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9章
元魔王様と暗躍する謎の集団 11
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疑いの目を向けてくるハガンだが、フードの男にしてみれば冗談では無い。
一応現状切れる最高の手札を使ってまで足止めをしているので、文句を言われてはたまらない。
「とんでもない、正真正銘奥の手ですよ。ですが封じられたのは魔法だけですけれど。」
スキルや魔法道具と言う選択肢が残っている以上、絶対に安心とは言えない。
「俺も魔法は使うからよ、てめえの事は気に食わねえが陣形魔法の事は認めてるんだぜ?」
魔法使いだからこそ、陣形魔法の利点や欠点はよく理解している。
「私の事も認めてほしいのですが。」
「あれはそう簡単に破れる魔法じゃねえ。丁度良いスキルや魔法道具があっても、即脱出なんて出来る訳がねえ。」
ハガンはフードの男を無視して言う。
陣形魔法を簡単に破れるスキルや魔法道具なんてのは滅多に聞かない。
あったとしても手軽に入手する事なんて出来無い貴重品だ。
「まあ、それはハガンさんの判断に任せましょう。私は自分の勘に従い、そろそろ失礼しますね。」
フードの男はこれ以上長居したいとは思わないので、この場から引き上げる事にした。
「中途半端に介入しやがって、やるなら最後までやっていきやがれ。」
フードの男の実力だけは評価しているので、残って手伝わせたいのが本音である。
そうすれば随分と任務が楽になるのだ。
「元々結界が解除されたら直ぐに失礼する予定でしたからね。陣形魔法のおかげでそれも果たせましたから、居座る理由もありません。私の仕事でも無いですからね。」
陣形魔法はジルの魔法を封じたので、ついでにジルが張っていた結界も消し去ってくれたのだ。
これでフードの男を閉じ込める結界も無くなったので、やっと堂々とこの場から立ち去る事が出来るのだ。
「そうかよ、ならさっさと消えやがれ。」
「はい、そうさせてもらいます。」
フードの男はハガンに一礼して、速やかにこの場を後にした。
ジルを陣形魔法を使って足止めしたが、いつ抜け出してくるかと気になって仕方が無い様子だ。
「ったく、暗殺者のくせに臆病な野郎だ。動けないうちに俺がぶっ殺しにいってもいいが、こいつと任務が先だな。」
フードの男に文句を言いつつも再びシキに向き直る。
殺しに向かうよりもハガンにはやらなければならない任務をがある。
精霊を捕らえるくらいならば簡単なので問題無いが、あまり他の事に時間を割く余裕は無い。
この日の為に長い時間を使って準備してきたのだから無駄には出来無い。
「誰が誰を殺すのです?お前みたいなやつにジル様が負ける訳無いのです!」
しかしその発言を聞いたシキは黙っていられない。
前世から尊敬している主人を侮られているのだ、言い返したくもなる。
「ギャアギャア喧しいんだよチビが。お前も邪魔だ!」
シキを守る様に立ち塞がっていたライムをハガンが蹴り飛ばす。
ライムは軽々と吹き飛ばされて、木に打ち付けられ地面に力無く落ちた。
まだ召喚されて日の浅いライムは、野生のスライムと大差無い実力だ。
死んではいないものの蹴られただけで相当なダメージを受けてしまった。
「ライム!?」
シキは心配してライムの方を見る。
契約した従魔なので死んでいないと言う事が分かりホッとする。
「おらどうした?雑魚い魔物じゃ俺を止められないぜ?ジル様とやらを呼んだ方がいいんじゃねえのか?」
「…。」
シキは護衛であるライムや頼りになるナキナがやられてしまい一人になってしまった。
守ってくれる者が誰もいない状況。
これまでも今の様な状況は何度かあった。
シキには座標移動と言う転移スキルがあるので、危険な状況に陥っても簡単に脱出する事が可能だった。
しかし今は護衛のライムがいる。
置いて逃げる訳にはいかない。
「くっはっはっは、今時精霊が人族を信じているとは笑えるぜ。学ばない奴ってのはいつまでもいるもんだな。」
「…。」
戦う力を持たないシキは、目の前で上機嫌なハガンを見て怖いと言う感情が少しずつ湧き上がってきていた。
捕らえられてスキルを封じられれば、シキは文字通り無力な存在へとなってしまう。
今ならば座標移動のスキルで逃げ出せば捕まる事は無い。
それでも護衛のライムを置いてはいけない。
だが自分が人族に便利な物の様に好き勝手に扱われる事も怖かった。
「人族ってのはな、結局は裏切る種族なんだよ。どんなに期待したところで、最終的にはその期待に応えねえし応えれねえ無力な存在だ。だからてめえの結末も、覆る事なんてねえのさ。」
実際にハガンが生きてきて、そして見てきた光景である。
欲深い種族でもある人族は、自分の利益の為ならば簡単に他の者を食い物にする自分勝手で自己中心的な種族だ。
世界中で行われた奴隷狩りもその一つである。
「…そんな事は無いのです。」
シキは怖い想いを押し殺して、なんとか口を開いて言葉を絞り出した。
一応現状切れる最高の手札を使ってまで足止めをしているので、文句を言われてはたまらない。
「とんでもない、正真正銘奥の手ですよ。ですが封じられたのは魔法だけですけれど。」
スキルや魔法道具と言う選択肢が残っている以上、絶対に安心とは言えない。
「俺も魔法は使うからよ、てめえの事は気に食わねえが陣形魔法の事は認めてるんだぜ?」
魔法使いだからこそ、陣形魔法の利点や欠点はよく理解している。
「私の事も認めてほしいのですが。」
「あれはそう簡単に破れる魔法じゃねえ。丁度良いスキルや魔法道具があっても、即脱出なんて出来る訳がねえ。」
ハガンはフードの男を無視して言う。
陣形魔法を簡単に破れるスキルや魔法道具なんてのは滅多に聞かない。
あったとしても手軽に入手する事なんて出来無い貴重品だ。
「まあ、それはハガンさんの判断に任せましょう。私は自分の勘に従い、そろそろ失礼しますね。」
フードの男はこれ以上長居したいとは思わないので、この場から引き上げる事にした。
「中途半端に介入しやがって、やるなら最後までやっていきやがれ。」
フードの男の実力だけは評価しているので、残って手伝わせたいのが本音である。
そうすれば随分と任務が楽になるのだ。
「元々結界が解除されたら直ぐに失礼する予定でしたからね。陣形魔法のおかげでそれも果たせましたから、居座る理由もありません。私の仕事でも無いですからね。」
陣形魔法はジルの魔法を封じたので、ついでにジルが張っていた結界も消し去ってくれたのだ。
これでフードの男を閉じ込める結界も無くなったので、やっと堂々とこの場から立ち去る事が出来るのだ。
「そうかよ、ならさっさと消えやがれ。」
「はい、そうさせてもらいます。」
フードの男はハガンに一礼して、速やかにこの場を後にした。
ジルを陣形魔法を使って足止めしたが、いつ抜け出してくるかと気になって仕方が無い様子だ。
「ったく、暗殺者のくせに臆病な野郎だ。動けないうちに俺がぶっ殺しにいってもいいが、こいつと任務が先だな。」
フードの男に文句を言いつつも再びシキに向き直る。
殺しに向かうよりもハガンにはやらなければならない任務をがある。
精霊を捕らえるくらいならば簡単なので問題無いが、あまり他の事に時間を割く余裕は無い。
この日の為に長い時間を使って準備してきたのだから無駄には出来無い。
「誰が誰を殺すのです?お前みたいなやつにジル様が負ける訳無いのです!」
しかしその発言を聞いたシキは黙っていられない。
前世から尊敬している主人を侮られているのだ、言い返したくもなる。
「ギャアギャア喧しいんだよチビが。お前も邪魔だ!」
シキを守る様に立ち塞がっていたライムをハガンが蹴り飛ばす。
ライムは軽々と吹き飛ばされて、木に打ち付けられ地面に力無く落ちた。
まだ召喚されて日の浅いライムは、野生のスライムと大差無い実力だ。
死んではいないものの蹴られただけで相当なダメージを受けてしまった。
「ライム!?」
シキは心配してライムの方を見る。
契約した従魔なので死んでいないと言う事が分かりホッとする。
「おらどうした?雑魚い魔物じゃ俺を止められないぜ?ジル様とやらを呼んだ方がいいんじゃねえのか?」
「…。」
シキは護衛であるライムや頼りになるナキナがやられてしまい一人になってしまった。
守ってくれる者が誰もいない状況。
これまでも今の様な状況は何度かあった。
シキには座標移動と言う転移スキルがあるので、危険な状況に陥っても簡単に脱出する事が可能だった。
しかし今は護衛のライムがいる。
置いて逃げる訳にはいかない。
「くっはっはっは、今時精霊が人族を信じているとは笑えるぜ。学ばない奴ってのはいつまでもいるもんだな。」
「…。」
戦う力を持たないシキは、目の前で上機嫌なハガンを見て怖いと言う感情が少しずつ湧き上がってきていた。
捕らえられてスキルを封じられれば、シキは文字通り無力な存在へとなってしまう。
今ならば座標移動のスキルで逃げ出せば捕まる事は無い。
それでも護衛のライムを置いてはいけない。
だが自分が人族に便利な物の様に好き勝手に扱われる事も怖かった。
「人族ってのはな、結局は裏切る種族なんだよ。どんなに期待したところで、最終的にはその期待に応えねえし応えれねえ無力な存在だ。だからてめえの結末も、覆る事なんてねえのさ。」
実際にハガンが生きてきて、そして見てきた光景である。
欲深い種族でもある人族は、自分の利益の為ならば簡単に他の者を食い物にする自分勝手で自己中心的な種族だ。
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「…そんな事は無いのです。」
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