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56章
元魔王様と魅了で敵対 3
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シキがオークションに参加するのが明日となると時間が無いので早速依頼を見にギルドに向かった。
ジル達も出発が明後日に控えているので、前日にはあまりバタバタしたくはない為、金策は今日で終わらせる予定である。
「それにしてもキュールネまで付いてきたがるとはな。」
「私も暇を持て余していましたから。」
ジル達に同行して依頼を共に受けるとキュールネが言い出したのだ。
暇を持て余していたのも事実ではあるが、明後日に出発を控えているのにジル達が何か問題を起こしてしまわない為の監視目的でもある。
「冒険者の登録はしているのか?」
「昔使っていた物であればカードを持っていますよ。」
取り出した冒険者カードのランクの部分だけを見せてくれる。
「実力者なのは知っていたがAランクだったか。」
「全く依頼を受けていなかったので実力は鈍っているかもしれませんけれど現役の頃はAランクでしたね。」
「鈍っている様には見えないけどな。」
人外と呼ばれるSランクを除けば冒険者のトップと言えるのはAランクだ。
そのランク帯にキュールネは相応しいとジルは思っているので納得のランクである。
「あれ?ジルさん?」
「よう、ユメノ。」
ギルドに入ると直ぐに受付嬢のユメノが気が付いて声を掛けてくる。
「どうかされたんですか?また訓練ですか?」
「いや、少し金が必要になってな。良い依頼が無いか見にきたのだ。」
「もう受けないと言う話しではありませんでしたか?」
この前ユメノにセダンに戻るから依頼はもう受けないと伝えていた件の事だろう。
「事情が変わったのだ。別に我が依頼を受けても問題無いだろう?」
「当然それはそうなので助かりますが、おや?」
ユメノがジルの後ろで控えていたキュールネを見て首を傾げる。
「どうされましたか?」
「いえ、どこかで見覚えのある方だと思いまして。」
「気のせいでしょう。」
ユメノが思い出す様に悩んでいるがキュールネは否定する。
「キュールネは前に冒険者をしていたからその時ではないか?」
「キュールネさん?キュールネさん…キュールネさん。」
「あの、思い出そうとしなくてもいいのですが。」
キュールネの言葉が聞こえていないのかユメノは必死に記憶を遡っている。
そして待つ事数十秒、ユメノがポンと手を叩いて顔を上げる。
「思い出しました!キュールネさんってあの剣舞の…。」
「それ以上は大丈夫です。」
ユメノの言葉を遮る様にキュールネが言葉を被せる。
「成る程、二つ名を貰う程の実力だった訳か。」
「剣舞かっこいいの!」
「はぁ。」
ジルとホッコに二つ名を知られてキュールネが額に手を当てながら溜め息を吐く。
どうやら聞かれたくなかった様だ。
「あれ?なんかすみません?」
「いいのです。私が個人的に恥ずかしいと思っているだけなので。」
ユメノは特に悪くない。
恨むのであれば当時の自分にそんな二つ名を授けた周りの冒険者やギルドの者達だ。
「これからは剣舞のキュールネとでも呼んで…。」
「ジル様、それは絶対におやめ下さい。」
「冗談だ。」
珍しくキュールネが鬼気迫る表情で言うので揶揄うのはやめておいた。
「さて、では依頼ボードを見にいくか。」
「ジルさん、少しお尋ねしたいのですが、金策が目的となるとDランクの依頼は受けませんよね?」
依頼ボードにいくジルを呼び止めて確認する。
「いや?Dランクの依頼は受けるぞ?その途中で高ランクの魔物が偶々近くにいて偶々襲ってきたら偶々迎撃してしまうかもしれないけどな。」
「その茶番まだ使うんですか?」
「そんな事をしていたのですね。」
ユメノとキュールネに少し呆れた様な視線を向けられる。
「私の前では誤魔化さなくてもいいですよ。そこで提案なのですが高ランクの納品依頼で何か達成出来そうなものを受けていきませんか?キュールネさんがいれば受けられますし。」
ユメノとしてはランク以上に実力のあるジルにDランクの依頼を受けさせるのは勿体無いと考えていた。
それならばせっかくAランク冒険者のキュールネがいるので、キュールネが受けた納品依頼をジルに達成してもらおうとした。
「だがキュールネは暫く冒険者として活動していなかった。それでも冒険者カードは取り消されていないのか?」
冒険者には身分証の代わりとなる冒険者カードの維持の為に定期的な依頼が義務付けられている。
しかしキュールネはトゥーリのメイドとなってから暫く冒険者としての活動はしていなかったと言う。
「二つ名持ち程の実力者となると定期的な依頼を受けていなくても冒険者カードはそのままにしておきますよ。ギルドとしても有能な冒険者を簡単に手放したくはないですし、指名依頼や緊急の依頼だけならば受けて頂けたりしますから。」
「成る程な。」
「それでは早速納品依頼を集めてきますからお待ち下さい。」
ユメノが受付にジル達を残して依頼ボードの方に依頼書を回収しに向かった。
ジル達も出発が明後日に控えているので、前日にはあまりバタバタしたくはない為、金策は今日で終わらせる予定である。
「それにしてもキュールネまで付いてきたがるとはな。」
「私も暇を持て余していましたから。」
ジル達に同行して依頼を共に受けるとキュールネが言い出したのだ。
暇を持て余していたのも事実ではあるが、明後日に出発を控えているのにジル達が何か問題を起こしてしまわない為の監視目的でもある。
「冒険者の登録はしているのか?」
「昔使っていた物であればカードを持っていますよ。」
取り出した冒険者カードのランクの部分だけを見せてくれる。
「実力者なのは知っていたがAランクだったか。」
「全く依頼を受けていなかったので実力は鈍っているかもしれませんけれど現役の頃はAランクでしたね。」
「鈍っている様には見えないけどな。」
人外と呼ばれるSランクを除けば冒険者のトップと言えるのはAランクだ。
そのランク帯にキュールネは相応しいとジルは思っているので納得のランクである。
「あれ?ジルさん?」
「よう、ユメノ。」
ギルドに入ると直ぐに受付嬢のユメノが気が付いて声を掛けてくる。
「どうかされたんですか?また訓練ですか?」
「いや、少し金が必要になってな。良い依頼が無いか見にきたのだ。」
「もう受けないと言う話しではありませんでしたか?」
この前ユメノにセダンに戻るから依頼はもう受けないと伝えていた件の事だろう。
「事情が変わったのだ。別に我が依頼を受けても問題無いだろう?」
「当然それはそうなので助かりますが、おや?」
ユメノがジルの後ろで控えていたキュールネを見て首を傾げる。
「どうされましたか?」
「いえ、どこかで見覚えのある方だと思いまして。」
「気のせいでしょう。」
ユメノが思い出す様に悩んでいるがキュールネは否定する。
「キュールネは前に冒険者をしていたからその時ではないか?」
「キュールネさん?キュールネさん…キュールネさん。」
「あの、思い出そうとしなくてもいいのですが。」
キュールネの言葉が聞こえていないのかユメノは必死に記憶を遡っている。
そして待つ事数十秒、ユメノがポンと手を叩いて顔を上げる。
「思い出しました!キュールネさんってあの剣舞の…。」
「それ以上は大丈夫です。」
ユメノの言葉を遮る様にキュールネが言葉を被せる。
「成る程、二つ名を貰う程の実力だった訳か。」
「剣舞かっこいいの!」
「はぁ。」
ジルとホッコに二つ名を知られてキュールネが額に手を当てながら溜め息を吐く。
どうやら聞かれたくなかった様だ。
「あれ?なんかすみません?」
「いいのです。私が個人的に恥ずかしいと思っているだけなので。」
ユメノは特に悪くない。
恨むのであれば当時の自分にそんな二つ名を授けた周りの冒険者やギルドの者達だ。
「これからは剣舞のキュールネとでも呼んで…。」
「ジル様、それは絶対におやめ下さい。」
「冗談だ。」
珍しくキュールネが鬼気迫る表情で言うので揶揄うのはやめておいた。
「さて、では依頼ボードを見にいくか。」
「ジルさん、少しお尋ねしたいのですが、金策が目的となるとDランクの依頼は受けませんよね?」
依頼ボードにいくジルを呼び止めて確認する。
「いや?Dランクの依頼は受けるぞ?その途中で高ランクの魔物が偶々近くにいて偶々襲ってきたら偶々迎撃してしまうかもしれないけどな。」
「その茶番まだ使うんですか?」
「そんな事をしていたのですね。」
ユメノとキュールネに少し呆れた様な視線を向けられる。
「私の前では誤魔化さなくてもいいですよ。そこで提案なのですが高ランクの納品依頼で何か達成出来そうなものを受けていきませんか?キュールネさんがいれば受けられますし。」
ユメノとしてはランク以上に実力のあるジルにDランクの依頼を受けさせるのは勿体無いと考えていた。
それならばせっかくAランク冒険者のキュールネがいるので、キュールネが受けた納品依頼をジルに達成してもらおうとした。
「だがキュールネは暫く冒険者として活動していなかった。それでも冒険者カードは取り消されていないのか?」
冒険者には身分証の代わりとなる冒険者カードの維持の為に定期的な依頼が義務付けられている。
しかしキュールネはトゥーリのメイドとなってから暫く冒険者としての活動はしていなかったと言う。
「二つ名持ち程の実力者となると定期的な依頼を受けていなくても冒険者カードはそのままにしておきますよ。ギルドとしても有能な冒険者を簡単に手放したくはないですし、指名依頼や緊急の依頼だけならば受けて頂けたりしますから。」
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「それでは早速納品依頼を集めてきますからお待ち下さい。」
ユメノが受付にジル達を残して依頼ボードの方に依頼書を回収しに向かった。
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