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15章
元魔王様と災厄の予兆 9
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準備が整ったジルは合図を出す。
「行くぞ。」
魔装によって身体能力が上がっているジルは一言呟いた後に爆速で移動する。
火の壁を前にどうしようかと悩んでいるタイタンベノムスネークの側面に一瞬で回り込む。
しかしさすがは実質Sランクの魔物、タイタンベノムスネークは爆速で移動しながら接近するジルに気付くと瞬時に対応してくる。
「シャアアア!」
口から溶解液を噴射してジルを溶かそうと連続で攻撃してくる。
「遅い遅い。」
ジルは近付きつつ飛ばされる溶解液をひらりひらりと回避する。
ジルに当たらなかった溶解液によって地面の溶ける音が幾つも聞こえてくる。
重そうな両刃斧を持つアレンもその見た目よりは随分と素早い方ではあったが、ジルの俊敏性はそれを遥かに凌ぐ。
魔王時代は戦闘に関する全ての才能があったのだが、転生後もそれを受け継いでおり、身体能力に関しても例外では無かった。
転生して魔王時代よりも大幅に弱体化していると言っても、常人に比べると遥かに性能は良い。
それが魔装によって更に高められているので、例え相手が実質Sランクの魔物であったとしてもジルには届かない。
「シャアアア!」
タイタンベノムスネークは必殺の攻撃である溶解液を当てられないと考えると即座に広範囲の攻撃に切り替えてくる。
今度はジルを叩き潰そうと巨大な尾を持ち上げて、ジルの頭上に振り下ろしてきた。
しかし巨大であるタイタンベノムスネークの攻撃速度は魔装したジルに及ばない。
それすらもジルは簡単に回避してしまい、同時に巨大な背中に飛び乗った。
「少し本気を出してやろう!」
ジルはそう呟いてタイタンベノムスネークを背中から見下ろす。
口ではそう言っているが別に殺すつもりは無かった。
魔物はランク毎に分けられているが、そのランク帯の魔物が全て同じ実力かと言われればそんな事は無い。
魔物も千差万別であり能力によって強さは異なるし、戦う相手との相性だってある。
それはSランクの魔物達も同じである。
Sランクと一言で片付けているがそれはランクの最高を意味する。
なので討伐が現実的な魔物もいれば、戦う事自体が非現実的な魔物もいるのである。
そしてジルにとってはSランクの魔物の大半は討伐が現実的な魔物と言え、それはタイタンベノムスネークの特殊個体も例外では無い。
魔王時代に比べて弱体化したと言っても単独で倒すくらいの実力は現状でも持っているのだ。
しかしそれをやってしまうとアレンの出番が本当に無くなってしまい、何の為に同行してきたのか分からない。
なのであくまでも最後はアレンに譲るつもりであり、今回は隙を作るに止めておく。
ジルは巨大な背中に向けて右手を構え、膨大な魔力で魔装する。
更にアレンに知られない様に密かに初級重力魔法のヘビーを発動させた。
これは数秒間だけ身体の一部を重くする効果を持つ魔法である。
これによって右手を重くする事で更なる攻撃力の増加を測っているのだ。
「はっ!」
ジルは気合いの声と共にタイタンベノムスネークの背中に凶悪な威力を持った掌底を叩き込む。
魔装や魔法によって威力の上がったジルの本気の掌底である。
と言ってもさすがはSランクの魔物であり、掌底の当たった付近の強固な鱗をバキバキに破壊する事は出来たが、肉までには至っていない。
「ギャァッ!?」
それでも威力は充分だった様で、タイタンベノムスネークが突然背中に激痛を感じて思わず悲鳴を上げている。
自分よりも遥かに小さく、獲物としか考えていなかった者からこんな痛みを与えられるとは全く思っていなかったのだ。
ジルの掌底によってタイタンベノムスネークの身体は中心部分が強制的に地面に深く沈み込み、頭と尾が跳ね上がったので近くで見ていたらVの字に見えていたかもしれない。
そんな突然の痛みを受けたタイタンベノムスネークは、痛みとそれを与えてきた背中の存在にしか意識がいっておらず、アレンの存在なんて気にする余裕は無かった。
なのでいつの間にか接近を許していたアレンに気付くのが遅れてしまった。
「完璧なお膳立てだぜ。」
いつの間にかタイタンベノムスネークの首元にまで迫ったアレンがニヤリと凶悪な笑みを浮かべて言う。
見る者が見れば悲鳴を上げて逃げ出す程の盗賊顔負けの表情である。
膨大な魔力によって魔装され、凶悪差が増した両刃斧を両手に構えたアレンは既に攻撃体制であり、タイタンベノムスネークがそれに気付くがもう遅い。
「首狩り!」
アレンはタイタンベノムスネークの首目掛けて二つの両刃斧を振るう。
それによって巨大な首が胴体から一撃で切り離された。
切り離された首が大きな音を立てて地面に落ち、胴体も切り離された首元から大量の血を吐き出しながら地面に倒れた。
「行くぞ。」
魔装によって身体能力が上がっているジルは一言呟いた後に爆速で移動する。
火の壁を前にどうしようかと悩んでいるタイタンベノムスネークの側面に一瞬で回り込む。
しかしさすがは実質Sランクの魔物、タイタンベノムスネークは爆速で移動しながら接近するジルに気付くと瞬時に対応してくる。
「シャアアア!」
口から溶解液を噴射してジルを溶かそうと連続で攻撃してくる。
「遅い遅い。」
ジルは近付きつつ飛ばされる溶解液をひらりひらりと回避する。
ジルに当たらなかった溶解液によって地面の溶ける音が幾つも聞こえてくる。
重そうな両刃斧を持つアレンもその見た目よりは随分と素早い方ではあったが、ジルの俊敏性はそれを遥かに凌ぐ。
魔王時代は戦闘に関する全ての才能があったのだが、転生後もそれを受け継いでおり、身体能力に関しても例外では無かった。
転生して魔王時代よりも大幅に弱体化していると言っても、常人に比べると遥かに性能は良い。
それが魔装によって更に高められているので、例え相手が実質Sランクの魔物であったとしてもジルには届かない。
「シャアアア!」
タイタンベノムスネークは必殺の攻撃である溶解液を当てられないと考えると即座に広範囲の攻撃に切り替えてくる。
今度はジルを叩き潰そうと巨大な尾を持ち上げて、ジルの頭上に振り下ろしてきた。
しかし巨大であるタイタンベノムスネークの攻撃速度は魔装したジルに及ばない。
それすらもジルは簡単に回避してしまい、同時に巨大な背中に飛び乗った。
「少し本気を出してやろう!」
ジルはそう呟いてタイタンベノムスネークを背中から見下ろす。
口ではそう言っているが別に殺すつもりは無かった。
魔物はランク毎に分けられているが、そのランク帯の魔物が全て同じ実力かと言われればそんな事は無い。
魔物も千差万別であり能力によって強さは異なるし、戦う相手との相性だってある。
それはSランクの魔物達も同じである。
Sランクと一言で片付けているがそれはランクの最高を意味する。
なので討伐が現実的な魔物もいれば、戦う事自体が非現実的な魔物もいるのである。
そしてジルにとってはSランクの魔物の大半は討伐が現実的な魔物と言え、それはタイタンベノムスネークの特殊個体も例外では無い。
魔王時代に比べて弱体化したと言っても単独で倒すくらいの実力は現状でも持っているのだ。
しかしそれをやってしまうとアレンの出番が本当に無くなってしまい、何の為に同行してきたのか分からない。
なのであくまでも最後はアレンに譲るつもりであり、今回は隙を作るに止めておく。
ジルは巨大な背中に向けて右手を構え、膨大な魔力で魔装する。
更にアレンに知られない様に密かに初級重力魔法のヘビーを発動させた。
これは数秒間だけ身体の一部を重くする効果を持つ魔法である。
これによって右手を重くする事で更なる攻撃力の増加を測っているのだ。
「はっ!」
ジルは気合いの声と共にタイタンベノムスネークの背中に凶悪な威力を持った掌底を叩き込む。
魔装や魔法によって威力の上がったジルの本気の掌底である。
と言ってもさすがはSランクの魔物であり、掌底の当たった付近の強固な鱗をバキバキに破壊する事は出来たが、肉までには至っていない。
「ギャァッ!?」
それでも威力は充分だった様で、タイタンベノムスネークが突然背中に激痛を感じて思わず悲鳴を上げている。
自分よりも遥かに小さく、獲物としか考えていなかった者からこんな痛みを与えられるとは全く思っていなかったのだ。
ジルの掌底によってタイタンベノムスネークの身体は中心部分が強制的に地面に深く沈み込み、頭と尾が跳ね上がったので近くで見ていたらVの字に見えていたかもしれない。
そんな突然の痛みを受けたタイタンベノムスネークは、痛みとそれを与えてきた背中の存在にしか意識がいっておらず、アレンの存在なんて気にする余裕は無かった。
なのでいつの間にか接近を許していたアレンに気付くのが遅れてしまった。
「完璧なお膳立てだぜ。」
いつの間にかタイタンベノムスネークの首元にまで迫ったアレンがニヤリと凶悪な笑みを浮かべて言う。
見る者が見れば悲鳴を上げて逃げ出す程の盗賊顔負けの表情である。
膨大な魔力によって魔装され、凶悪差が増した両刃斧を両手に構えたアレンは既に攻撃体制であり、タイタンベノムスネークがそれに気付くがもう遅い。
「首狩り!」
アレンはタイタンベノムスネークの首目掛けて二つの両刃斧を振るう。
それによって巨大な首が胴体から一撃で切り離された。
切り離された首が大きな音を立てて地面に落ち、胴体も切り離された首元から大量の血を吐き出しながら地面に倒れた。
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