480 / 1,122
56章
元魔王様と魅了で敵対 5
しおりを挟む
ミスリル鉱石を含めた納品物を渡し終えたジルとユメノは受付に戻ってくる。
「まさかあのミスリル鉱石に出会えるとは思いませんでした。あれはどこの工房も欲しがると思うのでとても助かります。」
ユメノが満足そうな笑顔で言う。
売るだけでなく交渉にも使えそうなミスリル鉱石なので重宝する事間違い無しだ。
ジルがそんな物を持っているなんて知らなかったので嬉しい誤算である。
「そんな良い鉱石を譲った我に良さげな依頼を紹介してもらいたいな。」
「え?依頼ですか?まだ受けるんですか?」
納品依頼をかなりの数消化してくれたジルには大金が入る筈だ。
これ以上依頼を受けるとは思わなかった。
「当然だ、まだ今日と言う時間が余っているからな。納品依頼以外にも受けて報酬を得たいところだ。」
ここで帰っても特にやる事が無いのでどうせなら身入りの良い依頼を受けてから帰りたい。
ダンジョンコアの欠片と言う素材は滅多に出回らないのでどれくらいの額まで上がるか分からない為、資金は多く確保しておくに越した事は無い。
「そんなにお金が必要って一体何を買うんですか?」
「詮索はいいから依頼を紹介してくれ。」
「依頼ですか、当然高ランクの方がいいんですよね?」
「報酬は高ければ高い程いい。」
キュールネの冒険者カードで普段受けられない高ランクの依頼が普通に受けられるのであれば、報酬が段違いに高い高ランクの依頼を受けたい。
「うーん、依頼ボードに貼り出されている物でもいいんですけど、何か良い依頼があったかどうか。」
引き出しから何枚かの依頼書を取り出して受付に広げる。
「それも依頼書か?」
「ボードにこれから貼る依頼や急ぎでは無い依頼等ですね。」
まだ貼られる前なので冒険者の知らない依頼書となる。
依頼ボードの捌け具合や納期を見て受付嬢が貼り出すのだ。
「ならば既に貼り出されているものにそれも含めて高額な報酬の依頼を頼む。」
「何でもいいんですか?」
「場所が分かっている討伐依頼が手っ取り早くて助かるな。その場所も王都近辺であれば望ましい。」
日帰りで終わらせたいので遠い場所は困る。
キュールネがいるので魔法による爆速移動も使用出来無いので王都近辺だと有り難い。
「注文が多いですね…。そんな都合の良い依頼は…あったかもしれません。」
依頼書の中から一つを掴んで持ち上げる。
「お、どんな依頼だ?」
「これです。場所は王都近郊の街道付近。討伐対象はおそらくインプですね。」
「おそらく?」
「まだ確定情報ではないんですよ。それらしい姿をその場所で目撃したと言う話しがギルドに持ち込まれただけなんです。」
そう言って依頼書を渡してくる。
依頼書は調査依頼となっているが、討伐しても構わないらしい。
どちらでも依頼達成となるが討伐の方が当然報酬が高い。
「ならば実際にはいない可能性もあるか。」
「冒険者からの情報なので可能性は高いと思うんですけどね。もし本当であればあまり放置は出来ませんし。」
「インプは仲間を呼び寄せる習性があるからな。」
放置すれば仲間を呼び寄せて対処が厄介になってしまう。
そうなる前に片付けたい魔物だ。
「それに魔法が得意な魔物ですからね。ある程度の力量を持った方でないと向かわせられません。本当は高ランクの冒険者の手が空いたら指名依頼を出す予定だったんです。」
「そんなに警戒する程か?」
ジルにとってはそんなに警戒する魔物ではないと言う印象だ。
インプは多少魔法が使えるくらいの魔物と言う認識である。
「数が分かりませんからね。既に仲間を呼び寄せていた場合、囲まれて魔法の集中砲火を浴びる様な事になってしまうかもしれません。」
単独ならばそんなに脅威では無くても集まれば厄介になる。
同ランクの冒険者では対処が難しいだろうとのギルドの判断だ。
「確かに多いと厄介かもな。報酬は数が多ければその分増える感じか?」
「その予定です。ですがインプがいるかの街道調査、早期解決への協力と言う事で多少色を付けておきますよ。ミスリル鉱石の事もありますし。」
まだ貼り出される前だったのでユメノの方で多少報酬を上乗せしてくれるらしい。
ミスリル鉱石の存在がとても効いている様だ。
「さすがに話しが分かるな。よし、インプ討伐の依頼を受けるとしよう。」
「分かりました、ジルさんなら大丈夫だとは思いますけどお気を付けて。」
ユメノに依頼書を処理してもらって、酒場にいるホッコとキュールネを連れてインプがいるかもしれないと言う街道を目指した。
「まさかあのミスリル鉱石に出会えるとは思いませんでした。あれはどこの工房も欲しがると思うのでとても助かります。」
ユメノが満足そうな笑顔で言う。
売るだけでなく交渉にも使えそうなミスリル鉱石なので重宝する事間違い無しだ。
ジルがそんな物を持っているなんて知らなかったので嬉しい誤算である。
「そんな良い鉱石を譲った我に良さげな依頼を紹介してもらいたいな。」
「え?依頼ですか?まだ受けるんですか?」
納品依頼をかなりの数消化してくれたジルには大金が入る筈だ。
これ以上依頼を受けるとは思わなかった。
「当然だ、まだ今日と言う時間が余っているからな。納品依頼以外にも受けて報酬を得たいところだ。」
ここで帰っても特にやる事が無いのでどうせなら身入りの良い依頼を受けてから帰りたい。
ダンジョンコアの欠片と言う素材は滅多に出回らないのでどれくらいの額まで上がるか分からない為、資金は多く確保しておくに越した事は無い。
「そんなにお金が必要って一体何を買うんですか?」
「詮索はいいから依頼を紹介してくれ。」
「依頼ですか、当然高ランクの方がいいんですよね?」
「報酬は高ければ高い程いい。」
キュールネの冒険者カードで普段受けられない高ランクの依頼が普通に受けられるのであれば、報酬が段違いに高い高ランクの依頼を受けたい。
「うーん、依頼ボードに貼り出されている物でもいいんですけど、何か良い依頼があったかどうか。」
引き出しから何枚かの依頼書を取り出して受付に広げる。
「それも依頼書か?」
「ボードにこれから貼る依頼や急ぎでは無い依頼等ですね。」
まだ貼られる前なので冒険者の知らない依頼書となる。
依頼ボードの捌け具合や納期を見て受付嬢が貼り出すのだ。
「ならば既に貼り出されているものにそれも含めて高額な報酬の依頼を頼む。」
「何でもいいんですか?」
「場所が分かっている討伐依頼が手っ取り早くて助かるな。その場所も王都近辺であれば望ましい。」
日帰りで終わらせたいので遠い場所は困る。
キュールネがいるので魔法による爆速移動も使用出来無いので王都近辺だと有り難い。
「注文が多いですね…。そんな都合の良い依頼は…あったかもしれません。」
依頼書の中から一つを掴んで持ち上げる。
「お、どんな依頼だ?」
「これです。場所は王都近郊の街道付近。討伐対象はおそらくインプですね。」
「おそらく?」
「まだ確定情報ではないんですよ。それらしい姿をその場所で目撃したと言う話しがギルドに持ち込まれただけなんです。」
そう言って依頼書を渡してくる。
依頼書は調査依頼となっているが、討伐しても構わないらしい。
どちらでも依頼達成となるが討伐の方が当然報酬が高い。
「ならば実際にはいない可能性もあるか。」
「冒険者からの情報なので可能性は高いと思うんですけどね。もし本当であればあまり放置は出来ませんし。」
「インプは仲間を呼び寄せる習性があるからな。」
放置すれば仲間を呼び寄せて対処が厄介になってしまう。
そうなる前に片付けたい魔物だ。
「それに魔法が得意な魔物ですからね。ある程度の力量を持った方でないと向かわせられません。本当は高ランクの冒険者の手が空いたら指名依頼を出す予定だったんです。」
「そんなに警戒する程か?」
ジルにとってはそんなに警戒する魔物ではないと言う印象だ。
インプは多少魔法が使えるくらいの魔物と言う認識である。
「数が分かりませんからね。既に仲間を呼び寄せていた場合、囲まれて魔法の集中砲火を浴びる様な事になってしまうかもしれません。」
単独ならばそんなに脅威では無くても集まれば厄介になる。
同ランクの冒険者では対処が難しいだろうとのギルドの判断だ。
「確かに多いと厄介かもな。報酬は数が多ければその分増える感じか?」
「その予定です。ですがインプがいるかの街道調査、早期解決への協力と言う事で多少色を付けておきますよ。ミスリル鉱石の事もありますし。」
まだ貼り出される前だったのでユメノの方で多少報酬を上乗せしてくれるらしい。
ミスリル鉱石の存在がとても効いている様だ。
「さすがに話しが分かるな。よし、インプ討伐の依頼を受けるとしよう。」
「分かりました、ジルさんなら大丈夫だとは思いますけどお気を付けて。」
ユメノに依頼書を処理してもらって、酒場にいるホッコとキュールネを連れてインプがいるかもしれないと言う街道を目指した。
18
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
【完結保証】僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜
リョウ
ファンタジー
僕は十年程闘病の末、あの世に。
そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?
幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。
※画像はAI作成しました。
※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。
※2026年半ば過ぎ完結予定。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる