕が大槌にもっていかれたかもしれない。
「くっ、いきなり何をするのじゃ!」
「クライ様に歯向かう愚か者共は俺が成敗してやる。」
他のSランク冒険者と同じくドルルガンも洗脳されている様子で、ナキナ達に突然襲い掛かってくるのだった。
どの闘技場の観客席も大勢の人で埋まっているのだが、その全ての人が眠っていると言う異常な光景である。
「むにゃむにゃなの。」
気持ち良さそうに眠っているホッコ。
そのホッコの少し上に突如小さな石が出現した。
それは重力に従って真下にいるホッコの額に落ちる。
「ん?」
額に軽い痛みを感じてホッコが目を覚ます。
額を撫でながら起き上がって大きく身体を伸ばす。
「ふわ~、試合を見ていたのにいつの間にか寝ちゃったの。」
二人戦の準決勝が行われていたので闘技場では激しい戦闘が繰り広げられていた。
皆と熱中して見ていた筈なのだが、いつの間にか眠ってしまっていた。
「あれ?皆寝てるの?」
辺りを見回すと自分以外に起きている者が見当たらない。
「闘技場の人達も寝てるの。なんか変なの。ユメノ、起きるの。ナキナ、サリー。」
何かが起こっていると思ったホッコは皆を起こしに掛かる。
呼び掛けながら身体を揺らすが中々目を覚ましてくれない。
「むー、中々起きてくれないの。こうなったら覚悟するの。」
ホッコが初級氷結魔法のコールドを使用して右手を冷やす。
「ピタッなの。」
その冷やした右手を眠っているユメノの首に触れる。
少しそのままの状態にしておくとユメノの身体が震え始める。
「冷たい!?」
首を抑えながらユメノが飛び起きる。
「あっ、やっと起きたの。」
「あれ?ホッコさん?私いつの間に。」
自分の手で首を温めながらユメノが言う。
白熱した戦闘を観戦中に眠ってしまうとは思わなかった。
「ホッコも気付いたら寝てたの。と言うか皆寝てて変なの。」
「な、何ですかこれは!?」
ユメノも辺りの状況を見て驚いている。
「一先ずナキナとサリーも起こしてみるの。」
ユメノにした様に冷やした手を片方ずつ二人の首に当てる。
「「冷たい(のじゃ)!?」」
「皆起きてくれてよかったの。」
仲間達が起きてくれたので一安心だ。
これで色々と状況整理が出来る。
「これは一体どう言う状況なのじゃ?」
「私にも分かりません。ホッコさんから起こされたらこの状態でしたから。」
「ホッコもなの。」
「ですがこの異常事態、何か起こっているのは確実ですね。上にも見覚えの無い物があります。」
サリーにつられて三人も見上げる。
闘技場の上は天井が無い作りだったのだが、今は半円球状の黒い物で覆われている状態となっていた。
「あれは結界かのう?」
「それにしては大き過ぎませんか?イストール戦武祭にある沢山の闘技場を全て包んでいるみたいですよ?」
「あれが皆を眠らせている原因なの?」
「可能性はありますね。ジル様がいて下されば直ぐに原因が分かったのですが。」
あの黒い半円球状の物が何かは分からないが、この異常事態と関係がある可能性は高い。
このまま座っていても何も分からないので行動する必要がある。
「一先ずあれが発生している原因を調べる必要がありますね。」
「探してみるの。」
四人は観客席から移動して異常事態の原因を探す。
「どこも寝ている人ばかりですね。」
「起きてる人が誰もいないの。」
他の闘技場も見て回ったが寝ている人ばかりだ。
原因が分かる様な物も見当たらない。
「もう直ぐ黒い半円球の外周部分に着きそうじゃな。」
目の前までやって来たがそれを生み出している人や物は見当たらない。
「これはジル様が使う様な断絶結界でしょうか?」
「その様じゃのう。通り抜ける事は出来無そうじゃ。」
ナキナが小太刀で斬ってみるも弾かれてしまった。
強度も高そうで簡単に破壊する事は出来無い。
「どこかに抜けれる場所があるかもしれません。外周を回ってみましょう。」
抜け道や発生源を探して外周に沿って探してみる。
すると前方に立っている人を発見した。
「あっ!倒れていない人がいるの!」
「あれはSランク冒険者の。」
「はい、ドルルガンさんですね。」
岸壁の二つ名を持つSランク冒険者のドルルガンもホッコ達と同じく眠っていなかった。
近付いて行くとこちらに気が付く。
「お前達、ここで何をしている?」
「皆が寝ちゃった原因を調べてるの。」
「ドルルガンさんも無事だったんですね。」
「成る程、つまりお前達はクライ様の敵か。」
「っ!」
突然ドルルガンから殺気が膨れ上がり大槌を振り上げる。
上から容赦無く振り下ろされる大槌に反応したナキナが小太刀を二つ交差させて受け止める。
すると腕にとんでもない衝撃が伝わってくる。
さすがはSランク冒険者の攻撃。
念の為に魔装して受け止めていたから大丈夫だったが、そうで無ければ腕が大槌にもっていかれたかもしれない。
「くっ、いきなり何をするのじゃ!」
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