【毎日更新】元魔王様の2度目の人生

ゆーとちん

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118章

元魔王様とガザリオの新戦力 9

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 リヴァイアサンがガザリオのテイムに同意した。
つまりSランクの魔物が従魔になってくれると言う事だ。

「うおおおお!これって俺様も最強のテイマーに名を連ねるって事だな!」

「喧しい。リヴァイアサンの子供が怯えるから静かにしろ。」

「グルル。」

 ジルが注意するとリヴァイアサンもうんうんと頷いている。

「「キュルル!」」

 リヴァイアサンの子供達が嬉しそうな様子で戯れ合い始める。

「何か喜んでいるな。」

「俺様にテイムされる事が嬉しいんだろうぜ!」

「冗談はよせ。しっかりと通訳しろ。」

「そこまではっきり言われると俺様だって落ち込むぞ?子供達は海底洞窟から出られるのが楽しみみたいだな。」

「ずっとここで過ごしてきたのならそれも当然か。」

 リヴァイアサンはともかく子供達は海底洞窟から出た事が無い。
親から話しを聞いた事はあったかもしれないが、その世界へ自分達も出る事が出来るので嬉しいのだろう。

「それでテイムしないのか?」

「グルル。」

「先ずは外に出してもらってからだってよ。」

 本当に外に出られるのか分からないのにテイムされては困るのだろう。
子供達の事もあるので約束を果たしたら信用してくれそうだ。

「と言う事でジル、頼んだぜ。」

「移動場所はどうする?」

「ルルンがいた入り江辺りで頼む。あの近くは俺様の従魔達も普段から過ごしているからな。皆同じ場所にいてくれた方が安心出来るってもんだ。」

 リヴァイアサンの子供達を守る為にも従魔達の存在は必要となってくる。
近くで一緒に暮らしてもらった方が状況も把握しやすい。

「本当にいいのか?」

「ああ、皆も受け入れてくれるだろうぜ。」

「分かった、空間置換!」

 ガザリオに確認すると問題無いと頷くのでジルは全員分が入る空間を入り江近くの空間と丸ごと入れ替える。
すると景色が一変して薄暗い海底洞窟から青空の見える浅瀬へと移動した。

「おおお!これが時空間魔法か!一瞬で外に帰ってこられるなんて便利だな!」

「「キュルル!」」

 初めての時空間魔法にガザリオや子供達が喜んでいる。

「ふぅ、呑気な事を言ってくれる。」

「ん?疲れた様子でどうしたんだ?」

「実際に疲れているのだ。リヴァイアサンの様な巨体を移動させるのにどれだけ魔力量を消費すると思っている。」

 今回は距離としては遠くなかったが指定した空間の範囲が大き過ぎた。
一度使っただけなのに魔力が半分以上も消費されてしまったので、ジルは無限倉庫から取り出したポーションで魔力を回復させる。

「グルル!」

「出られて嬉しそうだな。俺様もテイムさせてもらえるし良い事ばかりだ。」

「喜んでもらえないと我の疲れ損だからな。」

 リヴァイアサンも一年振りに外に出られて嬉しそうだ。
大量の魔力を消費して時空間魔法を使った甲斐があったと言うものだ。

「グルル。」

「リヴァイアサンが海底洞窟から出してくれてありがとうだってよ。」

「その代わりに約束は守ってもらうぞ?」

「グルル。」

 リヴァイアサンがしっかりと頷いてくれた。
ここでやっぱり嫌だと言って戦闘にならなくて良かった。

「よっし!俺様の従魔になってくれるそうだ!」

「グルル。」

「何だと!?子供達も一緒に従魔にしてもらうかもだって!?そんなの俺様から頼みたいくらいだぞ!」

 リヴァイアサンのまさかの提案にガザリオが驚愕している。
自分がテイムされるのは当然として子供達までガザリオにテイムしてもらう可能性が出てきた。
その方が近くで守れて安心出来るとの判断だろう。

「グルル。」

「分かった!まだ出会ったばかりだからな。リヴァイアサンが俺様に子供達を任せて大丈夫だと思った時に改めて決めるとしようぜ!」

「グルル。」

 暫くはテイムされたリヴァイアサンがガザリオを見定めるつもりらしい。
会ったばかりのジルでもガザリオは従魔を大切にすると分かっているので直ぐにリヴァイアサンにも認められるだろう。

「キュイ!?キュイキュイ!?」

「ん?」

「キュイー!」

「どわあっ!?」

 突然ルルンが突っ込んできてガザリオが海に押し倒されている。

「キュイキュイ!?」

「ど、どうしたんだよルルン。何をそんなに慌てているんだ?」

「キュイキュイ!?」

 ガザリオの言葉なんて聞こえていないとばかりにルルンは大慌ての様子だ。
その視線は明らかにリヴァイアサン達に向いている。

「突然リヴァイアサンが現れたんだ。驚くのも当然だろう。」

「そ、そう言う事か。ルルン、リヴァイアサン達は俺様達の新しい家族だ。だから怖がらなくていいんだぞ。」

「キュイ?」

 優しく撫でながら説明するとルルンは段々落ち着いてきた。
本当に家族になったのかと、まだ多少警戒した様子でリヴァイアサン達を見ている。

「って待てよ。ルルンがこうなってるって事は、もしかして他の従魔達も!?」

「錯乱しているかもな。」

「お、お前達ー!落ち着いて俺様の話しを聞いてくれー!」

 ガザリオは従魔達がいる方角に向かって大慌てで泳いで行った。

「やれやれ騒がしい奴だ。こんなのがSランクのテイマーだなんてな。もっと落ち着きを持ってほしいものだ。」

 泳いで行くガザリオの背中を見てジルは溜め息を吐くのだった。
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