234 / 1,122
26章
元魔王様と絶品魚料理 5
しおりを挟む
店主に寿司の準備を頼んでジルは店を出る。
異世界の高級料理でもある寿司をいつでも食べられる様に大量に作ってもらう。
その為には大量の新鮮な魚が必要だ。
向かうのは広々とどこまでも広がっている海だ。
店主に魚取りの際の穴場を教えてもらったのでそこで大漁を目指す。
魚の種類が豊富であり、投網や釣りで漁師にも人気のスポットらしい。
「ここら辺だな。」
穴場に到着したジルは無限倉庫から大きな生簀を二つ取り出す。
店主の店にあった生簀を運搬用として借りてきたのだ。
目標はこの生簀が二つ一杯になるまで取る事だ。
他にも魚を獲る際に使う道具を借りてきたので全て取り出していく。
「マスター、我々は何をすれば宜しいでしょうか?」
ジルの後ろにいるメイド、タイプBが尋ねてくる。
魚を捕獲する手伝いとしてタイプBとタイプCに出てきてもらっている。
この者達はジルが魔王時代に作った魔法道具のゴーレムだ。
タイプBが近接戦闘型、タイプCが解析兼支援型と役割はあるが、それ以外何も出来ない訳では無い。
指示すればその通りに動いてくれるし、説明すればどんな作業も頼める。
「少し待ってくれ。中級土魔法、ストーンウォール!」
ジルは海辺に近付いて魔法を使用する。
それにより砂場から海の中に掛けて巨大な半円型の石の壁が現れる。
海底から石の壁が競り上がって出来ているので、覆われた部分は完全に隔離された事になる。
「我がこの中に魚を移動させる。お前達は網で救って生簀に移動させてくれ。」
正攻法の投網や釣りを試しても素人では成果が薄そうだと判断した。
なので魔法やスキル頼りの魚獲りをする事にしたのだ。
しかし穴場スポットと知られている場所で雷霆魔法を海に放って感電させて取ったり、重力魔法で魚を浮かべたりと大掛かりな事をしてしまえば目立つ可能性がある。
なのであまり目立たない様にジルは石壁の囲いの中に魚を移動させて、メイドゴーレム達に普通に網で掬ってもらう事にしたのだ。
「「承知しました。」」
二人が頷くのを確認してジルは砂浜に座り座禅を組む。
以前ワイバーンの卵取りをした時の魔法を広範囲で使うので集中する必要がある。
「時空間魔法、空間把握!」
目を閉じて魔法を発動させる。
これで周囲の情報をジルは認識出来る様になった。
心眼のスキルでも良かったが空間把握の魔法の方が範囲は段違いに広い。
更に魔法範囲内であればどこでも他の魔法を使えるのも便利だ。
砂浜から海側へと認識範囲を広げていく。
「見つけた。沖に行くに連れて数も増えているな。」
認識範囲内に魚の反応がどんどん増えていく。
種類も豊富であり、店で店主が捌く時に使っていた魚もちらほら見える。
「時空間魔法、空間置換!」
この魔法は離れた一部の空間同士を入れ替える効果がある。
これにより大海原を泳ぐ魚達を石壁内へと移動していく。
指定する空間の範囲が大きくなれば魔力消費も多くなるが、魚くらいの大きさであれば問題無く連続使用が出来る。
投網や釣りと違って魚の位置が全て分かっているので次々と石壁内へと移動させていく。
これで石壁内に魚が増えていくので網でも獲れ放題となるだろう。
これがジルの考えたジル流の魚獲りだ。
「我はこのまま継続するから魚の移動は頼むぞ。」
「「はい!」」
メイドゴーレム達はジルの言葉に頷き、大網を持って石壁内の海へと入っていく。
ジルの魔法によってどんどん魚が追加されていくので水面からでも沢山見える様になってくる。
タイプBとタイプCが次々と網で掬って生簀へと移動させていく。
面白い様に取れるので生簀はかなり大きいのに直ぐ半分くらいいきそうである。
「タイプC、まだその程度しか取れていないのですか?私の方が多いですよ。」
暫く獲っているとタイプBが生簀に魚を移しながらタイプCの生簀を見て煽る。
「私は量よりも質なのです。こちらの生簀に入っている方が大きい魚ばかりでしょう?」
煽られたタイプCはそう言って煽り返す。
数のタイプB、大きさのタイプCと言った感じだ。
生簀的にはどちらも半分くらい埋まっているので、違いはあるが総量は同じくらいだ。
「ふっ、選ぶ余裕があるのですか?これでは私の方が早く生簀が埋まりそうですね。」
「マスターの前でそんな冗談は笑えませんね。私の方が早く埋まるに決まっているじゃないですか。」
「「…。」」
二人は至近距離でお互いを見て、バチバチと火花が見えそうな感じが伝わってくる。
ジルにもその言い合いは聞こえてきており、目を閉じてるが空間把握で二人の事も認識出来ている。
この二人はジルの言う事には良く従ってくれるが顔を合わせれば言い合いの喧嘩をする事が多い。
またいつものかとジルは内心で溜め息を吐く。
「それでは競争といきますか?」
「望むところです。」
口喧嘩がヒートアップしてきたので止めようかと思ったが、どうやら魚獲り勝負となりそうな雰囲気である。
異世界の高級料理でもある寿司をいつでも食べられる様に大量に作ってもらう。
その為には大量の新鮮な魚が必要だ。
向かうのは広々とどこまでも広がっている海だ。
店主に魚取りの際の穴場を教えてもらったのでそこで大漁を目指す。
魚の種類が豊富であり、投網や釣りで漁師にも人気のスポットらしい。
「ここら辺だな。」
穴場に到着したジルは無限倉庫から大きな生簀を二つ取り出す。
店主の店にあった生簀を運搬用として借りてきたのだ。
目標はこの生簀が二つ一杯になるまで取る事だ。
他にも魚を獲る際に使う道具を借りてきたので全て取り出していく。
「マスター、我々は何をすれば宜しいでしょうか?」
ジルの後ろにいるメイド、タイプBが尋ねてくる。
魚を捕獲する手伝いとしてタイプBとタイプCに出てきてもらっている。
この者達はジルが魔王時代に作った魔法道具のゴーレムだ。
タイプBが近接戦闘型、タイプCが解析兼支援型と役割はあるが、それ以外何も出来ない訳では無い。
指示すればその通りに動いてくれるし、説明すればどんな作業も頼める。
「少し待ってくれ。中級土魔法、ストーンウォール!」
ジルは海辺に近付いて魔法を使用する。
それにより砂場から海の中に掛けて巨大な半円型の石の壁が現れる。
海底から石の壁が競り上がって出来ているので、覆われた部分は完全に隔離された事になる。
「我がこの中に魚を移動させる。お前達は網で救って生簀に移動させてくれ。」
正攻法の投網や釣りを試しても素人では成果が薄そうだと判断した。
なので魔法やスキル頼りの魚獲りをする事にしたのだ。
しかし穴場スポットと知られている場所で雷霆魔法を海に放って感電させて取ったり、重力魔法で魚を浮かべたりと大掛かりな事をしてしまえば目立つ可能性がある。
なのであまり目立たない様にジルは石壁の囲いの中に魚を移動させて、メイドゴーレム達に普通に網で掬ってもらう事にしたのだ。
「「承知しました。」」
二人が頷くのを確認してジルは砂浜に座り座禅を組む。
以前ワイバーンの卵取りをした時の魔法を広範囲で使うので集中する必要がある。
「時空間魔法、空間把握!」
目を閉じて魔法を発動させる。
これで周囲の情報をジルは認識出来る様になった。
心眼のスキルでも良かったが空間把握の魔法の方が範囲は段違いに広い。
更に魔法範囲内であればどこでも他の魔法を使えるのも便利だ。
砂浜から海側へと認識範囲を広げていく。
「見つけた。沖に行くに連れて数も増えているな。」
認識範囲内に魚の反応がどんどん増えていく。
種類も豊富であり、店で店主が捌く時に使っていた魚もちらほら見える。
「時空間魔法、空間置換!」
この魔法は離れた一部の空間同士を入れ替える効果がある。
これにより大海原を泳ぐ魚達を石壁内へと移動していく。
指定する空間の範囲が大きくなれば魔力消費も多くなるが、魚くらいの大きさであれば問題無く連続使用が出来る。
投網や釣りと違って魚の位置が全て分かっているので次々と石壁内へと移動させていく。
これで石壁内に魚が増えていくので網でも獲れ放題となるだろう。
これがジルの考えたジル流の魚獲りだ。
「我はこのまま継続するから魚の移動は頼むぞ。」
「「はい!」」
メイドゴーレム達はジルの言葉に頷き、大網を持って石壁内の海へと入っていく。
ジルの魔法によってどんどん魚が追加されていくので水面からでも沢山見える様になってくる。
タイプBとタイプCが次々と網で掬って生簀へと移動させていく。
面白い様に取れるので生簀はかなり大きいのに直ぐ半分くらいいきそうである。
「タイプC、まだその程度しか取れていないのですか?私の方が多いですよ。」
暫く獲っているとタイプBが生簀に魚を移しながらタイプCの生簀を見て煽る。
「私は量よりも質なのです。こちらの生簀に入っている方が大きい魚ばかりでしょう?」
煽られたタイプCはそう言って煽り返す。
数のタイプB、大きさのタイプCと言った感じだ。
生簀的にはどちらも半分くらい埋まっているので、違いはあるが総量は同じくらいだ。
「ふっ、選ぶ余裕があるのですか?これでは私の方が早く生簀が埋まりそうですね。」
「マスターの前でそんな冗談は笑えませんね。私の方が早く埋まるに決まっているじゃないですか。」
「「…。」」
二人は至近距離でお互いを見て、バチバチと火花が見えそうな感じが伝わってくる。
ジルにもその言い合いは聞こえてきており、目を閉じてるが空間把握で二人の事も認識出来ている。
この二人はジルの言う事には良く従ってくれるが顔を合わせれば言い合いの喧嘩をする事が多い。
またいつものかとジルは内心で溜め息を吐く。
「それでは競争といきますか?」
「望むところです。」
口喧嘩がヒートアップしてきたので止めようかと思ったが、どうやら魚獲り勝負となりそうな雰囲気である。
4
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる