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56章
元魔王様と魅了で敵対 10
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自分の使っていた剣が折れてしまってホッコは落ち込む。
ジルに貰ってからずっと使い続けていたのでショックなのだろう。
「我が吹き飛ばす時に少し強く当ててしまったのかもしれん。悪かったなホッコ。」
「主様は悪くないの。そもそもホッコが操られたのが悪いの。」
自分の落ち度だと言うが悲しんでいるのは伝わってくる。
「それはそうだな。」
「私もそう思います。」
「二人共酷いの。」
事実なのだがそうはっきりと言われるとホッコも悲しみながらムッとしている。
少しは元気が出た様だ。
「とは言え新しい武器は必要だろう。これを機会に良い武器を作ってみるか。」
「良い武器なの?」
「ああ、今までホッコが使っていたのは収納してあった性能が少し良い程度の武器だったからな。我の銀月の様にホッコ専用の武器を作るとしよう。」
ジルにとっては壊れても特に問題無い武器を最初に渡したのだが、思いの外ホッコが剣での戦いを楽しんでいて、そこまで使い込むとは思っていなかった。
なので壊れたのを良い機会として武器の新調を提案する。
「でもセダンに戻るのはまだ先なの。」
「ダナンに頼むとなるとそうなるな。」
ジル、ナキナ、タイプBの武器を作ってくれたエルダードワーフのダナンが拠点としているのはセダンの街だ。
今は王都なので戻るのはまだまだ先の話しである。
「キュールネ、王都で有名な鍛治師とかいないか?ドワーフ並みに腕の良い職人が望ましい。」
ダナンと同じレベルの武器を作れるならここで作っても構わない。
これだけ広い王都なら優秀な鍛治師の一人くらいはいそうだ。
「王都でですか。難しい注文ですね。」
キュールネが王都の知り合いを思い出しながら呟く。
「直ぐに思い付く鍛治師は何人かいますがドワーフには劣ると思われます。それにもう直ぐ帰るのですから依頼しても出発までに間に合わないと思いますよ?」
武器を一から打つとなるとそれなりに時間が掛かる。
もう出発の時間は決まっているので依頼しても帰るまでに完成しない。
「そうなるとダナンに頼むのが妥当か。」
「セダンまで我慢なの。」
「代わりの武器ならあるからそれで我慢してくれ。」
無限倉庫の中にはいつ手に入れたかも覚えていない使わない武器が大量に入っている。
なので新しい武器を与えるのは簡単だ。
「一つ質問なのですが、鍛治師でなくてはいけませんか?」
キュールネが小さく手を上げてジルに尋ねる。
「どう言う意味だ?」
「武器を作れるのであれば鍛治師でなくても構わないのかと思いまして。それであれば王都に優秀な知り合いがいます。」
鍛治師では無いが武器を作れる優秀な職人に心当たりがあるらしい。
「鍛治師じゃないのに武器を作れるのか?」
「はい、その方は混成装具師と名乗っています。特殊なスキルで物や素材を混ぜ合わせて新たな物を生み出す事が出来るのです。」
聞いた事が無い役職だ。
おそらく自分がそう名乗っているだけだろう。
「そのスキルとは?」
「確か混成と言う名のスキルだった筈です。」
「聞いた事が無いな。融合のスキルと似た様なものか?」
ジルも融合のスキルなら所持している。
ベースとなる物に素材を消費して力を付加するスキルだ。
「本人曰く融合の様な混ぜ合わせるスキルの中でも最高クラスのスキルだと言っていました。素材さえあれば何でも作り出せるかららしいですよ。」
ジルも初めて聞くスキルなのだが随分と破格の内容だ。
「随分と自信がある様だな。ならばその者にホッコの武器を作ってもらうとするか。」
「楽しみなの!」
融合と似たスキルならば直ぐに武器を完成させる事も出来そうなので、今日中に作ってもらえるかもしれない。
「一応戻り次第連絡してみます。それと紹介しておいてなんですが、もしかすると断られるかもしれないので、その時は諦めて下さい。」
「ん?店に訪れれば作ってくれるのではないのか?」
「あの方はとても気分屋な性格なんです。気分が乗らなければ王族の依頼でさえ断る様な人なので。」
王族の依頼まで断るとは中々気難しい性格の様だ。
普通理由も無くそんな事をすれば不敬だと言われてもおかしくないが随分と肝が据わっている。
どこかの元魔王の様である。
「つまりその気にさせればいいと言う事か。」
「はい、物欲が凄まじいので欲しがっている物をあげれば二つ返事で作ってくれると思います。」
欲する物を提示出来れば勝機はあるとキュールネが教えてくれる。
「何でも作れるのに欲しい物が多いのか?」
「何でも作れるだけで作る為の素材が無ければ何も作れませんからね。貴重な素材を集めるのは大変なので欲している物も多いのです。」
破格のスキルであっても使用する条件は中々難しそうだ。
「成る程な。取り敢えず倒した魔物を回収してギルドへ報告に向かうか。その間にキュールネは連絡してみてくれ。」
「畏まりました。」
膨大な魔物の死体や身体が焼けて残った魔石を無限倉庫に収納してジル達は王都に戻った。
ジルに貰ってからずっと使い続けていたのでショックなのだろう。
「我が吹き飛ばす時に少し強く当ててしまったのかもしれん。悪かったなホッコ。」
「主様は悪くないの。そもそもホッコが操られたのが悪いの。」
自分の落ち度だと言うが悲しんでいるのは伝わってくる。
「それはそうだな。」
「私もそう思います。」
「二人共酷いの。」
事実なのだがそうはっきりと言われるとホッコも悲しみながらムッとしている。
少しは元気が出た様だ。
「とは言え新しい武器は必要だろう。これを機会に良い武器を作ってみるか。」
「良い武器なの?」
「ああ、今までホッコが使っていたのは収納してあった性能が少し良い程度の武器だったからな。我の銀月の様にホッコ専用の武器を作るとしよう。」
ジルにとっては壊れても特に問題無い武器を最初に渡したのだが、思いの外ホッコが剣での戦いを楽しんでいて、そこまで使い込むとは思っていなかった。
なので壊れたのを良い機会として武器の新調を提案する。
「でもセダンに戻るのはまだ先なの。」
「ダナンに頼むとなるとそうなるな。」
ジル、ナキナ、タイプBの武器を作ってくれたエルダードワーフのダナンが拠点としているのはセダンの街だ。
今は王都なので戻るのはまだまだ先の話しである。
「キュールネ、王都で有名な鍛治師とかいないか?ドワーフ並みに腕の良い職人が望ましい。」
ダナンと同じレベルの武器を作れるならここで作っても構わない。
これだけ広い王都なら優秀な鍛治師の一人くらいはいそうだ。
「王都でですか。難しい注文ですね。」
キュールネが王都の知り合いを思い出しながら呟く。
「直ぐに思い付く鍛治師は何人かいますがドワーフには劣ると思われます。それにもう直ぐ帰るのですから依頼しても出発までに間に合わないと思いますよ?」
武器を一から打つとなるとそれなりに時間が掛かる。
もう出発の時間は決まっているので依頼しても帰るまでに完成しない。
「そうなるとダナンに頼むのが妥当か。」
「セダンまで我慢なの。」
「代わりの武器ならあるからそれで我慢してくれ。」
無限倉庫の中にはいつ手に入れたかも覚えていない使わない武器が大量に入っている。
なので新しい武器を与えるのは簡単だ。
「一つ質問なのですが、鍛治師でなくてはいけませんか?」
キュールネが小さく手を上げてジルに尋ねる。
「どう言う意味だ?」
「武器を作れるのであれば鍛治師でなくても構わないのかと思いまして。それであれば王都に優秀な知り合いがいます。」
鍛治師では無いが武器を作れる優秀な職人に心当たりがあるらしい。
「鍛治師じゃないのに武器を作れるのか?」
「はい、その方は混成装具師と名乗っています。特殊なスキルで物や素材を混ぜ合わせて新たな物を生み出す事が出来るのです。」
聞いた事が無い役職だ。
おそらく自分がそう名乗っているだけだろう。
「そのスキルとは?」
「確か混成と言う名のスキルだった筈です。」
「聞いた事が無いな。融合のスキルと似た様なものか?」
ジルも融合のスキルなら所持している。
ベースとなる物に素材を消費して力を付加するスキルだ。
「本人曰く融合の様な混ぜ合わせるスキルの中でも最高クラスのスキルだと言っていました。素材さえあれば何でも作り出せるかららしいですよ。」
ジルも初めて聞くスキルなのだが随分と破格の内容だ。
「随分と自信がある様だな。ならばその者にホッコの武器を作ってもらうとするか。」
「楽しみなの!」
融合と似たスキルならば直ぐに武器を完成させる事も出来そうなので、今日中に作ってもらえるかもしれない。
「一応戻り次第連絡してみます。それと紹介しておいてなんですが、もしかすると断られるかもしれないので、その時は諦めて下さい。」
「ん?店に訪れれば作ってくれるのではないのか?」
「あの方はとても気分屋な性格なんです。気分が乗らなければ王族の依頼でさえ断る様な人なので。」
王族の依頼まで断るとは中々気難しい性格の様だ。
普通理由も無くそんな事をすれば不敬だと言われてもおかしくないが随分と肝が据わっている。
どこかの元魔王の様である。
「つまりその気にさせればいいと言う事か。」
「はい、物欲が凄まじいので欲しがっている物をあげれば二つ返事で作ってくれると思います。」
欲する物を提示出来れば勝機はあるとキュールネが教えてくれる。
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