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114章
元魔王様と記憶の欠如 4
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ジルがノワールや衛兵達と戦っていた頃、ルルネット達はアイフ男爵家の屋敷へとやってきていた。
今回はセレーナに面会予約を取って正式に訪ねて来ている。
「それでは私は姿を消して二人の近くにいますね。」
「分かったわ。何かあったらお願いね?」
「お任せ下さい!」
タイプDが胸を叩くと同時にその姿が見えなくなる。
「全く見えないと言うのは本当にいるのか不安になりますね。」
「途中で話しに飽きて寝たりしないかだけは不安よね。」
「失礼な!そんな事はしません!」
「今はいいけど屋敷に入ったら喋らない様にね?」
「分かっています!」
少し不安に感じながらも二人は門番に話しを通して屋敷の中へと入れてもらう。
門番に先導されて再び執務室へと戻ってきた。
「失礼します。面会の方がお見えになりました。」
「通してもらえる?」
セレーナの声に反応して門番が部屋の扉を開ける。
先程と同じ様にセレーナが椅子に座っているが、今回は手を休めて最初からこちらの様子を伺っている。
「ルルネット、今回はどうしたの?」
「今回はどうしたの、ね。また本音を話さないつもり?」
「な、何の事?」
ルルネットが尋ねると少し動揺が見えるセレーナ。
どうやらルルネットの予想は当たっていたらしい。
「セレーナが何か隠している事くらい友達なんだから分かるに決まってるでしょう?それを話さず一人で抱え込んでいるのはどうして?」
「…。」
ルルネットが更に尋ねるがセレーナは口を開かない。
「話さない事で私達を巻き込まない様にする。どうせそう言う事を考えているんでしょう?セレーナは優しいもんね。」
「…っ。」
ルルネットの言葉に声にならない声を漏らすセレーナ。
「でもそんな優しさは不要よ。私は貴方と喜びも悲しみも分かち合いたいんだから。隠し事なんて不要なの。」
「嬉しいよ、ルルネットの気持ちは本当に。でも…。」
セレーナは話す事が出来無い。
それを口にする事で友達であるルルネット達に多大な迷惑を掛けてしまうと分かっているからだ。
「でもじゃ無い!話しなさいって言ってるのよ!それで私達に何が起きるとしても!」
「い、言えないよ。」
セレーナの意思は固いらしく首を横に何度も振る。
それを見たルルネットは小さく溜め息を吐いた。
「はぁ、本当に友達想いで強情なんだから。それなら私から言ってあげるわ。強制されているノワールとの婚約は破棄しなさい。セレーナの両親はどっちも助けて治療済みよ。」
「っ!?」
ルルネットの言葉にセレーナが大きく目を見開く。
何故自分が隠している事をルルネットが知っているのか、そして両親達があの状態から元に戻っている事が驚愕であった。
「病気か呪いか分からないけど、その症状は完治しているの。もう意識も戻っているわ。」
「う、うそ…。ルルネットから貰ったネックレスでも治せなくて、助けるには万能薬が必要だって…。万能薬を手に入れるには莫大なお金が必要なんだよ…?」
信じられないが信じたい。
そんな相反する気持ちを抱きながら尋ねる。
「そうよ、だから万能薬で治療したの。両親は助かったんだからもうセレーナが従う必要なんか無いのよ。こそこそと隠れて私達の様子を伺っている奴らなんかにね。」
そう言ってルルネットが天井を睨み付ける。
事前にタイプDから怪しい者達が天井付近に潜んでいると教えてもらっていた。
「…我々の計画を台無しにしてくれた様だな。」
「…まさか他の魔族達が葬られるとは。」
声が聞こえると同時に天井を破壊して二人の魔族が降りてくる。
「隠れていたのも魔族だったのね。これでノワールと魔族の関係は確定したかしら?」
「…それがどうした。ここで貴様らを始末して軌道修正するまで。」
「…再びアイフ男爵達にも戻ってきてもらわねばな。」
魔族達の殺意が膨れ上がる。
人族であるルルネットとサリーを殺す事なんて造作も無いと思っているのだろう。
「そんな事をさせると思っているのかしら?」
「…小娘に何が出来る。」
「…セレーナ嬢、下手な動きをすれば両親の安全は保証しかねる。」
「くっ。」
セレーナもルルネットに助太刀しようかと考えていたが、先に釘を刺されてしまう。
友達であるルルネットも大事だが、家族である両親も見捨てる事なんて出来無い。
「いいのよセレーナ、そのまま動かないで。この魔族達相当強いわ。」
三人の中で最も強いルルネットであっても実力的には遥かに劣っていそうだ。
セレーナが味方となって戦っても無駄に危険に巻き込んでしまうだけである。
「…それを分かっていて立ち向かうとは。」
「…愚かな小娘だ。」
二人の魔族がルルネット達に襲い掛かってくる。
「私では勝てないって分かってるから任せちゃうわ。タイプD、お願いね。」
「お任せ下さい!」
二人に襲い掛かる魔族達の前に突然不敵な笑みを浮かべたタイプDが現れるのだった。
今回はセレーナに面会予約を取って正式に訪ねて来ている。
「それでは私は姿を消して二人の近くにいますね。」
「分かったわ。何かあったらお願いね?」
「お任せ下さい!」
タイプDが胸を叩くと同時にその姿が見えなくなる。
「全く見えないと言うのは本当にいるのか不安になりますね。」
「途中で話しに飽きて寝たりしないかだけは不安よね。」
「失礼な!そんな事はしません!」
「今はいいけど屋敷に入ったら喋らない様にね?」
「分かっています!」
少し不安に感じながらも二人は門番に話しを通して屋敷の中へと入れてもらう。
門番に先導されて再び執務室へと戻ってきた。
「失礼します。面会の方がお見えになりました。」
「通してもらえる?」
セレーナの声に反応して門番が部屋の扉を開ける。
先程と同じ様にセレーナが椅子に座っているが、今回は手を休めて最初からこちらの様子を伺っている。
「ルルネット、今回はどうしたの?」
「今回はどうしたの、ね。また本音を話さないつもり?」
「な、何の事?」
ルルネットが尋ねると少し動揺が見えるセレーナ。
どうやらルルネットの予想は当たっていたらしい。
「セレーナが何か隠している事くらい友達なんだから分かるに決まってるでしょう?それを話さず一人で抱え込んでいるのはどうして?」
「…。」
ルルネットが更に尋ねるがセレーナは口を開かない。
「話さない事で私達を巻き込まない様にする。どうせそう言う事を考えているんでしょう?セレーナは優しいもんね。」
「…っ。」
ルルネットの言葉に声にならない声を漏らすセレーナ。
「でもそんな優しさは不要よ。私は貴方と喜びも悲しみも分かち合いたいんだから。隠し事なんて不要なの。」
「嬉しいよ、ルルネットの気持ちは本当に。でも…。」
セレーナは話す事が出来無い。
それを口にする事で友達であるルルネット達に多大な迷惑を掛けてしまうと分かっているからだ。
「でもじゃ無い!話しなさいって言ってるのよ!それで私達に何が起きるとしても!」
「い、言えないよ。」
セレーナの意思は固いらしく首を横に何度も振る。
それを見たルルネットは小さく溜め息を吐いた。
「はぁ、本当に友達想いで強情なんだから。それなら私から言ってあげるわ。強制されているノワールとの婚約は破棄しなさい。セレーナの両親はどっちも助けて治療済みよ。」
「っ!?」
ルルネットの言葉にセレーナが大きく目を見開く。
何故自分が隠している事をルルネットが知っているのか、そして両親達があの状態から元に戻っている事が驚愕であった。
「病気か呪いか分からないけど、その症状は完治しているの。もう意識も戻っているわ。」
「う、うそ…。ルルネットから貰ったネックレスでも治せなくて、助けるには万能薬が必要だって…。万能薬を手に入れるには莫大なお金が必要なんだよ…?」
信じられないが信じたい。
そんな相反する気持ちを抱きながら尋ねる。
「そうよ、だから万能薬で治療したの。両親は助かったんだからもうセレーナが従う必要なんか無いのよ。こそこそと隠れて私達の様子を伺っている奴らなんかにね。」
そう言ってルルネットが天井を睨み付ける。
事前にタイプDから怪しい者達が天井付近に潜んでいると教えてもらっていた。
「…我々の計画を台無しにしてくれた様だな。」
「…まさか他の魔族達が葬られるとは。」
声が聞こえると同時に天井を破壊して二人の魔族が降りてくる。
「隠れていたのも魔族だったのね。これでノワールと魔族の関係は確定したかしら?」
「…それがどうした。ここで貴様らを始末して軌道修正するまで。」
「…再びアイフ男爵達にも戻ってきてもらわねばな。」
魔族達の殺意が膨れ上がる。
人族であるルルネットとサリーを殺す事なんて造作も無いと思っているのだろう。
「そんな事をさせると思っているのかしら?」
「…小娘に何が出来る。」
「…セレーナ嬢、下手な動きをすれば両親の安全は保証しかねる。」
「くっ。」
セレーナもルルネットに助太刀しようかと考えていたが、先に釘を刺されてしまう。
友達であるルルネットも大事だが、家族である両親も見捨てる事なんて出来無い。
「いいのよセレーナ、そのまま動かないで。この魔族達相当強いわ。」
三人の中で最も強いルルネットであっても実力的には遥かに劣っていそうだ。
セレーナが味方となって戦っても無駄に危険に巻き込んでしまうだけである。
「…それを分かっていて立ち向かうとは。」
「…愚かな小娘だ。」
二人の魔族がルルネット達に襲い掛かってくる。
「私では勝てないって分かってるから任せちゃうわ。タイプD、お願いね。」
「お任せ下さい!」
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