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24章
元魔王様と港町トレンフル 3
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その後も軽い雑談をサザナギと交わしながらブリジットを待つ。
既に一緒にトレンフルにきた事やブリジットがくる事も伝えてある。
「ギルドマスター、ブリジット様がお見えになられています。」
「入ってもらって下さい。」
別の受付嬢が応接室をノックして言ってきたのでサザナギが入ってもらう様に言う。
「お疲れ様です。」
扉が開いてブリジットが挨拶しながら入ってくる。
「ブリジット様、お待ちしていました。」
サザナギが立ち上がり頭を下げてソファーを勧めている。
ギルドマスターではあるがサザナギは平民で、ブリジットはこの街を含めた領地を治める貴族の一員だ。
礼を尽くすのは当たり前の相手となる。
「サザナギ、今日は例の盗賊の件の報告にきました。盗賊団は無事壊滅させ、捕らえる事が出来ましたよ。」
「ギルドの仕事を申し訳ありませんでした。」
そう言ってサザナギが頭を下げて言う。
ミラからは盗賊退治はトレンフルのギルドが担っていると聞いた。
最初に送った冒険者が失敗に終わり、騎士団に尻拭いをさせた形になってしまったのでギルドマスターとして気にしているのだろう。
「それについては仕方が無い事です。あれ程厄介な盗賊だとは我々も思いませんでしたから。」
ブリジットも盗賊退治であれば過去にも経験は何度もある。
それを含めても今回の盗賊程苦戦させられた事は無かった。
「ご配慮痛み入ります。」
「ブリジット達も返り討ちにあっていたしな。普通の冒険者では敵わないだろう。」
「え?そうなのですか?」
ジルの発言を聞いてサザナギや後ろで待機していた受付嬢が驚いた様子を見せる。
ブリジットの強さは有名なので返り討ちに合うとは思っていなかったし、貴族であるブリジットに対して気楽に接しているジルにも驚いていた。
「恥ずかしながら私達でも歯が立ちませんでした。ジルさん達の協力を得られなければ命を落としていたかもしれません。」
ブリジットの言葉にサザナギと受付嬢は信じられないと言った感じだ。
冒険者では無いがトレンフルに住む者としてブリジットの実力を知らぬ者はいない。
風の姫騎士と言う二つ名がある事からも高ランク冒険者と変わらぬ相当な実力者である。
そのブリジットが盗賊と戦って命を落とすなんて誰も想像出来無い。
「まさかブリジット様を相手にそれ程とは…。皆様方、ご助力して下さりありがとうございました。」
トレンフルの貴族であり実力者であるブリジットを失うのは街にとって大きな痛手であるので依頼者としてサザナギは心の底から感謝していた。
「気にするな、こっちは随分と儲かったからな。」
思ったよりも盗品が多く、思わぬ臨時収入であった。
「サザナギ、報酬の件についても話しがあるのですが。」
「はい、予想以上の規模ですから報酬額の見直しが必要ですね。」
当初は少し強い盗賊程度に考えて騎士団に任せたが、ブリジットが命の危機を感じる程となると報酬を吊り上げる必要があるだろう。
「それに加えてジルさん達にも報酬をお願いします。我々の分を減らしてもらっても構いません。盗賊の溜めていたお宝も取り分を頂きましたし。」
騎士団的にも働きに見合う報酬は受け取れそうである。
ギルドと盗賊のお宝の分け前でそれなりの額となっていた。
「分かりました。後日内容を改めてお伝えさせてもらいます。」
「お願いしますね。それでは私達は引き上げましょうか。」
報告は終わったとばかりにブリジットが立ち上がる。
「もういいのか?」
それなりに大規模な盗賊退治だった割りには随分と簡潔なやり取りだと感じだ。
もっと色々と話して時間が掛かると思っていたのだ。
「肝心な最後の盗賊退治で何も出来無かったと部下達が謝罪してきまして、せめて後始末はさせてほしいと私に言ってきたのです。」
「怪我をしていたし仕方無いだろ?」
戦える者もいたにはいたがあの場の騎士の半分以上は怪我人であった。
連れていっても足手纏いとなっていた可能性が高いので置いていくしかなかった。
「そう言ったのですが聞き入れてもらえませんでした。なので好意に甘えて先に休ませてもらう事になったのです。」
本来であればこの後報告で色々あるのだがそれは部下達が引き受けてくれた。
なのでブリジットの仕事はギルドへの簡易的な報告で終わりとなる。
「部下に慕われているんだな。」
「ブリジット様ですからね。」
ジルの言葉に対面に座っているサザナギが頷きながら同意する。
ここにも慕っている人物がいる様だ。
「褒めても何も出ませんよ。そしてやる事が無くなったので皆さんのおもてなしに専念する事が出来ます。」
「貴族自らとは好待遇だな。」
知り合いであるからこそだろう。
平民に一々その街を治める貴族が接待するなんて事は普通無い。
「盗賊の件ではお世話になりましたし、これからシキにもお世話になるのです。せめてトレンフルにいる間は快適に過ごしてもらいたいと思いまして。」
「やったのです!」
「それならお言葉に甘えるとしよう。」
せっかくブリジット自らおもてなしをしてくれると言っているのに断るのも失礼だろう。
それに貴族のおもてなしは気になる。
「では皆さん、参りましょうか。」
「ブリジット様、皆様方、今回は本当にありがとうございました。」
サザナギに見送られてジル達はギルドを後にした。
既に一緒にトレンフルにきた事やブリジットがくる事も伝えてある。
「ギルドマスター、ブリジット様がお見えになられています。」
「入ってもらって下さい。」
別の受付嬢が応接室をノックして言ってきたのでサザナギが入ってもらう様に言う。
「お疲れ様です。」
扉が開いてブリジットが挨拶しながら入ってくる。
「ブリジット様、お待ちしていました。」
サザナギが立ち上がり頭を下げてソファーを勧めている。
ギルドマスターではあるがサザナギは平民で、ブリジットはこの街を含めた領地を治める貴族の一員だ。
礼を尽くすのは当たり前の相手となる。
「サザナギ、今日は例の盗賊の件の報告にきました。盗賊団は無事壊滅させ、捕らえる事が出来ましたよ。」
「ギルドの仕事を申し訳ありませんでした。」
そう言ってサザナギが頭を下げて言う。
ミラからは盗賊退治はトレンフルのギルドが担っていると聞いた。
最初に送った冒険者が失敗に終わり、騎士団に尻拭いをさせた形になってしまったのでギルドマスターとして気にしているのだろう。
「それについては仕方が無い事です。あれ程厄介な盗賊だとは我々も思いませんでしたから。」
ブリジットも盗賊退治であれば過去にも経験は何度もある。
それを含めても今回の盗賊程苦戦させられた事は無かった。
「ご配慮痛み入ります。」
「ブリジット達も返り討ちにあっていたしな。普通の冒険者では敵わないだろう。」
「え?そうなのですか?」
ジルの発言を聞いてサザナギや後ろで待機していた受付嬢が驚いた様子を見せる。
ブリジットの強さは有名なので返り討ちに合うとは思っていなかったし、貴族であるブリジットに対して気楽に接しているジルにも驚いていた。
「恥ずかしながら私達でも歯が立ちませんでした。ジルさん達の協力を得られなければ命を落としていたかもしれません。」
ブリジットの言葉にサザナギと受付嬢は信じられないと言った感じだ。
冒険者では無いがトレンフルに住む者としてブリジットの実力を知らぬ者はいない。
風の姫騎士と言う二つ名がある事からも高ランク冒険者と変わらぬ相当な実力者である。
そのブリジットが盗賊と戦って命を落とすなんて誰も想像出来無い。
「まさかブリジット様を相手にそれ程とは…。皆様方、ご助力して下さりありがとうございました。」
トレンフルの貴族であり実力者であるブリジットを失うのは街にとって大きな痛手であるので依頼者としてサザナギは心の底から感謝していた。
「気にするな、こっちは随分と儲かったからな。」
思ったよりも盗品が多く、思わぬ臨時収入であった。
「サザナギ、報酬の件についても話しがあるのですが。」
「はい、予想以上の規模ですから報酬額の見直しが必要ですね。」
当初は少し強い盗賊程度に考えて騎士団に任せたが、ブリジットが命の危機を感じる程となると報酬を吊り上げる必要があるだろう。
「それに加えてジルさん達にも報酬をお願いします。我々の分を減らしてもらっても構いません。盗賊の溜めていたお宝も取り分を頂きましたし。」
騎士団的にも働きに見合う報酬は受け取れそうである。
ギルドと盗賊のお宝の分け前でそれなりの額となっていた。
「分かりました。後日内容を改めてお伝えさせてもらいます。」
「お願いしますね。それでは私達は引き上げましょうか。」
報告は終わったとばかりにブリジットが立ち上がる。
「もういいのか?」
それなりに大規模な盗賊退治だった割りには随分と簡潔なやり取りだと感じだ。
もっと色々と話して時間が掛かると思っていたのだ。
「肝心な最後の盗賊退治で何も出来無かったと部下達が謝罪してきまして、せめて後始末はさせてほしいと私に言ってきたのです。」
「怪我をしていたし仕方無いだろ?」
戦える者もいたにはいたがあの場の騎士の半分以上は怪我人であった。
連れていっても足手纏いとなっていた可能性が高いので置いていくしかなかった。
「そう言ったのですが聞き入れてもらえませんでした。なので好意に甘えて先に休ませてもらう事になったのです。」
本来であればこの後報告で色々あるのだがそれは部下達が引き受けてくれた。
なのでブリジットの仕事はギルドへの簡易的な報告で終わりとなる。
「部下に慕われているんだな。」
「ブリジット様ですからね。」
ジルの言葉に対面に座っているサザナギが頷きながら同意する。
ここにも慕っている人物がいる様だ。
「褒めても何も出ませんよ。そしてやる事が無くなったので皆さんのおもてなしに専念する事が出来ます。」
「貴族自らとは好待遇だな。」
知り合いであるからこそだろう。
平民に一々その街を治める貴族が接待するなんて事は普通無い。
「盗賊の件ではお世話になりましたし、これからシキにもお世話になるのです。せめてトレンフルにいる間は快適に過ごしてもらいたいと思いまして。」
「やったのです!」
「それならお言葉に甘えるとしよう。」
せっかくブリジット自らおもてなしをしてくれると言っているのに断るのも失礼だろう。
それに貴族のおもてなしは気になる。
「では皆さん、参りましょうか。」
「ブリジット様、皆様方、今回は本当にありがとうございました。」
サザナギに見送られてジル達はギルドを後にした。
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