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60章
元魔王様と浮島待機組の現状報告 7
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レイアとテスラは久々にジルと会えて吸血と吸精で満足したのか魔の森に戻っていった。
タイプCもタイプBを探しに行ったのでそれらを見送って次の報告を聞くとする。
「次は妾の番じゃ。」
そう言って名乗りをあげたのはナキナだ。
「シキと同じく何か実験でもしたのか?」
「手伝いは普段からしておるが、まだ自分で何かをしたりはしておらんのう。するとしてももう少し興味が出る様な事を探してからじゃな。」
普段から護衛として色々と手伝わされているが今はそれで充分らしい。
そもそもシキの手伝いが忙しくてそんな暇が無い可能性もある。
「では何の報告だ?」
「ついに妾にも目覚めたのじゃ!新しいスキルが!」
ナキナが拳を握り締めて感激しながらそう語る。
「ほう、スキルか。良かったじゃないか。」
「うむ、ずっと待ち侘びておったからのう。」
「それもただのスキルじゃないのです。始祖の血を色濃く受け継ぐ鬼人族にしか得られない特別なスキルなのです。」
スキルの中には種族固有のスキルもあって、他の種族では覚えられない。
今回ナキナが得たスキルも鬼人族の限られた者だけが得られる特別な類いのスキルらしい。
「どんなスキルなんだ?」
「妾のお婆様が持っている様なスキルじゃな。」
「キクナの持っていたスキルと言うと、占天術・天啓だったか?」
「そうじゃ。」
鬼人族の集落を訪れた際に教えられたが、未来の出来事を断片的な単語で予知出来るスキルだ。
そのスキルによってジルが滞在する事となり、鬼人族の集落を救う事が出来た。
「妾のも同じ系統のスキルだとは思うのじゃが名前がまだ分かっておらぬ。」
「そうか、鑑定する手段が無かったか。」
「だからジル様を待っていたのです。」
万能鑑定を使えるのはジルだけだ。
契約精霊であるシキでも使えるのは無限倉庫と異世界通販だけとなっている。
「ちなみに名前は知らぬが効果だけは分かっておるぞ。スキルを使用した場所の過去の出来事を視て感じる事が出来るのじゃ。」
既に何回かスキルを試して検証しているらしい。
その場で会った出来事を追体験する様なスキルだと言う。
「ほう、面白いスキルだな。早速スキル名を視てやろう。」
万能鑑定を使ってナキナのスキル欄をチェックする。
「占天術・回想と言うスキルがあるな。これが新スキルだろう。」
「回想、成る程のう。過去の出来事を視て感じられるスキル、使い所が難しそうじゃな。」
ナキナが腕組みをして使い所について思案している。
「そうか?かなり使い勝手が良さそうに思えるが。」
「実はまだ狙ったタイミングの過去を視られていないのじゃ。おそらくスキルに慣れていないせいだとは思うのじゃが。」
珍しいスキルだからこそ使用する際のコツなども誰かに聞く事は出来無い。
自分で何度も使用して慣れていくしかないのだ。
「何十回か実験してみた結果、数時間前から数日前までランダムな過去を視る事が出来たのです。でもこれだと知りたい過去があっても視るまで時間が掛かりそうなのです。」
「一度に視られる時間も5分と短いからのう。それに魔力消費もかなり多いのじゃ。」
「成る程、確かにそれでは現状は使い所が難しいな。」
見たい過去が見られるまでスキルを連発していれば直ぐに魔力切れとなってしまう。
今後使う機会があるのなら狙った過去が一発で視られる様にしておく必要がある。
「やっぱり何度も試してスキルに慣れるしかないのです。」
「そうじゃな、お婆様もスキルを得た時に随分と振り回されたと言っておった。簡単に使えれば苦労せんか。」
毎日少しずつスキルに慣れて使いこなせる様になっていこうとナキナは決めた。
「種族の中でも限られた者しか得られない様なスキルだからな。だが完璧に使いこなせれば便利なスキルなのは間違い無い。」
「うむ、頑張って習得するのじゃ。」
「協力は惜しまんぞ。」
そう言ってジルが無限倉庫から取り出したのはポーションだ。
「…妾もジル殿には及ばんが食事は楽しみの一つなのじゃ。味覚を犠牲にはしたくないのう。」
ポーションを見て嫌そうな表情をするナキナ。
緊急時以外だと誰もが味覚を殺してまで魔力を回復させたくはないのだ。
「安心しろ、飲まなくても振り掛けて使えばいい。効果は半減するがポーションくらいまた買えばいいからな。」
「それなら有り難く使わせてもらおうかのう。」
どこかの聖女が聞いたら文句を言いそうではあるが関係値の差だ。
仲間の為ならこれくらいの出費はどうと言う事は無い。
「店の利益もそれなりに増えてきたので、そっちからも少し出してあげるのです。スキルに慣れる為に沢山ポーションを買うといいのです。」
「シキ殿もすまんのう。二人が協力してくれるのならば直ぐにでもスキルを使いこなせそうじゃな。」
新しく得たスキルを完璧に使いこなせる様にしてやるとナキナは意気込んでいた。
タイプCもタイプBを探しに行ったのでそれらを見送って次の報告を聞くとする。
「次は妾の番じゃ。」
そう言って名乗りをあげたのはナキナだ。
「シキと同じく何か実験でもしたのか?」
「手伝いは普段からしておるが、まだ自分で何かをしたりはしておらんのう。するとしてももう少し興味が出る様な事を探してからじゃな。」
普段から護衛として色々と手伝わされているが今はそれで充分らしい。
そもそもシキの手伝いが忙しくてそんな暇が無い可能性もある。
「では何の報告だ?」
「ついに妾にも目覚めたのじゃ!新しいスキルが!」
ナキナが拳を握り締めて感激しながらそう語る。
「ほう、スキルか。良かったじゃないか。」
「うむ、ずっと待ち侘びておったからのう。」
「それもただのスキルじゃないのです。始祖の血を色濃く受け継ぐ鬼人族にしか得られない特別なスキルなのです。」
スキルの中には種族固有のスキルもあって、他の種族では覚えられない。
今回ナキナが得たスキルも鬼人族の限られた者だけが得られる特別な類いのスキルらしい。
「どんなスキルなんだ?」
「妾のお婆様が持っている様なスキルじゃな。」
「キクナの持っていたスキルと言うと、占天術・天啓だったか?」
「そうじゃ。」
鬼人族の集落を訪れた際に教えられたが、未来の出来事を断片的な単語で予知出来るスキルだ。
そのスキルによってジルが滞在する事となり、鬼人族の集落を救う事が出来た。
「妾のも同じ系統のスキルだとは思うのじゃが名前がまだ分かっておらぬ。」
「そうか、鑑定する手段が無かったか。」
「だからジル様を待っていたのです。」
万能鑑定を使えるのはジルだけだ。
契約精霊であるシキでも使えるのは無限倉庫と異世界通販だけとなっている。
「ちなみに名前は知らぬが効果だけは分かっておるぞ。スキルを使用した場所の過去の出来事を視て感じる事が出来るのじゃ。」
既に何回かスキルを試して検証しているらしい。
その場で会った出来事を追体験する様なスキルだと言う。
「ほう、面白いスキルだな。早速スキル名を視てやろう。」
万能鑑定を使ってナキナのスキル欄をチェックする。
「占天術・回想と言うスキルがあるな。これが新スキルだろう。」
「回想、成る程のう。過去の出来事を視て感じられるスキル、使い所が難しそうじゃな。」
ナキナが腕組みをして使い所について思案している。
「そうか?かなり使い勝手が良さそうに思えるが。」
「実はまだ狙ったタイミングの過去を視られていないのじゃ。おそらくスキルに慣れていないせいだとは思うのじゃが。」
珍しいスキルだからこそ使用する際のコツなども誰かに聞く事は出来無い。
自分で何度も使用して慣れていくしかないのだ。
「何十回か実験してみた結果、数時間前から数日前までランダムな過去を視る事が出来たのです。でもこれだと知りたい過去があっても視るまで時間が掛かりそうなのです。」
「一度に視られる時間も5分と短いからのう。それに魔力消費もかなり多いのじゃ。」
「成る程、確かにそれでは現状は使い所が難しいな。」
見たい過去が見られるまでスキルを連発していれば直ぐに魔力切れとなってしまう。
今後使う機会があるのなら狙った過去が一発で視られる様にしておく必要がある。
「やっぱり何度も試してスキルに慣れるしかないのです。」
「そうじゃな、お婆様もスキルを得た時に随分と振り回されたと言っておった。簡単に使えれば苦労せんか。」
毎日少しずつスキルに慣れて使いこなせる様になっていこうとナキナは決めた。
「種族の中でも限られた者しか得られない様なスキルだからな。だが完璧に使いこなせれば便利なスキルなのは間違い無い。」
「うむ、頑張って習得するのじゃ。」
「協力は惜しまんぞ。」
そう言ってジルが無限倉庫から取り出したのはポーションだ。
「…妾もジル殿には及ばんが食事は楽しみの一つなのじゃ。味覚を犠牲にはしたくないのう。」
ポーションを見て嫌そうな表情をするナキナ。
緊急時以外だと誰もが味覚を殺してまで魔力を回復させたくはないのだ。
「安心しろ、飲まなくても振り掛けて使えばいい。効果は半減するがポーションくらいまた買えばいいからな。」
「それなら有り難く使わせてもらおうかのう。」
どこかの聖女が聞いたら文句を言いそうではあるが関係値の差だ。
仲間の為ならこれくらいの出費はどうと言う事は無い。
「店の利益もそれなりに増えてきたので、そっちからも少し出してあげるのです。スキルに慣れる為に沢山ポーションを買うといいのです。」
「シキ殿もすまんのう。二人が協力してくれるのならば直ぐにでもスキルを使いこなせそうじゃな。」
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