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30章
元魔王様とダンジョンのボス部屋 2
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15階層のボス部屋への扉を開いたジル達が中に入っていく。
「暗くて何も見えないわよ?」
「少し待っていろ。」
中はルルネットの言う通り真っ暗闇である。
戦うには暗過ぎて近くにいる仲間も見えないので危険だ。
しかし少しすると広いボス部屋の壁際に掛けられていた松明にボッと勝手に火が灯っていく。
入り口から奥に掛けて順番に松明の明かりが灯っていき部屋を照らしていく。
しかし明かりは松明しかない。
等間隔とは言え全て灯っても少し暗い場所もあるので注意が必要だ。
「作戦は私とホッコが前衛、タイプCがサポートしつつの戦闘員で中衛、ジルが後衛で危険があれば全体のカバーって感じでいいのよね?」
「それで問題無い。」
「畏まりました。」
「クォン!」
ルルネットの確認に全員が頷く。
話している間にボス部屋の奥の方の床に魔法陣が5つ浮かび上がった。
「召喚が開始されました。」
タイプCがそれを見て報告する。
ルルネットは短剣を二つ抜いて構え、ホッコはジルの肩から飛び降りて二つの尻尾をゆらゆらと揺らしており、前衛達が臨戦態勢となる。
タイプCもいつでもサポート出来る様に連動外装の両手を取り出し傍らに待機させていて、その後ろではジルが腕を組みながら様子を見守る。
その間も召喚は続いており、奥の方の魔法陣からそれぞれ違う格好の装備をした緑色の肌を持つ魔物、ゴブリン種が召喚されていく。
「ギャギャアア!」
召喚を終えて王冠を被っているゴブリンキングが吠える。
戦闘開始の合図か他のゴブリン種がジル達を見据えて攻撃準備に入っていく。
「事前に把握していたキング、ジェネラル、アーチャーを確認。ランダムの2体はファイターとニンジャです。」
「…何?」
タイプCの解析結果を聞いたジルが思わずそう呟いて、直ぐに自分で万能鑑定まで使って確認した。
「ファイターとニンジャって何?ゴブリン種なの?初めて聞くわよ?」
「マスター、私もファイターの情報は少なからずありますがニンジャに関する情報がありません。」
ルルネットだけで無くタイプCも初めて出会う魔物がいて情報不足の様だ。
タイプCは後方支援役としてそれなりに知識も必要なので、既存の本にある情報は沢山覚えさせた。
それは当然魔物の情報もだ。
知識の精霊であるシキ程では無いが、この世界に関する知れ渡っている情報であればタイプCはかなり把握している筈なのだ。
それでも情報が無いと言う事は相当珍しい魔物となる。
「厄介なのを引いたらしいな。早速で悪いが作戦変更だ。ゴブリンニンジャは我が対処する。タイプC、ファイターを相手にしつつ二人の事は任せるぞ。」
「承知しました。」
「えっ?ちょっ!」
突然のジルの言葉に動揺する事も無くタイプCは直ぐに了承して気持ちを切り替える。
ルルネットはそうもいかず、何か言い掛けていたがそれを聞いている暇は無く、ジルは直ぐに魔物に向けて飛び出して行く。
突然の作戦変更の理由だが、予想外に強い魔物が出てきてしまったからだ。
ランダムとは言えかなり外れの部類である。
どちらも統率個体では無いが厄介さでは並ぶが上回っているだろう。
ゴブリンファイターはグローブを両手に嵌めた近接特化型のゴブリン種である。
体術をかなり得意としている武闘家ゴブリンであり、Cランクの魔物だ。
特徴がはっきりしており、触れて破壊出来無い遠距離攻撃の相手には弱く、魔法使い相手の場合はDランクくらいの強さとなり、近距離相手にはかなり強く、剣士や武闘家相手の場合はBランクくらいの実力はある。
今回は統率個体の恩恵も受けるので近接ではAランクくらいの実力はあるかもしれない。
だがそんなゴブリンファイターよりも更に厄介なのがゴブリンニンジャの方だ。
ジルも前世で一体しか見た記憶が無い。
魔王時代の四天王の一人がテイマーだったのだが、その者がゴブリンニンジャを従魔にしていた。
珍しい魔物や強い魔物を従魔として沢山率いており、ゴブリンニンジャもその中の一体だった。
テイマーの話しによると最初は強さに貪欲な普通のゴブリンだったらしい。
その強くなりたそうにしているゴブリンを魔国に庇護を求めてきた異世界の勇者に頼んで訓練を付けてもらった。
勇者は異世界で忍者と言う職に付いていたらしく、この世界での戦闘方法も特殊であり、その影響を受けたゴブリンはゴブリンニンジャと言う初めて見る魔物に進化した。
特殊な進化なのか野生の魔物では見た事も聞いた事も無く、情報も殆ど出回っていない魔物であった。
だがゴブリン種であり、自分の従魔でも無く、テイマーには他にも大量の従魔がいたのであまり気にしていなかった。
覚えているのは器用で素早いのが特徴で、特殊な忍術のスキルを持っている事、そして本人曰くAランク上位、立ち回りではSランクにも匹敵する強さだと言う事くらいだ。
「これも忍術のスキルって事だな。」
ジルは走りながら銀月を一閃して呟く。
召喚場所にいながら高速で移動して向かってきている別のゴブリンニンジャがいて、それに気付いたジルが排除する為に飛び出したのだ。
統率個体の恩恵か恐ろしく早い。
だがジルに真っ二つにされたゴブリンニンジャは霞の様に消えて何も残らない。
本体は全く動いていないので忍術のスキルで分身の様な物を作れるのだろう。
「統率個体によって強化までされてるとは厄介だな。」
ジルはそう呟き真っ直ぐゴブリン達に向かって突っ込んでいった。
「暗くて何も見えないわよ?」
「少し待っていろ。」
中はルルネットの言う通り真っ暗闇である。
戦うには暗過ぎて近くにいる仲間も見えないので危険だ。
しかし少しすると広いボス部屋の壁際に掛けられていた松明にボッと勝手に火が灯っていく。
入り口から奥に掛けて順番に松明の明かりが灯っていき部屋を照らしていく。
しかし明かりは松明しかない。
等間隔とは言え全て灯っても少し暗い場所もあるので注意が必要だ。
「作戦は私とホッコが前衛、タイプCがサポートしつつの戦闘員で中衛、ジルが後衛で危険があれば全体のカバーって感じでいいのよね?」
「それで問題無い。」
「畏まりました。」
「クォン!」
ルルネットの確認に全員が頷く。
話している間にボス部屋の奥の方の床に魔法陣が5つ浮かび上がった。
「召喚が開始されました。」
タイプCがそれを見て報告する。
ルルネットは短剣を二つ抜いて構え、ホッコはジルの肩から飛び降りて二つの尻尾をゆらゆらと揺らしており、前衛達が臨戦態勢となる。
タイプCもいつでもサポート出来る様に連動外装の両手を取り出し傍らに待機させていて、その後ろではジルが腕を組みながら様子を見守る。
その間も召喚は続いており、奥の方の魔法陣からそれぞれ違う格好の装備をした緑色の肌を持つ魔物、ゴブリン種が召喚されていく。
「ギャギャアア!」
召喚を終えて王冠を被っているゴブリンキングが吠える。
戦闘開始の合図か他のゴブリン種がジル達を見据えて攻撃準備に入っていく。
「事前に把握していたキング、ジェネラル、アーチャーを確認。ランダムの2体はファイターとニンジャです。」
「…何?」
タイプCの解析結果を聞いたジルが思わずそう呟いて、直ぐに自分で万能鑑定まで使って確認した。
「ファイターとニンジャって何?ゴブリン種なの?初めて聞くわよ?」
「マスター、私もファイターの情報は少なからずありますがニンジャに関する情報がありません。」
ルルネットだけで無くタイプCも初めて出会う魔物がいて情報不足の様だ。
タイプCは後方支援役としてそれなりに知識も必要なので、既存の本にある情報は沢山覚えさせた。
それは当然魔物の情報もだ。
知識の精霊であるシキ程では無いが、この世界に関する知れ渡っている情報であればタイプCはかなり把握している筈なのだ。
それでも情報が無いと言う事は相当珍しい魔物となる。
「厄介なのを引いたらしいな。早速で悪いが作戦変更だ。ゴブリンニンジャは我が対処する。タイプC、ファイターを相手にしつつ二人の事は任せるぞ。」
「承知しました。」
「えっ?ちょっ!」
突然のジルの言葉に動揺する事も無くタイプCは直ぐに了承して気持ちを切り替える。
ルルネットはそうもいかず、何か言い掛けていたがそれを聞いている暇は無く、ジルは直ぐに魔物に向けて飛び出して行く。
突然の作戦変更の理由だが、予想外に強い魔物が出てきてしまったからだ。
ランダムとは言えかなり外れの部類である。
どちらも統率個体では無いが厄介さでは並ぶが上回っているだろう。
ゴブリンファイターはグローブを両手に嵌めた近接特化型のゴブリン種である。
体術をかなり得意としている武闘家ゴブリンであり、Cランクの魔物だ。
特徴がはっきりしており、触れて破壊出来無い遠距離攻撃の相手には弱く、魔法使い相手の場合はDランクくらいの強さとなり、近距離相手にはかなり強く、剣士や武闘家相手の場合はBランクくらいの実力はある。
今回は統率個体の恩恵も受けるので近接ではAランクくらいの実力はあるかもしれない。
だがそんなゴブリンファイターよりも更に厄介なのがゴブリンニンジャの方だ。
ジルも前世で一体しか見た記憶が無い。
魔王時代の四天王の一人がテイマーだったのだが、その者がゴブリンニンジャを従魔にしていた。
珍しい魔物や強い魔物を従魔として沢山率いており、ゴブリンニンジャもその中の一体だった。
テイマーの話しによると最初は強さに貪欲な普通のゴブリンだったらしい。
その強くなりたそうにしているゴブリンを魔国に庇護を求めてきた異世界の勇者に頼んで訓練を付けてもらった。
勇者は異世界で忍者と言う職に付いていたらしく、この世界での戦闘方法も特殊であり、その影響を受けたゴブリンはゴブリンニンジャと言う初めて見る魔物に進化した。
特殊な進化なのか野生の魔物では見た事も聞いた事も無く、情報も殆ど出回っていない魔物であった。
だがゴブリン種であり、自分の従魔でも無く、テイマーには他にも大量の従魔がいたのであまり気にしていなかった。
覚えているのは器用で素早いのが特徴で、特殊な忍術のスキルを持っている事、そして本人曰くAランク上位、立ち回りではSランクにも匹敵する強さだと言う事くらいだ。
「これも忍術のスキルって事だな。」
ジルは走りながら銀月を一閃して呟く。
召喚場所にいながら高速で移動して向かってきている別のゴブリンニンジャがいて、それに気付いたジルが排除する為に飛び出したのだ。
統率個体の恩恵か恐ろしく早い。
だがジルに真っ二つにされたゴブリンニンジャは霞の様に消えて何も残らない。
本体は全く動いていないので忍術のスキルで分身の様な物を作れるのだろう。
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ジルはそう呟き真っ直ぐゴブリン達に向かって突っ込んでいった。
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