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44章
元魔王様と待望のスキル購入 3
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魔族の件も打ち明けられたのでこれでやっとホッコの番となる。
「ホッコ、トレンフルから随分と待たせて悪かったな。」
「クォン。」
気にしていないと首を振っている。
それよりもスキルを貰えるのが嬉しいのか尻尾がフリフリと左右に振られている。
「二人も見るのは初めてだったな。と言っても何も見えないとは思うが。」
ジルの目の前には異世界通販のスキルによって表示された買い物の検索画面が映っている。
しかしこれが見えるのは異世界通販のスキルを使用出来る者だけだ。
なのでジルとシキ以外には見えない。
「何かそこにあるのですか?」
「ジル殿のスキルじゃ。妾にも見えておらんがな。」
「へぇ、不思議なスキルだね。そのスキルで人化のスキルが買えるの?」
「人化のスキルだけで無くありとあらゆる物が買える。かなり高いけどな。」
お目当ての人化のスキルを検索しながら説明する。
「今回相当稼ぎましたがそれが無くなる程ですか?」
高ランクの魔物の素材や魔石はかなりの高値で売却出来たので懐事情は一気に潤っていた。
袋一杯の金貨なんて高ランク冒険者の依頼報酬でもお目に掛かれない程の金額である。
「異世界通販の価格はこの世界と随分違うからな。品揃えが豊富過ぎる代わりにあれくらいなら直ぐに使い果たせてしまう。」
「えっ!?ちょっとした屋敷が建てられそうなくらいあったよ!?」
テスラがジルの言葉に驚いている。
それ程高いとは思わなかったのだろう。
「何でも手に入るスキルだからな。ある程度の金額は仕方無い。」
「人化のスキルを手に入れるのが目的じゃったしな。」
魔法道具のスキル収納本で人化のスキルを得られればそれが一番よかったのだが、手に入らなかったのであれば異世界通販のスキルに頼るしかない。
これ以上ホッコだけを待たせるのもジルとしては申し訳無かったので、金が掛かろうとも買って渡してやりたかった。
「人化と一言で言っても様々な物があるんだな。」
さすがは神のスキル、人化で検索すると関連する物が大量に見つかった。
この世界には存在しない物も含まれるので目新しい物も多い。
スキルだけで無く、人化の能力が付加された装飾品、種族を人に作り替える薬、自分と他人の意識を入れ替える魔法道具なんて物まであった。
だがホッコが欲しいのはレイアやテスラが持つ様な好きな時に変われるスキルだろう。
「稼ぎが全て無くなるが購入は出来るな。お前達も異論無いな?」
素材の回収に付き合ってくれた三人に最終確認をする。
「ホッコ殿の為にやった事じゃからな。」
「ジルさんの好きに使って下さい。」
ナキナとレイアは特に問題は無さそうだ。
大金ではあるが特に困る事も無い。
「ジルさんが別の形で返してくれてもいいよ?」
「別の形?」
「そうだな~、デートとか?」
「なっ!?」
テスラの発言にレイアが目を大きく見開いて反応している。
「ず、ずるいですよテスラ!と言うかジルさんに対して見返りを要求するなんて!」
「え~、いらないならレイアは貰わなければいいじゃん。」
「いらないとは言っていません!ジルさんとのデデデデートなんて…。」
レイアが顔を赤く染めながらテスラに詰め寄っている。
そんな権利を貰おうなんて考えもしていなかったのだろう。
しかしテスラだけにその権利がいくのも嫌な様だ。
「まあ、それくらいなら暇な時に付き合ってもいいぞ。お前達のおかげで随分と捗ったからな。」
スタンピードと言う大きな一件が落ち着いたが浮島の開拓作業もしたいし、トゥーリから頼まれた護衛依頼も残っている。
まだ暫くは忙しい日々が続くので、ゆっくりとした時間が確保出来てからであれば問題無い。
「じゃあ落ち着いたらゆっくりデートすると言う事で!楽しみだな~!」
「ず、ずるい!ジルさん、私も宜しいでしょうか?」
「分かった分かった、二人ともな。」
ジルの言葉に二人は満面の笑みを浮かべていた。
前世から好意を抱いていたジルとそう言った事を出来るのが堪らなく嬉しいのだろう。
「よし、全員から許可も貰えたし購入するか。資金はかなり集まったし、どうせなら人化よりも良さそうなスキルを買うとしよう。お、これが良さそうだな。」
スキルを購入するとジルの目の前が光り出して、何も無い空間から小さな丸い物体が現れる。
それをジルが掴んでホッコの目の前に差し出す。
「スキルを得られる甘味らしい。身体に害は無く美味しいらしいぞ。」
「クォン!」
ホッコは嬉しそうに鳴いてジルの手から甘味を口に運ぶ。
甘味が美味しいのかスキルを得られて嬉しいのかニコニコと笑ってご機嫌だ。
少しするとホッコの身体全体が淡く光って直ぐに収まる。
「無事にスキルを獲得出来ているな。」
万能鑑定でホッコを見たらスキルが一つ増えていた。
これで新しいスキルを使える様になった筈だ。
「早速使ってみてくれ。」
「クォン!」
ホッコは新しく得たスキルを使用する。
すると身体の周りにボフンと言う音を立てて煙が広がる。
煙ではっきりとは見えないがホッコの身体が徐々に大きくなっていき、人の形へと変わっていく。
「人型になれたの!」
煙が晴れると人型になったホッコが嬉しそうな表情でそう言った。
「ホッコ、トレンフルから随分と待たせて悪かったな。」
「クォン。」
気にしていないと首を振っている。
それよりもスキルを貰えるのが嬉しいのか尻尾がフリフリと左右に振られている。
「二人も見るのは初めてだったな。と言っても何も見えないとは思うが。」
ジルの目の前には異世界通販のスキルによって表示された買い物の検索画面が映っている。
しかしこれが見えるのは異世界通販のスキルを使用出来る者だけだ。
なのでジルとシキ以外には見えない。
「何かそこにあるのですか?」
「ジル殿のスキルじゃ。妾にも見えておらんがな。」
「へぇ、不思議なスキルだね。そのスキルで人化のスキルが買えるの?」
「人化のスキルだけで無くありとあらゆる物が買える。かなり高いけどな。」
お目当ての人化のスキルを検索しながら説明する。
「今回相当稼ぎましたがそれが無くなる程ですか?」
高ランクの魔物の素材や魔石はかなりの高値で売却出来たので懐事情は一気に潤っていた。
袋一杯の金貨なんて高ランク冒険者の依頼報酬でもお目に掛かれない程の金額である。
「異世界通販の価格はこの世界と随分違うからな。品揃えが豊富過ぎる代わりにあれくらいなら直ぐに使い果たせてしまう。」
「えっ!?ちょっとした屋敷が建てられそうなくらいあったよ!?」
テスラがジルの言葉に驚いている。
それ程高いとは思わなかったのだろう。
「何でも手に入るスキルだからな。ある程度の金額は仕方無い。」
「人化のスキルを手に入れるのが目的じゃったしな。」
魔法道具のスキル収納本で人化のスキルを得られればそれが一番よかったのだが、手に入らなかったのであれば異世界通販のスキルに頼るしかない。
これ以上ホッコだけを待たせるのもジルとしては申し訳無かったので、金が掛かろうとも買って渡してやりたかった。
「人化と一言で言っても様々な物があるんだな。」
さすがは神のスキル、人化で検索すると関連する物が大量に見つかった。
この世界には存在しない物も含まれるので目新しい物も多い。
スキルだけで無く、人化の能力が付加された装飾品、種族を人に作り替える薬、自分と他人の意識を入れ替える魔法道具なんて物まであった。
だがホッコが欲しいのはレイアやテスラが持つ様な好きな時に変われるスキルだろう。
「稼ぎが全て無くなるが購入は出来るな。お前達も異論無いな?」
素材の回収に付き合ってくれた三人に最終確認をする。
「ホッコ殿の為にやった事じゃからな。」
「ジルさんの好きに使って下さい。」
ナキナとレイアは特に問題は無さそうだ。
大金ではあるが特に困る事も無い。
「ジルさんが別の形で返してくれてもいいよ?」
「別の形?」
「そうだな~、デートとか?」
「なっ!?」
テスラの発言にレイアが目を大きく見開いて反応している。
「ず、ずるいですよテスラ!と言うかジルさんに対して見返りを要求するなんて!」
「え~、いらないならレイアは貰わなければいいじゃん。」
「いらないとは言っていません!ジルさんとのデデデデートなんて…。」
レイアが顔を赤く染めながらテスラに詰め寄っている。
そんな権利を貰おうなんて考えもしていなかったのだろう。
しかしテスラだけにその権利がいくのも嫌な様だ。
「まあ、それくらいなら暇な時に付き合ってもいいぞ。お前達のおかげで随分と捗ったからな。」
スタンピードと言う大きな一件が落ち着いたが浮島の開拓作業もしたいし、トゥーリから頼まれた護衛依頼も残っている。
まだ暫くは忙しい日々が続くので、ゆっくりとした時間が確保出来てからであれば問題無い。
「じゃあ落ち着いたらゆっくりデートすると言う事で!楽しみだな~!」
「ず、ずるい!ジルさん、私も宜しいでしょうか?」
「分かった分かった、二人ともな。」
ジルの言葉に二人は満面の笑みを浮かべていた。
前世から好意を抱いていたジルとそう言った事を出来るのが堪らなく嬉しいのだろう。
「よし、全員から許可も貰えたし購入するか。資金はかなり集まったし、どうせなら人化よりも良さそうなスキルを買うとしよう。お、これが良さそうだな。」
スキルを購入するとジルの目の前が光り出して、何も無い空間から小さな丸い物体が現れる。
それをジルが掴んでホッコの目の前に差し出す。
「スキルを得られる甘味らしい。身体に害は無く美味しいらしいぞ。」
「クォン!」
ホッコは嬉しそうに鳴いてジルの手から甘味を口に運ぶ。
甘味が美味しいのかスキルを得られて嬉しいのかニコニコと笑ってご機嫌だ。
少しするとホッコの身体全体が淡く光って直ぐに収まる。
「無事にスキルを獲得出来ているな。」
万能鑑定でホッコを見たらスキルが一つ増えていた。
これで新しいスキルを使える様になった筈だ。
「早速使ってみてくれ。」
「クォン!」
ホッコは新しく得たスキルを使用する。
すると身体の周りにボフンと言う音を立てて煙が広がる。
煙ではっきりとは見えないがホッコの身体が徐々に大きくなっていき、人の形へと変わっていく。
「人型になれたの!」
煙が晴れると人型になったホッコが嬉しそうな表情でそう言った。
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