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9章
元魔王様と暗躍する謎の集団 5
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ジルの目の前の魔法陣から出てきたオーガは、他の個体に比べてかなり大きい。
「ほう、オーガキングか。前に聞いた話だと統率個体と言う奴だな。」
万能鑑定にて情報を得る。
ゴブリンの集落を殲滅した際に統率個体の話しは聞いていた。
生きているだけで周りにいる同種の魔物達を強化する厄介な存在なのだ。
「先ずは貴様から始末するとしよう。」
「ゴアッ!」
ジルが動き出そうとするとオーガキングが吠える。
今のがオーガキングの指示だったのか、周りのオーガが一斉にジルに飛び掛かってきた。
一応洞窟の中なので火魔法は使わない方がいいだろうと思い、別の魔法を発動させる。
「上級重力魔法、ウエイトフィールド!」
これによってジルの周りの一定の空間は重力の操作が可能となる。
周りを囲んでいるオーガ達全てを加重して地面に這いつくばらせる。
何体か起き上がろうとしているが動きは随分と遅い。
だがオーガキングだけはあまり効果が感じられない。
かなり加重しているのに高ランクの魔物だからなのか普通に動けている。
「上級魔法に抗うか。統率個体の実力も油断出来んな。」
オーガキング以外の動きは全て止められると思っていたが、統率個体による恩恵で遅いながらも動けるオーガはいた。
それなりに力を出さなければ倒すのが難しいと言う事である。
「ゴガアアア!」
満足に動けない配下達を見て、オーガキング自らがジルに向かってきた。
巨大な戦斧を振り上げてジルに叩き付けてくる。
ジルはその攻撃を難無く回避する事が出来たが、戦斧はジルに避けられた事により地面に突き刺さる。
派手な爆発音と共に地面が割れる。
ジルの魔法による加重で威力も上がっているのだろう、衝撃で洞窟が揺れてパラパラと天井の石が降ってくる。
「これは避けるのは危険か。」
まだ鬼人族達は通路にいるオーガの対処をしており洞窟から出れていない。
あと数回同じ事が起きれば洞窟が崩壊してしまい、鬼人族やオーガを全て巻き込んで生き埋めになる可能性もある。
「ゴガアアア!」
しかしそんなジルの事情は知らないとばかりに戦斧を振りまくるオーガキング。
魔法による加重を止め、自分の足を魔装する。
「ふっ!」
向かってくる戦斧目掛けて回し蹴りを放つ。
ついでに当たる直前に足を加重して威力の向上を図る。
激突した足は戦斧を叩き割り粉々にした。
「ゴガッ!?」
武器が破壊されて驚くオーガキングの本体に、すかさず攻撃を入れ様と動くが、遅い動きながらも妨害してくるオーガ達によって防がれる。
「ちっ、邪魔をするな。」
加重によって動きの鈍いオーガ達を仕留めていく。
数が多くても回避行動をまともに取れない敵を瞬殺する事なんて造作も無い。
「ジルさん、通路の確保完了しました!外もかなりの数ですがこちらは大丈夫ですか?」
遠くから鬼人族の一人が叫んでいる。
通路のオーガは全て倒した様だ。
さすがは近接戦闘を得意とする鬼人族である。
特に怪我をした様子も無く、まだまだ戦えそうであった。
「我一人で問題無い。応援も呼んでおくから外は任せたぞ。」
「はいっ!」
これだけの大事となれば、キクナのスキルで予知した出来事に間違い無いだろう。
外の敵の対処には人手不足だと判断して、増援を依頼する事にした。
「シキ、聞こえるか?」
「ジル様!?助けてほしいのです!」
意思疎通によってシキと会話しようとしたら、いきなり焦ったシキの声が聞こえてきた。
「オーガか?」
「そ、そうなのです。いきなり集落の近くにオーガが複数現れたのです!」
どうやら召喚規模はかなり広範囲の様である。
集落周辺までオーガが召喚されているのは想定外だ。
「ちなみに数はどれくらいだ?」
「10体くらいなのです。お姫様や皆が対応しているのです。」
数が少なくナキナがいるなら問題無さそうである。
しかし増援には少し時間が掛かるかもしれない。
「成る程、悪いがそっちはそっちで対処してくれ。こっちも100体以上は軽くいそうだからな。」
召喚の原因がいたからか洞窟内だけでもそれ程の数がいた。
更に外にいるのも含めればどれだけの数になるか分からない。
「100!?分かったのです!」
シキは想像よりも多い魔物の数に驚いている様だった。
しかしこれでシキからナキナにこちらの情報がいくだろう。
あとは状況を判断して動いてくれる筈だ。
「増援が見込めないとなると、我も急ぐか。」
外からオーガキング程の魔力を持つ者は感じない。
多少上位種も混ざっていると思われるが、殆どが普通のオーガだろう。
しかし量が多いので、連れてきた人数でずっと戦い続けるのは難しい。
「上級雷霆魔法、ディスチャージ!」
ジルの身体がバチバチと音を鳴らしながら電気を帯び始める。
そしてその電気を自分の周りに一気に解き放つ。
ジルを囲む様に陣取っていたオーガ達は、ジルの放った雷魔法によって身体を焼かれ次々に地面に倒れていく。
「ゴアアアアアッ!?」
オーガキングも身体中を雷で焼かれて、全身から煙が上がっている。
それでもオーガキングは耐え切った。
痺れて動けてはいないが殺意の篭った目がジルを捉えている。
「上位種と言うのも厄介なものだ。」
動けない内に手を魔装して、オーガキングの首を手刀で刎ねる。
さすがに首を失った事により、オーガキングの身体は地面に崩れた。
「これで洞窟内は終わったか。」
しかしこれで終わりでは無い。
まだ外で鬼人族達が戦っているので、次はそちらの助けに入る必要がある。
「ほう、オーガキングか。前に聞いた話だと統率個体と言う奴だな。」
万能鑑定にて情報を得る。
ゴブリンの集落を殲滅した際に統率個体の話しは聞いていた。
生きているだけで周りにいる同種の魔物達を強化する厄介な存在なのだ。
「先ずは貴様から始末するとしよう。」
「ゴアッ!」
ジルが動き出そうとするとオーガキングが吠える。
今のがオーガキングの指示だったのか、周りのオーガが一斉にジルに飛び掛かってきた。
一応洞窟の中なので火魔法は使わない方がいいだろうと思い、別の魔法を発動させる。
「上級重力魔法、ウエイトフィールド!」
これによってジルの周りの一定の空間は重力の操作が可能となる。
周りを囲んでいるオーガ達全てを加重して地面に這いつくばらせる。
何体か起き上がろうとしているが動きは随分と遅い。
だがオーガキングだけはあまり効果が感じられない。
かなり加重しているのに高ランクの魔物だからなのか普通に動けている。
「上級魔法に抗うか。統率個体の実力も油断出来んな。」
オーガキング以外の動きは全て止められると思っていたが、統率個体による恩恵で遅いながらも動けるオーガはいた。
それなりに力を出さなければ倒すのが難しいと言う事である。
「ゴガアアア!」
満足に動けない配下達を見て、オーガキング自らがジルに向かってきた。
巨大な戦斧を振り上げてジルに叩き付けてくる。
ジルはその攻撃を難無く回避する事が出来たが、戦斧はジルに避けられた事により地面に突き刺さる。
派手な爆発音と共に地面が割れる。
ジルの魔法による加重で威力も上がっているのだろう、衝撃で洞窟が揺れてパラパラと天井の石が降ってくる。
「これは避けるのは危険か。」
まだ鬼人族達は通路にいるオーガの対処をしており洞窟から出れていない。
あと数回同じ事が起きれば洞窟が崩壊してしまい、鬼人族やオーガを全て巻き込んで生き埋めになる可能性もある。
「ゴガアアア!」
しかしそんなジルの事情は知らないとばかりに戦斧を振りまくるオーガキング。
魔法による加重を止め、自分の足を魔装する。
「ふっ!」
向かってくる戦斧目掛けて回し蹴りを放つ。
ついでに当たる直前に足を加重して威力の向上を図る。
激突した足は戦斧を叩き割り粉々にした。
「ゴガッ!?」
武器が破壊されて驚くオーガキングの本体に、すかさず攻撃を入れ様と動くが、遅い動きながらも妨害してくるオーガ達によって防がれる。
「ちっ、邪魔をするな。」
加重によって動きの鈍いオーガ達を仕留めていく。
数が多くても回避行動をまともに取れない敵を瞬殺する事なんて造作も無い。
「ジルさん、通路の確保完了しました!外もかなりの数ですがこちらは大丈夫ですか?」
遠くから鬼人族の一人が叫んでいる。
通路のオーガは全て倒した様だ。
さすがは近接戦闘を得意とする鬼人族である。
特に怪我をした様子も無く、まだまだ戦えそうであった。
「我一人で問題無い。応援も呼んでおくから外は任せたぞ。」
「はいっ!」
これだけの大事となれば、キクナのスキルで予知した出来事に間違い無いだろう。
外の敵の対処には人手不足だと判断して、増援を依頼する事にした。
「シキ、聞こえるか?」
「ジル様!?助けてほしいのです!」
意思疎通によってシキと会話しようとしたら、いきなり焦ったシキの声が聞こえてきた。
「オーガか?」
「そ、そうなのです。いきなり集落の近くにオーガが複数現れたのです!」
どうやら召喚規模はかなり広範囲の様である。
集落周辺までオーガが召喚されているのは想定外だ。
「ちなみに数はどれくらいだ?」
「10体くらいなのです。お姫様や皆が対応しているのです。」
数が少なくナキナがいるなら問題無さそうである。
しかし増援には少し時間が掛かるかもしれない。
「成る程、悪いがそっちはそっちで対処してくれ。こっちも100体以上は軽くいそうだからな。」
召喚の原因がいたからか洞窟内だけでもそれ程の数がいた。
更に外にいるのも含めればどれだけの数になるか分からない。
「100!?分かったのです!」
シキは想像よりも多い魔物の数に驚いている様だった。
しかしこれでシキからナキナにこちらの情報がいくだろう。
あとは状況を判断して動いてくれる筈だ。
「増援が見込めないとなると、我も急ぐか。」
外からオーガキング程の魔力を持つ者は感じない。
多少上位種も混ざっていると思われるが、殆どが普通のオーガだろう。
しかし量が多いので、連れてきた人数でずっと戦い続けるのは難しい。
「上級雷霆魔法、ディスチャージ!」
ジルの身体がバチバチと音を鳴らしながら電気を帯び始める。
そしてその電気を自分の周りに一気に解き放つ。
ジルを囲む様に陣取っていたオーガ達は、ジルの放った雷魔法によって身体を焼かれ次々に地面に倒れていく。
「ゴアアアアアッ!?」
オーガキングも身体中を雷で焼かれて、全身から煙が上がっている。
それでもオーガキングは耐え切った。
痺れて動けてはいないが殺意の篭った目がジルを捉えている。
「上位種と言うのも厄介なものだ。」
動けない内に手を魔装して、オーガキングの首を手刀で刎ねる。
さすがに首を失った事により、オーガキングの身体は地面に崩れた。
「これで洞窟内は終わったか。」
しかしこれで終わりでは無い。
まだ外で鬼人族達が戦っているので、次はそちらの助けに入る必要がある。
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