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53章
元魔王様と極上の蜂蜜 2
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お菓子を食べ終えたジル達は早速ギルドにやってきた。
キュールネから得た情報のハニービーの依頼を探す。
「無いな。」
「どこにも無いの。」
Dランク以外の依頼ボードも全て確認したが、ハニービーの依頼書が無かった。
大体の場所はキュールネが教えてくれたので分かっているが、出来れば依頼書による正確な位置情報が欲しいところだ。
「ジルさん、何かお困りですか?」
「ユメノか。受付の仕事はいいのか?」
ジルに声を掛けてきたのは王都の冒険者ギルド受付嬢のユメノだ。
王都で依頼をする時はユメノが対応してくれているので専属受付嬢の様になっている。
「ピークタイムは過ぎていますから受付嬢が全員待機していなくても問題無い時間帯なんですよ。それに依頼書を探し回っている様子が受付から見えましたので。」
様々なランク帯の依頼ボードを確認している姿が受付から見えたので気になったのだろう。
「知り合いから聞いてハニービー関連の依頼を受けようと思ってな。」
「ハニービーと言うと、極上蜂蜜が狙いですね?」
「極上蜂蜜?」
「あれ?違いました?ハニービーが作る蜂蜜の事ですけど。」
どうやらハニービーの巣から得られる蜂蜜は極上蜂蜜と呼ばれているらしい。
キュールネは蜂蜜としか言っていなかったのだがそれの事だろう。
「ほう、そう言う名前なのか。合っているぞ。我はその極上蜂蜜を狙っている。」
「それでパンケーキを作るの!」
「あらら、タイミングが悪かったですね。普段であれば採取依頼として常に張り出されているのですけど。」
極上蜂蜜を使ったパンケーキを思い浮かべてテンションの上がっているホッコだが、それを見たユメノが申し訳無さそうに呟く。
「何かあったのか?」
「実は少し前からアーミーワスプと言う凶暴な蜂の魔物がハニービーを狙って近くに住み着いてしまいまして。日々ハニービーが捕食されて数が減っていっており、蜂蜜を取りにくる者も襲われる様になってしまったのです。」
そのアーミーワスプのせいで蜂蜜採取どころでは無いと言う。
普段なら需要もあるのでハニービーの依頼は常設されているのだが、アーミーワスプのせいで一時的に取り下げているらしい。
「酷いの!許せないの!」
極上蜂蜜を作るハニービーが虐められていると聞いてホッコが憤慨している。
「倒せばいいじゃないか?」
「そう簡単にはいかないんですよ。アーミーワスプは単独でもDランクの強さを持つ魔物なのですが、その脅威は集団性にあります。一斉に攻めてこられたら高ランクの魔物並みに厄介なんです。」
集団行動する習性を持つ魔物の厄介なところだ。
単独ではランクが低くても、数が多くなれば脅威度は高まる。
「高ランク冒険者に依頼しないのか?」
Aランク帯の冒険者ならば魔物が集団で挑んできてもなんとかするだろう。
王都で知り合ったAランクパーティー美酒の宴でも問題無さそうに感じる。
「ただ強いだけでも困るんです。ハニービーの巣の近くなので、アーミーワスプを倒している最中にハニービーや巣を巻き込んでしまうと蜂蜜を取れなくなってしまいます。」
「何故だ?」
「ハニービーは友好的な魔物なんです。蜜の材料となる花畑を人が管理して育てており、その代わりに蜂蜜を譲ってもらっているんです。」
魔物の中には非常に珍しいがテイムしていなくても友好的な魔物がいる。
ハニービーもその内の一つだ。
自分達にとって重要な花を育ててくれる代わりに蜂蜜を提供してお互いの関係性を築いている。
「つまり誤って攻撃すれば敵対されると言う事か。」
「はい。なので派遣した冒険者が慎重にアーミーワスプを駆除しているのですが、数が多くて処理が間に合っていないんです。」
友好的と言っても相手は魔物だ。
攻撃すれば当然敵対したと見なされて反撃してくる。
なのでアーミーワスプの駆除は慎重にやらなければならない。
「ハニービーに配慮してアーミーワスプの巣に直接乗り込んで殲滅する為に増援の高ランク冒険者の方を送りたいのですが、別の依頼で出払っているので解決にはもう少し掛かりそうなんですよ。」
ギルドとしても早めに解決したい案件なのだが受けられる冒険者がいないのだ。
巣の中となれば狭い場所で多くの魔物と戦う事になるので万全な体制で挑みたい。
「ふむ、既に冒険者を送り込んではいるのか。」
「主様、ハニービーが可哀想なの。助けてあげてほしいの。」
「そうだな、解決しないと我らも極上蜂蜜が手に入らない訳だしな。」
キュールネに聞いて今日は極上蜂蜜を持ち帰ろうと言う気持ちでギルドにやってきたのだ。
ホッコも食べたい様であり、手ぶらで帰るつもりは無い。
「討伐依頼を受けると言う事ですか?」
「ああ、手っ取り早く殲滅してハニービーを救ってやろう。」
「さすが主様なの!」
ジルがいれば極上蜂蜜は手に入ったも同然だ。
それは従魔であるホッコが一番よく分かっている。
「一応アーミーワスプの討伐依頼はBランクの依頼なのですが。」
アーミーワスプはジルと同じDランクの魔物ではあるが、集団でありハニービーの巣に近い事を考慮して難易度が上がっていた。
「ならば依頼を受けずに勝手に行くとするか。偶然訪れた森で襲ってきた蜂を殲滅するだけだからな。」
「そうなりますよね。と言ってもあれだけのグレートバッファローを討伐した方ですから実力は疑いようもありません。アーミーワスプの件はギルドからの指名依頼としておきます。」
ユメノが素早く依頼書を作成して手続きをしてくれた。
指名依頼なので報酬も高くてジルのやる気も自然と上がる。
上機嫌でギルドを後にした二人は早速蜂達がいる森林地帯を目指した。
キュールネから得た情報のハニービーの依頼を探す。
「無いな。」
「どこにも無いの。」
Dランク以外の依頼ボードも全て確認したが、ハニービーの依頼書が無かった。
大体の場所はキュールネが教えてくれたので分かっているが、出来れば依頼書による正確な位置情報が欲しいところだ。
「ジルさん、何かお困りですか?」
「ユメノか。受付の仕事はいいのか?」
ジルに声を掛けてきたのは王都の冒険者ギルド受付嬢のユメノだ。
王都で依頼をする時はユメノが対応してくれているので専属受付嬢の様になっている。
「ピークタイムは過ぎていますから受付嬢が全員待機していなくても問題無い時間帯なんですよ。それに依頼書を探し回っている様子が受付から見えましたので。」
様々なランク帯の依頼ボードを確認している姿が受付から見えたので気になったのだろう。
「知り合いから聞いてハニービー関連の依頼を受けようと思ってな。」
「ハニービーと言うと、極上蜂蜜が狙いですね?」
「極上蜂蜜?」
「あれ?違いました?ハニービーが作る蜂蜜の事ですけど。」
どうやらハニービーの巣から得られる蜂蜜は極上蜂蜜と呼ばれているらしい。
キュールネは蜂蜜としか言っていなかったのだがそれの事だろう。
「ほう、そう言う名前なのか。合っているぞ。我はその極上蜂蜜を狙っている。」
「それでパンケーキを作るの!」
「あらら、タイミングが悪かったですね。普段であれば採取依頼として常に張り出されているのですけど。」
極上蜂蜜を使ったパンケーキを思い浮かべてテンションの上がっているホッコだが、それを見たユメノが申し訳無さそうに呟く。
「何かあったのか?」
「実は少し前からアーミーワスプと言う凶暴な蜂の魔物がハニービーを狙って近くに住み着いてしまいまして。日々ハニービーが捕食されて数が減っていっており、蜂蜜を取りにくる者も襲われる様になってしまったのです。」
そのアーミーワスプのせいで蜂蜜採取どころでは無いと言う。
普段なら需要もあるのでハニービーの依頼は常設されているのだが、アーミーワスプのせいで一時的に取り下げているらしい。
「酷いの!許せないの!」
極上蜂蜜を作るハニービーが虐められていると聞いてホッコが憤慨している。
「倒せばいいじゃないか?」
「そう簡単にはいかないんですよ。アーミーワスプは単独でもDランクの強さを持つ魔物なのですが、その脅威は集団性にあります。一斉に攻めてこられたら高ランクの魔物並みに厄介なんです。」
集団行動する習性を持つ魔物の厄介なところだ。
単独ではランクが低くても、数が多くなれば脅威度は高まる。
「高ランク冒険者に依頼しないのか?」
Aランク帯の冒険者ならば魔物が集団で挑んできてもなんとかするだろう。
王都で知り合ったAランクパーティー美酒の宴でも問題無さそうに感じる。
「ただ強いだけでも困るんです。ハニービーの巣の近くなので、アーミーワスプを倒している最中にハニービーや巣を巻き込んでしまうと蜂蜜を取れなくなってしまいます。」
「何故だ?」
「ハニービーは友好的な魔物なんです。蜜の材料となる花畑を人が管理して育てており、その代わりに蜂蜜を譲ってもらっているんです。」
魔物の中には非常に珍しいがテイムしていなくても友好的な魔物がいる。
ハニービーもその内の一つだ。
自分達にとって重要な花を育ててくれる代わりに蜂蜜を提供してお互いの関係性を築いている。
「つまり誤って攻撃すれば敵対されると言う事か。」
「はい。なので派遣した冒険者が慎重にアーミーワスプを駆除しているのですが、数が多くて処理が間に合っていないんです。」
友好的と言っても相手は魔物だ。
攻撃すれば当然敵対したと見なされて反撃してくる。
なのでアーミーワスプの駆除は慎重にやらなければならない。
「ハニービーに配慮してアーミーワスプの巣に直接乗り込んで殲滅する為に増援の高ランク冒険者の方を送りたいのですが、別の依頼で出払っているので解決にはもう少し掛かりそうなんですよ。」
ギルドとしても早めに解決したい案件なのだが受けられる冒険者がいないのだ。
巣の中となれば狭い場所で多くの魔物と戦う事になるので万全な体制で挑みたい。
「ふむ、既に冒険者を送り込んではいるのか。」
「主様、ハニービーが可哀想なの。助けてあげてほしいの。」
「そうだな、解決しないと我らも極上蜂蜜が手に入らない訳だしな。」
キュールネに聞いて今日は極上蜂蜜を持ち帰ろうと言う気持ちでギルドにやってきたのだ。
ホッコも食べたい様であり、手ぶらで帰るつもりは無い。
「討伐依頼を受けると言う事ですか?」
「ああ、手っ取り早く殲滅してハニービーを救ってやろう。」
「さすが主様なの!」
ジルがいれば極上蜂蜜は手に入ったも同然だ。
それは従魔であるホッコが一番よく分かっている。
「一応アーミーワスプの討伐依頼はBランクの依頼なのですが。」
アーミーワスプはジルと同じDランクの魔物ではあるが、集団でありハニービーの巣に近い事を考慮して難易度が上がっていた。
「ならば依頼を受けずに勝手に行くとするか。偶然訪れた森で襲ってきた蜂を殲滅するだけだからな。」
「そうなりますよね。と言ってもあれだけのグレートバッファローを討伐した方ですから実力は疑いようもありません。アーミーワスプの件はギルドからの指名依頼としておきます。」
ユメノが素早く依頼書を作成して手続きをしてくれた。
指名依頼なので報酬も高くてジルのやる気も自然と上がる。
上機嫌でギルドを後にした二人は早速蜂達がいる森林地帯を目指した。
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